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2021年08月25日
1 来年は縮小してでも斎行を
 金剛寺の「二河の火祭り」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河にある金剛寺で毎年実施される伝統の荒供養「二河の火祭り」は昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となった。当日の23日は役員やたいまつを投げる予定だった児童ら9人が集まり、来年の祭り斎行を願うとともに、供養のためのたいまつを持って宝篋印塔(ほうきょういんとう)に供えた。

 荒供養は1510(永正7)年に始まったとされ、先祖代々の総供養も兼ねて地元の若者たちが継承してきた。二橋青年会が行事を受け継ぎ、青年会で保存会(大江政典会長)を組織して地元住民らと共に伝統を守っている。

 大江会長によると、祭事は戦時中の一時期を除いて中止になったことはないという。

 例年は白装束に身を包んだ若者たちが本堂で採り火し、種火を分け合って裏山へ駆け上がる。その後、宝篋印塔前でたいまつに点火し、架線を目掛けて次々に投げ上げる。その幻想的な光景を一目見るために地域内外から多くの人が集まる。

 コロナの状況を鑑みて5月ごろに中止を決定した。当日9人は例年通りに本堂で黙とうし、採り火をして点火したたいまつを持って裏山を登った。目神八幡(めがみはちまん)の社と宝篋印塔にたいまつを供えた。

 最後は塔の前に全てのたいまつを集めて火が消えるまでその様子を見守っていた。

 大江会長は「現在の状況では中止は仕方ないと思うが残念。しかし、ずっと中止が続いてしまうと、祭りを支えてくれている皆さんの思いが薄れてしまうのが心配」。

 来年については「伝統を絶やさないように、規模は縮小してでも来年は実施したいと思う」と語った。

(2021年8月25日付紙面より)

本堂で採り火してともした「たいまつ」を持って裏山を上がった=23日、那智勝浦町の金剛寺
この日参加した皆さん
2021年08月25日
2 スマホでどう撮影するの?
 寺子屋広場で10人が学ぶ  (紀宝町 )

 60~79歳の男女1万人を対象にした調査によると、シニア世代のスマートフォン所有率は約8割に上ることが分かった。昨年から今年にかけて、新型コロナウイルス流行に伴う家族との連絡といった需要が重なり、スマホの普及が加速したと考えられるという。

 普及に比例して「スマートフォンの使い方が分からない」。そんな声も多く聞かれるようになった。

 「使い方教えてよ」といった要望があって実現した「スマートフォン教室」が23日、紀宝町福祉センターであった。スマホを使いこなしたい10人が参加し、カメラやインターネットの使い方を学んだ。

 町社会福祉協議会が主催し、地域住民らを講師に招いて関心のあることに挑戦する「寺子屋広場」として開催。手指消毒や検温、マスク着用など感染症対策を講じ、ドコモショップ熊野店の浦垣内順平さん、南尚克さんを講師に招いた。

 浦垣内さんは、スマホを手に「スマホで撮影する際は、カメラアプリを起動し、撮りたい場面でシャッターボタンを押す。縦、横で持ち方を変えることでさまざまなアングルの写真を撮ることができる。撮影時はカメラに指が映り込まないよう注意する」などと説明した。

 インターネットについては「電話以外はインターネットと思ってもらっていい。メールやラインもネットでつながっている」と紹介。参加者はネット画面を開いて知りたい情報のキーワードを入力し、検索にチャレンジした。

 スマホ歴5年の石井基視さんは「最初は苦労したけど、使い出したら便利。今日の参加者で集まって勉強会を計画している。この教室がいい機会になった」と話していた。

(2021年8月25日付紙面より)

スマホの使い方を教わる参加者=23日、紀宝町福祉センター
スマホで写真撮影にチャレンジ
2021年08月25日
3 コロナ禍でも供養を
 三輪崎区で精霊送り  (新宮市 )

 新宮市の三輪崎海岸で15日、精霊送りが営まれた。初盆供養を迎える家族などが随時赴き、精霊を送り供養の機会とした。

 三輪崎区(屋敷満雄区長)が毎年執り行う盆の恒例行事。例年なら同区の寺から祭壇や線香立て、花立てなどを借用の上、住職の読経の中行事を斎行していた。

 今年は新型コロナウイルスの影響で、祭壇設置や読経は中止に。区役員ら約10人が同日の午前中に会場入り口にテントやライト、机を設置し、コロナ対策としての消毒液などを配置した。

 線香立てはドラム缶を活用。半分に裁断し、中に砂を詰めた。役員らが常時会場で来場者を見守る中、午後1時から7時までと例年より時間を短縮して実施。延べ約700人が訪れ、線香を立てて手を合わせるなどして先祖の霊を見送った。

 3世代の家族連れの姿も見られたと屋敷区長。「地域の人たちは非常に喜んでくれた。古き良き日本の姿を今に伝える伝統行事。これからも工夫して継続していけたら」と話していた。

(2021年8月25日付紙面より)

多くの地域住民が供養の機会とした=15日、新宮市三輪崎(三輪崎区提供)
2021年08月25日
4 久しぶり 本当は誰か わからない
 社協もの忘れ川柳結果決まる  (古座川町 )

 古座川町社会福祉協議会の第3回もの忘れ川柳の入賞結果がこのほど決まった。最優秀賞作品は「久しぶり 本当は誰か わからない」。応募全作品を掲載した作品集を役場の本庁や出張所、保健福祉センター(町社協事務所窓口)や一部の郵便局で配っている。

 この川柳は、認知症に優しいまちづくりの機運を高めるため年1回の頻度で募集。町内在住、在勤者を対象にし一人につき1~3句を受け付けている。今回は窓口のふれ愛カフェ♡よりみちや桜カフェが新型コロナウイルス感染症の情勢で十分に開けず町社協事務所主体で受け付ける中、7歳から95歳までの62人から計144句(前回比22人37句増)の応募があった。

 今回は最優秀賞1点、優秀賞5点、特別賞14点を入賞とし、同感染症の拡大情勢で動きにくく前に賞状などを届けるため予定を繰り上げ16日に入賞者宅を回ったという。

 第1回から関わる中核職員・久保由美子さんは「今回もほっこりとする句を多く寄せていただけた。連続入賞者や賞状を届けに行ったらもう来年の作品を考えめている人もいて、随分と興味を持っていただけるようになったと喜んでいます」とコメント。

 第3回の作品集はA5判76㌻構成で600部作成。高齢者について最寄りの配布先へ取りに行けない場合は町社協へ連絡すれば普段の見守りに合わせて届けるという。

 入賞作品は同センター内でも展示して紹介中。問い合わせは同町社会福祉協議会(電話0735・72・3719)まで。

  □     □

 第3回もの忘れ川柳の入賞作品は以下の通り。慣例により詠み人は公表していない。

■最優秀賞

▽久しぶり 本当は誰か わからない

■優秀賞

▽爺さんや それは私の 入れ歯です

▽あれやがな あれってなにや あれやがな

▽買い物し 妻を乗せずに また戻る

▽探し物 夫婦喧嘩の キックオフ

▽杖忘れ 家にあるかと 走って戻る

■特別賞

▽うるさいな 夫のいびき なつかしい

▽久振り 毎日会っても ひさしぶり

▽愛あれば 許せるちょっとの もの忘れ

▽あんただれ 言われんように 紅をひく

▽置き忘れ さがしつかれて 買い求む

▽きみとぼく いつのまにやら ばばとじじ

▽さあたべよ ふたをあけたら 米のまま

▽財布ない 見つけた嫁が 疑われ

▽探しもの 忘れてコックリ 昼寝する

▽太りすぎ 食べることは 忘れません

▽もの忘れ 言った言わんで 口げんか

▽もの忘れ しぐさで通じる 老二人

▽忘れ合い あれないこれない 怒り愛

▽忘れても 友と話せば 気が晴れる

(2021年8月25日付紙面より)

配布を始めている第3回もの忘れ川柳作品集=23日、古座川町保健福祉センター
先んじて賞状や副賞を受け取った入賞者(古座川町社会福祉協議会提供)
2021年08月25日
5 新宮が初戦で敗れる
 県下高校野球新人戦  
2021年08月25日
6 作家6人の感性を展示  紀南ツアーデザインセで  (熊野市 )
2021年08月25日
7 入院患者や看護師が感染  外来診療など受付中止  (那智勝浦町立温泉病院 )
2021年08月25日
8 浜辺にノウゼンカズラ  那智勝浦町  
2021年08月25日
9 「あの時を忘れない。未来へ…」 1階ギャラリーで防災展示 (新宮市)
2021年08月25日
10 本年度も6回実施目指す  MH賦存状況調査始まる  (和歌山県 )
2021年08月25日
11 7種の近大養殖魚を展示  9月30日まで企画展開催中  (串本海中公園 )
2021年08月25日
12 当地方の野球活性化願い  南紀ボーイズにユニホーム寄贈  (広島・森浦大輔投手 )
2021年08月25日
13 お悔やみ情報
  
2021年08月14日
14 「蘇」、生きる原動力 熊野本宮大社で水害パネル展 (田辺市本宮町)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)瑞鳳殿で13日、水害パネル展「過去・現在・未来『蘇』―生きる原動力―」が始まった。9月5日(日)まで。入場無料。午前9時~午後4時。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害から10年。1889(明治22)年の明治の大水害(十津川大水害)など、熊野地方ではこれまで幾多の自然災害に見舞われてきた。同大社では、十津川大水害により旧社地(大斎原)の社殿は多くが流出。約1年8カ月後に、水害を逃れたた四社を現在の場所に遷座した。

 今回のパネル展では、明治から平成に起きた水害に関する当時の写真や新聞、古地図、絵はがき、日記など、98点の貴重な資料を展示。

 十津川大水害の際に同大社から流出し、串本町の橋杭岩で発見。1939(昭和14)年に約50年ぶりに同大社に戻ってきた「日本第一熊野本宮三神尊像版木」も展示されている。

 パネル展開催に当たり、九鬼宮司は「多くの自然災害に見舞われながらもたくましく向き合ってきた人たちによって熊野はつくられている。現在のコロナ禍において、時代時代の災害を振り返る中で人々が力を合わせ、自然に向き合ってきたかを再確認してほしい。災害の恐ろしさ、厳しさ、そして命の大切さを、蘇(よみがえ)りの地、再生の地から発信できれば」と来場を呼び掛けている。

 同所では、29日(日)午後1時30分から、パネル展に36点の資料を提供した、熊野学研究委員会などの委員を務める中瀬古友夫さんによる講演会「古書から見える当時の水害」を開催する。入場無料。定員は60人(先着順)。新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては中止や変更となる場合がある。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

明治の大水害当時の貴重な写真も展示=13日、熊野本宮大社瑞鳳殿
熊野新聞社も紀伊半島大水害当時の写真を提供している
2021年08月14日
15 明治時代の海図など公開
 海図150周年を記念し  (那智勝浦町 )

 日本が海図作成のための近代的水路業務を開始して150周年の節目に当たり、那智勝浦町下里の第五管区海上保安本部下里水路観測所(橋本友寿所長)は、明治時代から現在までの熊野地方沿岸の海図のパネル展を予定している。9月18日(土)の施設公開に合わせて実施する予定で、新型コロナウイルス感染対策のため事前申し込みが必要だ。

 海図とは海岸線や水深、暗礁、海底の地質、海中の障害物、灯台などの航路標識を記載した「海の地図」。タンカー船やクルーズ船、漁船などの安全な航行や海洋開発などのために利用されている。

 日本沿岸には江戸末期から通商を求める諸外国の船が出没するようになり、独自に沿岸の測量をするようになった。明治政府は諸外国に対抗し、海洋権益を確保するためにも日本独自の近代的測量技術を用いた海図作成に乗り出し、1871(明治4)年に兵部省海軍部水路局を設置。海洋調査から海図作成までを一貫して行う水路業務が開始された。

 熊野地方の海図として(現存資料で確認できるうち)最も古い物は、82(明治15)年に発行された「海圖(かいず)第62號(ごう) 自田邊至尾鷲(たなべよりおわしにいたる):日本南岸」である。

 現在の海上保安庁海洋情報部でも新たな技術を導入しながらさまざまな測量調査や海図の更新が行われている。その中でも下里水路観測所は、海上保安庁唯一の「人工衛星レーザー測距観測」を行う施設であり、国内で製作される全ての海図の基となる本土標準点を求めるための測量業務をしている。

 パネル展では、1902(明治35)年に作製された海図「勝浦湾及近海」から最新版までの数点を展示する他、「日本近海3D海底地形図」や東海・紀伊沖の海底地質構造図など解説付きで見ることができる。

 パネル展は昼の部(午後4時~5時)で観覧でき、定員は先着15人。対象は和歌山県の新宮・東牟婁郡内および三重県紀宝町、御浜町、熊野市の在住者に限る。高校生以下は保護者同伴。夜の部(午後8時~9時)では人工衛星レーザー測距観測の実演や月・星空の観望も予定している。

 申込受付期間は9月13日(月)~17日(金)の午前9時~午後5時。申し込みは同所(電話0735・58・0084)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

展示予定の海図と橋本友寿所長=12日、那智勝浦町の下里水路観測所
1902年作製の勝浦近海の海図
2021年08月14日
16 「ロケットサイダー」商品化
 16日から先行販売を開始  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、「ロケットサイダー」を商品化した。株式会社オカザキ紀芳庵(岡崎悦也代表)=橋本市=と共同開発した商材で、330㍉㍑瓶入り、1本275円(税込み)。16日(月)から同協会の串本事業所や古座事業所窓口で先行販売を始め、同社経由で県内の道の駅などへも販路を広げてゆくという。

 串本町独自のロケットロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を活用した商材開発の第2弾。同町が2月に実施したイベント「宇宙ウイーク」で同ロゴを発表以降、打ち上げの機運を高める商材開発のモデルケースとして商品化を進めてきた。同社は県内に土産物の販路を広げる食料品卸売業社で、同協会はそのノウハウを借りるべく共同開発を申し入れたという。

 試飲も重ねて仕上げた「ロケットサイダー」は、ご当地飲料としての特色を出すためポンカン風味のフレーバーを使用(無果汁)。かすかに白色を帯び、幼い子どもも無理なく味わえるようにと微炭酸仕立てにしている。

 容器を瓶としたのは、各地のご当地サイダーの傾向を踏まえた同社からの提案だという。同協会は同ロゴの中から大漁旗のデザインを選んでラベルを制作した。商品像が固まったところで受注対応をしている中京サインボトリング協業組合へ製造を発注。初回生産分として2万本がこのほど納品された。

 当初は地元産業の追い風になればと考え果汁入りも検討したが、製造行程上の難しさがあったため断念。宇井晋介事務局長は「モデルケースとして今後の商品開発のきっかけになればと思う。まずは2万本。同社の販路開拓も得ながら完売を目指していきたい」と意気込みを交えて語った。

 同協会は同町と株式会社モンベルの包括連携協定を生かし同ロゴ入り機能性Tシャツの商品化も目指していて、第3弾の位置付けで近々達成する見込みという。

 問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

商品化した「ロケットサイダー」=12日、南紀串本観光協会串本事業所
2021年08月14日
17 涼をもたらすハツユキソウ
 新宮市のタウンガーデン  

 新宮市保健センター横の「タウンガーデン」で、まるで雪が積もったかのようなハツユキソウの白い葉が、道行く人に涼をもたらしている=写真(12日撮影)。ヤナギハナガサ(サンジャクバーベナ)の紫色と織りなす調和も美しい。

 ハツユキソウは北アメリカ原産の一年草。夏になると葉の中に埋もれるような感じで黄緑色の花を咲かせる。

 開花の頃、頂部の葉に白い斑が入り、雪が積もっているように見えることから名前が付いた。別名「ミネノユキ(峰の雪)」。英名は「スノー・オン・ザ・マウンテン」と、いずれも涼を感じさせる名前だ。

(2021年8月14日付紙面より)


2021年08月14日
18 壁掛けとスワッグ作る  恒例の「寺子屋広場」  (紀宝町 )
2021年08月14日
19 避難用品の備蓄倉庫も整備  鮒田区が一時避難場所に  (紀宝町 )
2021年08月14日
20 15日にかけ大雨の恐れ  土砂災害や浸水など十分注意  
2021年08月14日
21 南紀園の未活用地の取得など  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2021年08月14日
22 写真で「見えない力」表現  中里和人さんの個展始まる  (田並劇場 )
2021年08月14日
23 お悔やみ情報
  
2021年08月12日
24 地元2校が関西大会へ
 近大新宮高、新宮高吹奏楽部  

 「金賞、そして関西大会出場!」。結果発表とともに喜びと涙が広がった。10日に和歌山市で開かれた第57回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門で、近畿大学附属新宮高校吹奏楽部(潮﨑敬祐部長)と県立新宮高校吹奏楽部(山本紗椰部長)がともに金賞を受賞し、県代表として21日(土)に開催される関西大会へ駒を進めた。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、コンクール開催は2年ぶり。当初は9日に高等学校小編成部門を予定していたが、台風による警報発令で急きょ翌10日に延期となった。3密防止などの観点から、会場での結果発表は行わず、県吹奏楽連盟ホームページ(HP)で公表した。

  □     □

■近畿大学附属新宮高校



 創部以来初の関西大会出場を決めた近畿大学附属新宮高校は、「天満月(あまみつき)の夜に浮かぶオイサの恋」を演奏。帰校後に潮﨑部長と請川千織副部長がHPを確認して結果を発表し、部員たちは歓声を上げて喜びを分かち合った。

 潮﨑部長は「演奏を終えて、『これはいける』という手応えがあったわけではなく、うれしさもあるが、どちらかといえば驚いた」。関西大会に向けて「まずは演奏の中で見つかった課題を直したい。部として初めての関西大会に行くので、楽しめたらと思う」と語った。

 指揮をしたクラブ講師の南木啓司さんは「生徒たちの頑張りに、良い評価が出てうれしいの一言。関西大会では、各県のコンクールを勝ち抜いてきた学校がどのような演奏をするのかも楽しみにしている」と話していた。

  □     □

■新宮高校



 新宮高校はコンクール曲として「バルバレスク~ウインドオーケストラのために」を演奏。亀谷覚史顧問から結果発表を受けた山本部長は「めちゃくちゃうれしいです。でも、ここでは満足していなくて、まだまだ良くなるところがいっぱいあるので、さらに自分たちの演奏に磨きをかけたい。関西大会でも、みんなで後悔が残らない、楽しい演奏ができたら」。県吹奏楽コンクールを振り返り、「亀谷先生の『君たちならできる』という言葉に励まされ、1日本番が延びたくらいで気持ちがそがれることは全然なかった」と語った。

 亀谷顧問は部員に向け「本番でベストに近い演奏ができたが、ここはまだ出発点。君たちはもっとすごい可能性を秘めている。近大新宮という良きライバルを得て、おごらず次に向けて気を引き締めていこう」と呼び掛けていた。

(2021年8月12日付紙面より)

コンクール会場で記念撮影(近畿大学附属新宮高校提供)
記念撮影する生徒ら=10日、新宮市の県立新宮高校
2021年08月12日
25 2学期最初の給食に新米を
 学校給食米の収穫始まる  (串本町 )

 串本町高富にある再興田で11日、学校給食米の収穫が始まった。地産地消生産者組合(山下敏文組合長)による取り組みで、山下組合長は「2学期最初の給食に新米が届けられるよう作業を進めたい」と意気込んでいる。

 この組合は、学校給食における地産地消を推進し、併せて休耕地解消の役割も帯びて2009年に発足。学校給食センターセンター設置による全町規模の学校給食開始により、現在は会員22人で借り受けた休耕用を再興し年14㌧の納入を見据えて生産に励むところとなっている。

 この日収穫したのは坂本渡副組合長(68)が担当する再興田で、2学期に新米を間に合わせる計画で品種・コシヒカリを栽培している。今年は苗の育ちが良く、例年より一足早く田植え。後の長引く梅雨で成長が鈍り心配もしたが梅雨明け以降の好天続きで持ち直し、台風や豪雨などに見舞われることもなく上々の実りを迎えたという。

 坂本副組合長は「子どもたちが『おいしい』と言ってくれることが何よりうれしく、生きがいにもなっている。それは山下組合長をはじめとして組合員全員が思っている」とやりがいを語りつつ、愛用のコンバインで収穫。

 今年最初となる坂本副組合長の収穫作業を見守った山下組合長は「組合員の高齢化が進み今年も1人が引退したが、新たに40歳のIターン者が加わり30㌃ほどを作ってくれている。後継者がいないという心配が尽きない中なので若手の入会はうれしい限り」と同組合の近況を語り、努力を重ねて届ける地元の米で子どもたちが元気に頑張ってくれることを願った。

 収穫時期は組合員によってまちまちで、今年も9月中旬ごろまでそれぞれに作業を進めて必要量を確保するという。

(2021年8月12日付紙面より)

愛用のコンバインで学校給食米用の稲を収穫する坂本渡副組合長=11日、串本町高富
2021年08月12日
26 在外県人へ「また会える日を」
 太田の郷でビデオ撮影  (那智勝浦町 )

 和歌山県は今年11月に予定している在外和歌山県人会と県内小・中学生、高校生のオンライン交流会「わかやま国際ネットワーク」に向け、ビデオメッセージを製作している。4日には那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で撮影会があり、2019年の「第1回和歌山県人会世界大会」で在外県人をもてなした太田小学校の児童らが「また会える日を楽しみにしています」と言葉を贈った。

 和歌山県はこれまで約3万3000人の海外移住者を送り出している全国6位の移住母県。アメリカやアルゼンチン、ペルーなど世界各地に移住した県出身者は、現地で親睦や相互扶助のために県人会を組織し、団体数は現在16に上る。

 19年には、国内外の県人会が一堂に会し、ふるさとを離れた人々の郷土への誇りを高めることを目的に世界大会を初開催。太田小学校で開かれた交流会では、児童がふるさと巡りツアーで訪れた170人に「豊年太鼓」を披露し、一緒に高菜のすしを作って味わった。

 ビデオメッセージでは、児童と食事処「太田川のめぐ味」の調理員が高菜のすしを作る様子を撮影。児童はペルーやメキシコの人々から土産の菓子やピンバッジをもらったことを思い出して盛り上がっていた。

 太田の郷の石田一事務局長は「在外県人の方々はふるさとの文化を継承していくため、現地で日本料理研究会を開いていると聞いた。世界大会では高菜のすし作りが好評で、レシピが欲しいと言われ、英語訳やスペイン語訳を渡した。ビデオメッセージでその時のことを思い出してもらえたら」と語る。

 第2回和歌山県人会世界大会は2023年を予定している。県ではそれに向けて毎年11月を「わかやま国際スピリット」推進月間とし、各地の和歌山県人会とさまざまな交流事業を実施していく。

(2021年8月12日付紙面より)

2019年の和歌山県人会世界大会の様子=那智勝浦町立太田小学校
高菜のすし作りの様子を撮影=4日、那智勝浦町の交流センター「太田の郷」
2021年08月12日
27 明るく、楽しく感染予防
 高校生がスプレーボトル寄贈  (美熊野福祉会 )

 新宮市在住の榎本未来(みく)さん(近大附属新宮高校3年)は10日、社会福祉法人「美熊野福祉会」の障害者自立支援施設「ワークランドそら」(橋上慶一施設長、同市佐野)を訪れ、消毒液のスプレーボトル36個を寄贈した。

 妹の琹乃さん(17)が同施設を利用する未来さん。「コロナがはやっている中で、感染拡大予防のために自分にできることはないかと考えた。同施設には日頃からお世話になっているので感謝の気持ちも込めた」と寄贈のいきさつを語る。

 「一人一人の好みに合うように」。そう思いを込め、手のひらサイズのボトルには、人気アニメのキャラクターのイラストやデコレーションシールを貼るなど、一つ一つに飾り付けを施した。

 寄贈を受け、橋上施設長は「温かいプレゼントを頂き、私もすごくうれしい」と感謝を示し「コロナ禍だけど、感染予防をしながらみんなで頑張っていこう」と利用者らに呼び掛け。

 利用者を代表し、大井法子さんが「私たちのことを考えて、いつも楽しく持ち歩けるようにかわいくきれいな飾りまで付けていただき、明るい気持ちになることができます。本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。

 未来さんは「明るく、楽しい気持ちで感染対策をしてほしい。コロナ禍で家から出られず、利用者の方もストレスが多いと思う。『そら』で楽しく過ごしてほしい」と思いを寄せた。

(2021年8月12日付紙面より)

榎本未来さん(右から2人目)がスプレーボトルを寄贈=10日、新宮市佐野
一つ一つに飾り付けを施した
2021年08月12日
28 木陰の岩場に星形の花  イワタバコ開花時期に  (古座川町 )
2021年08月12日
29 鉱石や化石を調べる  夏休みの自由研究応援イベント  (南紀熊野ジオパークセンター )
2021年08月12日
30 山本まりこさんが写真集寄贈  「熊野古道を歩いています。」  (新宮市 )
2021年08月12日
31 河川整備計画策定に向け  オンラインで懇談会開催  (国交省近畿地方整備局 )
2021年08月12日
32 子どものマスク、大人が見守りを  正しい着脱で熱中症防げ  
2021年08月12日
33 市内名所でダンス撮影  国体に向け、熊野市をPR  
2021年08月12日
34 町立図書館が臨時休館  新型コロナ拡大防止のため  (紀宝町 )
2021年08月12日
35 女子団体が東海で準優勝  東海中学校総体柔道競技  (矢渕中 )
2021年08月12日
36 初写真展「LIFE」開催中  榎本陸さんのモノクロ写真  (熊野市 )
2021年08月12日
37 お悔やみ情報