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2021年08月31日
1 自由な発想で大絵馬づくり
 飛鳥神社で寅とクジラ描く  (太地町 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は28日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で2回目となる大絵馬づくりを行った。同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の4歳から12歳までの子どもたち17人が自由な発想で来年の干支(えと)である「寅(とら)」と共に「クジラ」と「イルカ」を力強く描いた。完成した2枚の大絵馬は正月に同神社と金刀比羅(ことひら)神社に掲げられる。

 髙橋宮司によると、大絵馬づくりは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」が目的。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。同町の坂下工務店が作成した。

 この日は3密回避のために、子どもたちと同奉仕団は前半と後半の2部に分けて実施。奉仕団に所属する正看護師2人も待機した。常に換気を行い、体温測定やマスクの着用、作業に必要な水くみなどは奉仕団らが行うなどして、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した。

 日展や新日春展の会友である土長さんが大絵馬に下絵を施した。子どもたちはアクリル絵の具と筆、スポンジなどを持って定位置に。細かい作業に取り組む子や大胆に色を塗る児童など、各自が自由に描いて絵馬を完成させた。

 昨年も参加した森田瑛斗(あきと)君(太地小4)は「楽しかった。自分が描いた部分は恥ずかしいけどいろんな人に見てほしいです」。

 山本紡さん(太地小6)は「人数も少なかったので自由に絵が描けた。良い絵馬が完成したと思う。飾られるのが楽しみ」と笑顔で話した。

 土長さんは「自由な発想で描いてくれたので良いものができた。大絵馬づくりが、いろんなことにチャレンジするきっかけになってもらえれば」とコメント。

 法花会長は「良い絵馬ができた。過疎化が進む中でも、絵馬で神社が明るくなってくれればうれしい」。

 和田委員長は「ほかの神社にはない絵馬。昨年は絵馬のおかげで両神社とも参拝客が増えた。子どもたちにとって、夏休み最後の良い思い出になってくれたら」と語った。

 髙橋宮司は「昨年の経験を踏まえ、事前に構図の打ち合わせも行った。コロナを吹き飛ばすような元気いっぱいの大絵馬が完成して良かった」と述べた。

 年末に大絵馬の除幕式を予定しており、古い絵馬は今後、飛鳥神社社務所の軒下裏と、金刀比羅神社の拝殿内に設置していくという。

(2021年8月31日付紙面より)

自由な発想で描かれた「寅とクジラ」の大絵馬が完成=28日、太地町の飛鳥神社社務所(一時的にマスクを外して撮影)
元気いっぱいの「寅とイルカ」の大絵馬も出来上がった(同)
作業を進める子どもたち
2021年08月31日
2 全線開通で供用始まる
 紀伊半島一周道路実現に一歩前進  (熊野尾鷲道路(Ⅱ期) )

 自動車専用道路「熊野尾鷲道路」が29日、建設中だった尾鷲市坂場西町の尾鷲北インターチェンジ(IC)から同市南浦の尾鷲南ICを結ぶ5・4㌔がつながり、全線が開通した。

 尾鷲市と熊野市を結ぶ熊野尾鷲道路の18・6㌔は2013年に開通し、尾鷲市と紀北町紀伊長島区を結ぶ紀勢自動車道21・2㌔も14年に開通している。尾鷲北ICから同南浦IC間は熊野尾鷲道路(Ⅱ期)として12年に新規着手し、未整備区間の解消に努めてきた。午後3時、両入り口に置かれたバリケードが業者によって取り除かれると双方向への車両通過が一斉に始まり、伊勢市や名古屋市から熊野市間が自動車専用道路で結ばれた。

 新開通区間にはトンネル4本が掘られ、片側1車線。日曜とあって普段より多くの車が、信号や交差点のない快適な走行を楽しんだ。全体事業費は、当初予算を80億円上回る340億円だった。

 整備効果としては道路ネットワークが強化され、尾鷲市内の津波浸水想定区域を避けるなど防災や観光アクセスの向上など地域活性化、救急医療活動への支援向上などが期待される。なお、尾鷲北と南両ICの通行方法はこれまで通り。尾鷲北は松阪市方面からの出口と尾鷲市から松阪市方面への入り口、尾鷲南は熊野市方面からの出口と尾鷲市から熊野市方面への入り口に限定される。

 鈴木英敬三重県知事は「紀伊半島大水害から10年目の節目となる年に開通を迎えたのは、非常に感慨深い。近畿自動車道紀勢線の残る区間の工事が円滑に進み、紀伊半島一周道路が一日も早く実現しますように」と祝意を寄せ、それぞれの地域の発展を期待した。

  □     □

※近畿自動車道紀勢線=延長約335㌔の自動車専用道路。大阪府松原市を起点とし、紀伊半島沿岸を通って三重県多気町で近畿自動車道伊勢線とつながる。

(2021年8月31日付紙面より)

全線開通した熊野尾鷲道路。左レーンは尾鷲南ICへ=29日、尾鷲市南浦

2021年08月31日
3 古座川流域治水計画を承認
 第7回東牟婁等氾濫減災協議会  

 第7回東牟婁地域等における大規模氾濫減災協議会が27日午後にウェブ会議の形であり、構成員間で取り組みの現況を情報共有したほか、対象とする2級河川で唯一の洪水予報河川となっている古座川の流域治水プロジェクト(案)の内容を確かめ承認するなどした。

 この協議会は、2017年水防法改正の趣旨に基づいて設立。水防災意識社会の再構築を趣旨とし、対象河川(古座川・すさみ川・太田川・那智川・佐野川など)に関係する自治体と気象庁和歌山地方気象台など国の諸機関が「流域治水」の発想で減災を推進するための情報共有や協議をする場として機能している。

 新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮して今回も前回同様に同会議の形で実施した。当日は各構成機関の代表者や担当職員が出席し、酒井清崇・東牟婁振興局長が取り巻く環境を踏まえて同協議会の趣旨を振り返りつつあいさつ。議事は①規約改正②取り組み方針の見直し③地域内の減災に係る取り組み状況④流域治水による減災に関係する取り組み事例⑤古座川流域治水プロジェクト(案)―で、併せて特定都市河川浸水被害対策法や災害対策基本法など関係法令の改正や気象庁の情報提供方法の変化についての説明もあった。

 ②では18年度に掲げた同方針の期限が本年度となっているため、見直しをかけた新方針を次年度に掲げる準備を進めることを確認。③では関係各自治体の現方針に掲げる項目の達成状況を振り返った。

 ④は各構成機関による取り組みの報告で、本紙関係の新宮市はウェブ版ハザードマップの公開とQRコードを用いた活用推進の考え、那智勝浦町は多面的機能支払交付金などによる農地農業水利施設の質向上、太地町は防災機能を複合したJR太地駅舎の概要、古座川町は町独自の近年の砂利採取実績、串本町は避難情報の伝達や対応のタイムラインが庁内にもたらした効果を話題とした。

 県は▽2級河川古座川河川整備計画に基づく河道掘削などの現況▽小規模河川の氾濫推定図作成の手引きの公表▽避難情報の判断・伝達マニュアルのモデル基準作成▽ダム事前放流の現況―など、紀伊山系砂防事務所は那智川流域における砂防えん堤など整備の現況(8支川で15基完成)と今後の計画や11年紀伊半島大水害から10年の節目を見据えたパネル広報の考え、近畿中国森林管理局は雨水貯留機能向上の考えなどを報告した。

 ⑤は前回の同協議会で確かめた素案をさらに固めた確定案で▽氾濫自体を抑える▽氾濫時の被害対象を減じる▽被害の軽減と早期復旧・復興―の3系統で対策を体系化した内容。対策の具体的手法と要する工期の目安などと併せて内容を確かめ、確定することを承認した。

 同気象台の石井嘉司台長が構成機関相互の連携を期待し、県河川・下水道局の太田和良局長が閉会のあいさつを述べて締めくくった。同プロジェクト案は古座川以外に太田川、那智川、佐野川も素案を確認済みで、次回実施時に案を示し承認を求める見込み。

(2021年8月31日付紙面より)

ウェブ会議の形で開かれた第7回東牟婁地域等における大規模氾濫減災協議会の様子
2021年08月31日
4 智弁和歌山、甲子園制す
 宮坂厚希主将(太地町出身)が優勝に貢献  (全国高校野球選手権 )

 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で29日、「第103回全国高校野球選手権大会」の決勝戦が行われ、智弁和歌山と智弁学園(奈良)が対戦。9―2で智弁和歌山が勝利し、優勝を飾った。太地町出身で智弁和歌山の主将・宮坂厚希君(3年)が1番・中堅で出場し、2安打1打点と活躍。同校の21年ぶり3度目の優勝に大きく貢献した。

 宮坂君は保育園児から野球を始め、地元の少年野球チームの太地シータス、同町を拠点に活動する中学生硬式野球チーム・和歌山南紀ボーイズ(漁野尚登代表)出身で、走、攻、守と三拍子そろった外野手。昨年秋から智弁和歌山の主将としてチームをまとめ、同大会では1番打者として打率5割の成績を残した。中でも近江(滋賀)との準決勝では5打数4安打と活躍し、チームの勝利に貢献した。

 決勝戦は第84回大会(2002年)の3回戦以来となる智弁学園との兄弟校対決となった。試合は、先攻の智弁和歌山が一回表に1番宮坂君が中二塁打、2番大仲勝海君が右安打で出塁すると、4番徳丸天晴君の犠飛、6番渡部海君と7番高嶋奨哉君の連続適時打などで4点を先制した。

 二回裏には智弁学園に2点を返されるが六回表、1死一、三塁から宮坂君が適時打を放ち1点、七回1点、八回2点、九回にも1点を追加。最後は智弁学園打線を三者凡退に抑え、9―2で勝利し全国制覇を果たした。

 優勝インタビューで中谷仁監督は「選手たちが甲子園を目指せない苦しい昨年を経て、真摯(しんし)に努力してきた結果。智弁学園さんと決勝で競うこと自体が幸せな時間でした。強力打線のため、打ち勝たなければ優勝はないと覚悟を決めていた。勝利への執念が日本一につながったと思います」と振り返った。

 宮坂君は「優勝を目指してやってきたので素直にうれしいです。相手チームもおり『礼に始まり礼に終わる』という意味で、マウンドで歓喜するのはやめました。終わってからみんなで喜びを分かち合うことにしました。苦しいことも多かったですが、チーム全員で乗り越えようという気持ちで頑張ってきました。最高のチームでした」と喜びを語った。

 宮坂君が中学生時代に指導した南紀ボーイズの太田尋文監督は「優勝は非常に安心しました。学校や関係者の皆さんのおかげで野球人として立派に成長させていただいたと感じています。中学生当時から何事にも自分から進んで納得するまで取り組み、態度で示していくタイプだった。大変なこともあったと思いますが、中谷監督の下、懸命にプレーしつかみ取った結果でうれしいです」と話していた。

(2021年8月31日付紙面より)

2021年08月31日
5 滝近くで「飛雪米」の稲刈り  浅里地区で百姓塾が収穫  (紀宝町 )
2021年08月31日
6 命と暮らしを守る県政に  岡野恵美候補(69)無・新  (三重県知事選 )
2021年08月31日
7 明るく元気な熊野川感じて  日足にヒマワリ畑広がる  (新宮市熊野川町 )
2021年08月31日
8 対応の報告受け意見寄せる  新型コロナ対策特別委実施  (串本町議会 )
2021年08月31日
9 体験通じ魅力知る  高池小4年生がウナギ石漁  (古座川町 )
2021年08月31日
10 タマスダレが花期に  那智勝浦町  
2021年08月31日
11 お悔やみ情報
  
2021年08月12日
12 地元2校が関西大会へ
 近大新宮高、新宮高吹奏楽部  

 「金賞、そして関西大会出場!」。結果発表とともに喜びと涙が広がった。10日に和歌山市で開かれた第57回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門で、近畿大学附属新宮高校吹奏楽部(潮﨑敬祐部長)と県立新宮高校吹奏楽部(山本紗椰部長)がともに金賞を受賞し、県代表として21日(土)に開催される関西大会へ駒を進めた。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、コンクール開催は2年ぶり。当初は9日に高等学校小編成部門を予定していたが、台風による警報発令で急きょ翌10日に延期となった。3密防止などの観点から、会場での結果発表は行わず、県吹奏楽連盟ホームページ(HP)で公表した。

  □     □

■近畿大学附属新宮高校



 創部以来初の関西大会出場を決めた近畿大学附属新宮高校は、「天満月(あまみつき)の夜に浮かぶオイサの恋」を演奏。帰校後に潮﨑部長と請川千織副部長がHPを確認して結果を発表し、部員たちは歓声を上げて喜びを分かち合った。

 潮﨑部長は「演奏を終えて、『これはいける』という手応えがあったわけではなく、うれしさもあるが、どちらかといえば驚いた」。関西大会に向けて「まずは演奏の中で見つかった課題を直したい。部として初めての関西大会に行くので、楽しめたらと思う」と語った。

 指揮をしたクラブ講師の南木啓司さんは「生徒たちの頑張りに、良い評価が出てうれしいの一言。関西大会では、各県のコンクールを勝ち抜いてきた学校がどのような演奏をするのかも楽しみにしている」と話していた。

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■新宮高校



 新宮高校はコンクール曲として「バルバレスク~ウインドオーケストラのために」を演奏。亀谷覚史顧問から結果発表を受けた山本部長は「めちゃくちゃうれしいです。でも、ここでは満足していなくて、まだまだ良くなるところがいっぱいあるので、さらに自分たちの演奏に磨きをかけたい。関西大会でも、みんなで後悔が残らない、楽しい演奏ができたら」。県吹奏楽コンクールを振り返り、「亀谷先生の『君たちならできる』という言葉に励まされ、1日本番が延びたくらいで気持ちがそがれることは全然なかった」と語った。

 亀谷顧問は部員に向け「本番でベストに近い演奏ができたが、ここはまだ出発点。君たちはもっとすごい可能性を秘めている。近大新宮という良きライバルを得て、おごらず次に向けて気を引き締めていこう」と呼び掛けていた。

(2021年8月12日付紙面より)

コンクール会場で記念撮影(近畿大学附属新宮高校提供)
記念撮影する生徒ら=10日、新宮市の県立新宮高校
2021年08月12日
13 2学期最初の給食に新米を
 学校給食米の収穫始まる  (串本町 )

 串本町高富にある再興田で11日、学校給食米の収穫が始まった。地産地消生産者組合(山下敏文組合長)による取り組みで、山下組合長は「2学期最初の給食に新米が届けられるよう作業を進めたい」と意気込んでいる。

 この組合は、学校給食における地産地消を推進し、併せて休耕地解消の役割も帯びて2009年に発足。学校給食センターセンター設置による全町規模の学校給食開始により、現在は会員22人で借り受けた休耕用を再興し年14㌧の納入を見据えて生産に励むところとなっている。

 この日収穫したのは坂本渡副組合長(68)が担当する再興田で、2学期に新米を間に合わせる計画で品種・コシヒカリを栽培している。今年は苗の育ちが良く、例年より一足早く田植え。後の長引く梅雨で成長が鈍り心配もしたが梅雨明け以降の好天続きで持ち直し、台風や豪雨などに見舞われることもなく上々の実りを迎えたという。

 坂本副組合長は「子どもたちが『おいしい』と言ってくれることが何よりうれしく、生きがいにもなっている。それは山下組合長をはじめとして組合員全員が思っている」とやりがいを語りつつ、愛用のコンバインで収穫。

 今年最初となる坂本副組合長の収穫作業を見守った山下組合長は「組合員の高齢化が進み今年も1人が引退したが、新たに40歳のIターン者が加わり30㌃ほどを作ってくれている。後継者がいないという心配が尽きない中なので若手の入会はうれしい限り」と同組合の近況を語り、努力を重ねて届ける地元の米で子どもたちが元気に頑張ってくれることを願った。

 収穫時期は組合員によってまちまちで、今年も9月中旬ごろまでそれぞれに作業を進めて必要量を確保するという。

(2021年8月12日付紙面より)

愛用のコンバインで学校給食米用の稲を収穫する坂本渡副組合長=11日、串本町高富
2021年08月12日
14 在外県人へ「また会える日を」
 太田の郷でビデオ撮影  (那智勝浦町 )

 和歌山県は今年11月に予定している在外和歌山県人会と県内小・中学生、高校生のオンライン交流会「わかやま国際ネットワーク」に向け、ビデオメッセージを製作している。4日には那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で撮影会があり、2019年の「第1回和歌山県人会世界大会」で在外県人をもてなした太田小学校の児童らが「また会える日を楽しみにしています」と言葉を贈った。

 和歌山県はこれまで約3万3000人の海外移住者を送り出している全国6位の移住母県。アメリカやアルゼンチン、ペルーなど世界各地に移住した県出身者は、現地で親睦や相互扶助のために県人会を組織し、団体数は現在16に上る。

 19年には、国内外の県人会が一堂に会し、ふるさとを離れた人々の郷土への誇りを高めることを目的に世界大会を初開催。太田小学校で開かれた交流会では、児童がふるさと巡りツアーで訪れた170人に「豊年太鼓」を披露し、一緒に高菜のすしを作って味わった。

 ビデオメッセージでは、児童と食事処「太田川のめぐ味」の調理員が高菜のすしを作る様子を撮影。児童はペルーやメキシコの人々から土産の菓子やピンバッジをもらったことを思い出して盛り上がっていた。

 太田の郷の石田一事務局長は「在外県人の方々はふるさとの文化を継承していくため、現地で日本料理研究会を開いていると聞いた。世界大会では高菜のすし作りが好評で、レシピが欲しいと言われ、英語訳やスペイン語訳を渡した。ビデオメッセージでその時のことを思い出してもらえたら」と語る。

 第2回和歌山県人会世界大会は2023年を予定している。県ではそれに向けて毎年11月を「わかやま国際スピリット」推進月間とし、各地の和歌山県人会とさまざまな交流事業を実施していく。

(2021年8月12日付紙面より)

2019年の和歌山県人会世界大会の様子=那智勝浦町立太田小学校
高菜のすし作りの様子を撮影=4日、那智勝浦町の交流センター「太田の郷」
2021年08月12日
15 明るく、楽しく感染予防
 高校生がスプレーボトル寄贈  (美熊野福祉会 )

 新宮市在住の榎本未来(みく)さん(近大附属新宮高校3年)は10日、社会福祉法人「美熊野福祉会」の障害者自立支援施設「ワークランドそら」(橋上慶一施設長、同市佐野)を訪れ、消毒液のスプレーボトル36個を寄贈した。

 妹の琹乃さん(17)が同施設を利用する未来さん。「コロナがはやっている中で、感染拡大予防のために自分にできることはないかと考えた。同施設には日頃からお世話になっているので感謝の気持ちも込めた」と寄贈のいきさつを語る。

 「一人一人の好みに合うように」。そう思いを込め、手のひらサイズのボトルには、人気アニメのキャラクターのイラストやデコレーションシールを貼るなど、一つ一つに飾り付けを施した。

 寄贈を受け、橋上施設長は「温かいプレゼントを頂き、私もすごくうれしい」と感謝を示し「コロナ禍だけど、感染予防をしながらみんなで頑張っていこう」と利用者らに呼び掛け。

 利用者を代表し、大井法子さんが「私たちのことを考えて、いつも楽しく持ち歩けるようにかわいくきれいな飾りまで付けていただき、明るい気持ちになることができます。本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。

 未来さんは「明るく、楽しい気持ちで感染対策をしてほしい。コロナ禍で家から出られず、利用者の方もストレスが多いと思う。『そら』で楽しく過ごしてほしい」と思いを寄せた。

(2021年8月12日付紙面より)

榎本未来さん(右から2人目)がスプレーボトルを寄贈=10日、新宮市佐野
一つ一つに飾り付けを施した
2021年08月12日
16 木陰の岩場に星形の花  イワタバコ開花時期に  (古座川町 )
2021年08月12日
17 鉱石や化石を調べる  夏休みの自由研究応援イベント  (南紀熊野ジオパークセンター )
2021年08月12日
18 山本まりこさんが写真集寄贈  「熊野古道を歩いています。」  (新宮市 )
2021年08月12日
19 河川整備計画策定に向け  オンラインで懇談会開催  (国交省近畿地方整備局 )
2021年08月12日
20 子どものマスク、大人が見守りを  正しい着脱で熱中症防げ  
2021年08月12日
21 市内名所でダンス撮影  国体に向け、熊野市をPR  
2021年08月12日
22 町立図書館が臨時休館  新型コロナ拡大防止のため  (紀宝町 )
2021年08月12日
23 女子団体が東海で準優勝  東海中学校総体柔道競技  (矢渕中 )
2021年08月12日
24 初写真展「LIFE」開催中  榎本陸さんのモノクロ写真  (熊野市 )
2021年08月12日
25 お悔やみ情報
  
2021年08月07日
26 県内の文化力向上を
 キャラバン隊がPR  (紀の国わかやま文化祭 )

 10月30日(土)から和歌山県内全域で開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」。開催まで3カ月を切った5、6の両日、キャラバン隊メンバーときいちゃんは完成した公式ガイドブックを手に、県内各地でPR活動を実施。県民の広い参加を呼び掛けている。

 国民文化祭は、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。全国障害者芸術・文化祭は芸術や文化活動への参加を通じて、全ての障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的としている。

 わかやま文化祭ではキャッチフレーズを「山青し 海青し 文化は輝く」とし、地域文化の発展や新しい文化の創造へとつながる祭典を目指す。

 地元和歌山を拠点に活動を行う兄弟お笑いコンビ「すみたに」を中心とするキャラバン隊一行は6日、新宮市井の沢の熊野新聞社本社を訪れ「会場に来ていただくことが一番の応援になる。県内どこの会場もコロナ対策を万全に整えています」と呼び掛けた。

 公式ガイドブックはA4判114㌻。166の全ての事業を解説しているほか、イベント日程をエリア別・カテゴリー別に分類するなど文化祭の全てを余すところなく紹介。ガイドブックは県庁ほか、各振興局、市町村役場に設置している。

 「すみたに」の角谷匡俊(まさとし)さんと佳洋(よしひろ)さんは「ガイドブックをめくってもらい、ご家族やご友人同士で会場に遊びに来ていただけたら。コロナ禍で大々的なPRができないが口コミで広げていただきたい」。

 県企画部紀の国わかやま文化祭推進局は「文化を見つめ直すことが未来の和歌山県の文化力の向上につながると思っています」と話している。

 なお、県実行委員会は地域文化発信事業として、熊野三山で「よみがえりの地 熊野音楽祭」を開催予定。西村由紀江さん(熊野速玉大社)、小柳ゆきさん(熊野那智大社)、川島ケイジさん(熊野本宮大社)が世界遺産を舞台にコンサートを実施する。詳細や応募方法などについては後日掲載する。

(2021年8月7日付紙面より)

公式ガイドブックを手に文化祭をPR=6日、新宮市井の沢(撮影時のみマスクを外しています)
2021年08月07日
27 大雨に備え態勢強化
 今年初「タイムライン」始動  (紀宝町 )

 台風10号などによる大雨に備え、紀宝町は5日、今年初めて事前防災行動計画「タイムライン」を始動した。

 タイムラインは台風の接近、上陸、通過時に町と関係機関が取るべき行動を時間軸に沿って示すもの。甚大な被害をもたらした2011年の紀伊半島大水害を教訓に、町では全国に先駆け15年から運用を開始した。

 5日現在、ステージ1(立ち上げ)の段階で、防災対応方針の決定、広報窓口の設置、タイムライン始動の伝達、防災資機材の点検などに取り組んだ。

 台風が予報円内に入ると予想されるか、大雨警報相当の降雨が予想される場合はステージ2(準備)に移行する。大雨・洪水警報などが発表されるとステージ3(早期警戒)に引き上げ、災害対策本部を設置する。

 町では昨年同様、避難所を開設する際、新型コロナウイルス感染症対策として検温、手指消毒などの対応を求めていくという。

(2021年8月7日付紙面より)

タイムラインに沿って台風の進路を確認=5日、紀宝町防災拠点施設
2021年08月07日
28 オズカヤさんに感謝状
 3年間の貢献たたえる  (串本町 )

 串本町が5日、国際交流員として3年間勤務したトルコ人女性、ドゥルナ・オズカヤさん(33)に感謝状を贈りその貢献をたたえた。

 オズカヤさんは在トルコ日本大使館勤務時にトルコと串本のつながりを知り、文化交流に貢献したいという思いで同町の国際交流員募集に応募し2018年8月6日に着任した。

 在任中は同町総務課で国際交流関係事務全般に従事。新型コロナウイルス感染症拡大が世界的に課題となる中、日本トルコ友好130周年事業に向け駐日トルコ共和国大使館など関係機関との連絡調整に奔走し、昨年9月16日の式典では持ち前の語学力を生かして司会進行を務めた。18、19年は姉妹都市・トルコ共和国メルシン市との青少年交流事業を支え、町内の児童生徒に文化を伝え交流を重ねるなどトルコの文化に親しむ機会を公私両面で広げた。今年4月に町内であった東京オリンピック聖火リレーに同町を代表して参加し、「言葉や宗教、肌の色に関係なく人類は一つ」とアピールして感銘を集めたところでもある。

 3年目の任期満了となった今月5日、田嶋勝正町長は「助け合う気持ちや多様性を認めることの大切さを町民に広め、日本とトルコの友好の懸け橋として多大な貢献をした」とたたえて感謝状を贈呈。オズカヤさんは「3年前に訪れた時は不安もあったが、皆さんが優しくしてくれて不安もなくなりこの3年間は満足だった」と感謝で応え、この経験を生かしてこれからも頑張り友好の深化に貢献する思いを掲げて退任の節目を付けた。

 贈呈後、オズカヤさんは帰国の途に就き翌6日に母国の家族と再会した。トルコの文化を伝える一方で出会いの数だけ日本の文化にも触れることができ、とりわけ関わりが深かった自治体での学びも含めて今後は母国に日本を伝えて生かしたいと思いを巡らせるオズカヤさん。町民へ向け「いままで大切にしてくれてありがとうございました」とメッセージを同課に託して役場を後にした。

 同町は地域おこし協力隊制度で起用した前任者からほぼ連続して6年間、トルコ人を職員として起用。今後の起用は未定で、日本トルコ友好135周年を見据えて考えたいとしている。

(2021年8月7日付紙面より)

3年間の貢献をたたえる感謝状の贈呈を受けるドゥルナ・オズカヤさん(右)=5日、串本町役場
2021年08月07日
29 「あなたが防ぐ電気事故」
 8月は電気使用安全月間  (電気工事工業組合 )

 毎年8月は「電気使用安全月間」。本年度は「日常の暮らしの中で、電気を安全に上手に使う」「自家用設備は適切な保守点検と計画的な更新で電気事故を未然に防ぐ」「地震・雷・風水害などの自然災害に備え、日頃から電気の安全に努める」を重点活動テーマに定め、関係団体などがPR活動を実施。和歌山県電気工事工業組合新宮支部(坂本成司支部長)でも電気の安全使用を広く呼び掛けている。

 「電気使用安全月間」は、生活のさまざまな場面で利用されている電気について、高温多湿のために感電や電気事故が発生しやすい8月にPR活動や講演会などを通して電気使用の安全に関する知識や理解を深めてもらうことを目的に経済産業省が主唱している。

 新宮支部でも毎年、月間活動の一環として公共施設の照明器具点検奉仕作業や清掃活動、「LEDランプ工作教室」などを実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から、昨年に引き続き中止となっている。

 月間に当たり、経産省では「お宅の電気は安全・安心ですか」と問い掛け、災害時の安全対策や住宅用分電盤での安全対策、節電・省エネ生活への取り組みなどを提唱。家庭における電気安全の確保のため▽コードは束ねない▽プラグやコンセントはきれいに▽水気のあるものを置かない▽傷んでいたら新品に交換する▽ぬれた手で触らない▽使い終わったら抜いておく▽アース線を取り付ける―などを呼び掛けている。

(2021年8月7日付紙面より)


2021年08月07日
30 台風10号、7日紀伊半島沖へ  激しい雨や落雷に注意  
2021年08月07日
31 7日から救急外来再開  那智勝浦町立温泉病院  
2021年08月07日
32 シンボルツリー製作始まる  生徒ホール改装プロジェクト  (新宮高校 )
2021年08月07日
33 ポスターで熱中症予防啓発  ヤマト運輸が引き続き協力  (那智勝浦町 )
2021年08月07日
34 安心安全な保育所に  整備が進む鵜殿保育所の新園舎  (紀宝町 )
2021年08月07日
35 活動の現況振り返り研さん  串本町で会議・研修会  (紀南里親支援連絡会 )
2021年08月07日
36 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第38回】食育で自由研究を!  

 8月になりましたね。コロナ禍ということもあり、オリンピック観戦で家でこもりがちな夏休み、という方も多いのではないでしょうか? わが家もそうです。特に東京は感染者数が過去最多ということもあり、なかなか出掛けることができません。小学生の娘は家でゲームをしたり、本を読んだり、予定のない日はひたすらダラダラしています。小学生の夏休みといえば、親も頭を悩ませるのが自由研究ですよね。実は食育は自由研究にピッタリなんです。今回は簡単な方法を幾つかお伝えしようと思います。

 最初におすすめするのは「よく使う食材を作ってみる」ということです。これは自由研究にもなりますし、添加物について学ぶこともできます。例えば、「マヨネーズ」! これも、卵黄と油、酢、塩だけで簡単に作れます。「バター」も生クリームと塩を容器に入れて振るだけで作れます。

 この研究で大切なポイントは二つ。一つ目のポイントは完成までの工程をできるだけ詳しく記録することです。何回混ぜたらどんな状態になったとか、観察しながら進めること。二つ目のポイントは、完成を市販品と比べてみること。市販品には使ったもの以外何が入っているのか。何のために入っているのか。味はどう違うのか。これだけで、最高の食育になります。みそや豆腐なんかを作ってみるのもいいかもしれません。

 次のおすすめは、「お母さんが知りたいことを自由研究にしちゃうこと」です。これなら、一緒に楽しめますし、その後のお料理にも使えますよね。例えば、「鶏の胸肉を軟らかくする方法」なんてどうでしょうか? 私も幾つも番組で紹介してきましたが、一番しっとりと軟らかくする方法は何なのか、いまだに分かりません。「水に1時間漬け込む」とか「お酒に浸す」とか「砂糖をまぶす」「すりおろしたキウイに漬け込む」「ヨーグルトに漬ける」など実にさまざまな調理法があります。火の入れ方も、炊飯器で保温するとか、沸騰したお湯に沈めて火を止めて放置とか。これを実験としてやってみて、結果をまとめれば立派な自由研究になります。

 他にも、「パンケーキをふわふわに焼く方法」とか「玉ねぎを早くあめ色にする方法」なんかもいいかもしれません。同じ食材を調理するにも、ほんの一手間で味や食感が変わることに気付くと、普段の食卓がまた違ったものに見えてくると思うのです。

 食を自由研究にすることで、「これはどうやって作ったの?」「これは何でできているの?」といった食に対する興味が生まれると思います。これは、「おいしく作るための工程」を知る作業でもあります。食事を作ってくれる人への感謝の気持ちにつながったり、自分でも作れる!おいしくすることができる!という成功体験にもつながります。また、食の自由研究のいいところは、一日でできるところでもあります。ぜひこの夏休み、食の自由研究を試してみてください。

(2021年8月7日付紙面より)

2021年08月07日
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