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2021年08月19日
1 津波避難後に有効活用
 勝小の高台造成進む  (那智勝浦町 )

 町内沿岸地域が「津波避難困難地域」の那智勝浦町は現在、町立勝浦小学校敷地内の造成工事に取り組んでいる。かさ上げと造成によって4000平方㍍の平地が確保できたため、完成後は災害時には多くの町民が避難できる高台となる。児童の登下校が行われない夏休み期間中に工事を完成させる予定。

 工事は同校正門側の門柱から校舎やグラウンドへ続く坂道(通称・登校坂)までの区間に約8200立方㍍の土を入れ、2㍍かさ上げするもの。使用する土は紀伊半島大水害時に出たものと、同町の駿田山に建設中の消防・防災センター工事でできた残土を用いている。

 昨年10月には勝浦4区の住民を対象に住民説明会を開催している。今年3月末までに大型車両が円滑に通行できるように、校舎のある大勝浦側の盛り土と舗装を実施。夏休み期間に入った7月21日から、今回の工事に取り掛かった。工事費は令和2年度予算で7950万円。国の緊急防災減災対策事業債も活用している。

 消防・防災センターが完成するまでの間、町役場が被災した際には同校が災害対策本部となるため、広大な平地は避難生活を送る上で有効的に活用される。

 平地の舗装区間は門柱から登校坂までの約130㍍と幅約6㍍間。町建設課によると、残土搬入は9割済んでいるという。しかし、8月に入り天候不良が続いていることから、残りの搬入や舗装には時間を要する可能性があるとしている。

 夏休み期間後は雨水を排水するための側溝設置や横断溝の移設、敷地近くにある山側ののり面改修工事を行うという。

 同課の井道則也副課長は「町内に高台は少ないため、町民の皆さまの安心・安全につながる避難場所。民家に近い箇所は振動対策などを丁寧に行いながら進めている。天候の関係もあるが、造成工事自体は夏休み中の完成を目指したい」と話している。

(2021年8月19日付紙面より)

高台造成工事が進む那智勝浦町立勝浦小学校敷地内=16日、那智勝浦町立勝浦小学校
2021年08月19日
2 産卵回数は例年より多め
 ウミガメ類ふ化シーズンに  (串本海中公園 )

 串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が今年も、飼育するウミガメ類が産んだ卵のふ化シーズンに差し掛かった。17日までに計17回の産卵があり、その回数は例年より多め。うち初産卵分が今、ふ化の時期を迎えている。

 串本の海をコンセプトにして生き物を展示する同館。その象徴種としてウミガメ類を屋内外の各水槽で常時飼育していて、餌やり体験で来館者とのコミュニケーションも豊かに親しまれる存在となっている。

 屋外水槽には後に増設したふ化場(砂場)が付帯。飼育担当の吉田徹副館長によると、今年は6月9日にアカウミガメが初産卵、次いで13日にアオウミガメが2年ぶりとなる初産卵をし、以降アカウミガメは5頭ほどで14回、アオウミガメは1頭で3回の産卵をしている。最終の産卵は7月28日。以降はふ化を待つ状況となっている。

 要する日数は60日前後で、産卵の時期が遅いほどふ化が早まる傾向にある。必ずしも全ての卵がふ化するわけではなく、アカウミガメは初産卵分のふ化が今月14日から始まったが砂から這(は)い出た稚ガメの数は1桁とごく少数。同館では産卵の時期が早いほどふ化率が低くなる傾向があり、産卵数の約半数以上がふ化する状況は今後に期待するところとなっている。

 今年の産卵分には、完全飼育第2世代「くしもトリオ」(クー、シー、モーの雌3頭で2010年生まれ)の卵も含まれているそう。モーの卵が昨年初めてふ化して同第3世代誕生となったが、今年も無事ふ化すればアカウミガメの成熟をさらに確信させる結果となる。

 アオウミガメは2年前に1回産卵したがふ化しなかったため、今年ふ化すれば2017年以来となる。3回と回数が多く卵内での成長も順調で、20日ふ化予定の初産卵分が今年最初かつ4年ぶりの高いふ化率となることを願いつつ、その瞬間を待っている。

 館内トピックス水槽の定番企画となっている卵の展示は、アカウミガメの7月7日産卵分から5個を取り出して実施中。砂中の環境を人工的につくって生かしていて、設定上で9月上旬ごろふ化予定という。

 稚ガメはふ化後1週間ほど状態を観察し、餌を食べ出す段階になったら屋内水槽で来館者に紹介する。吉田副館長は「早ければ8月末ごろに今の1、2歳構成を0、1歳構成に戻して披露したい」と話している。

(2021年8月19日付紙面より)

ウミガメ類を飼育しているふ化場付帯の屋外水槽=17日、串本海中公園センター水族館
館内トピックス水槽で展示中のアカウミガメの卵。「9月上旬ごろにふ化が見られるかも」という
2021年08月19日
3 不要不急の外出自粛を
 「県民の皆さまへのお願い」変更  (和歌山県 )

 和歌山県は17日、新型コロナウイルス感染症政府対策本部が「緊急事態措置」を実施すべき区域に、茨城県、栃木県、群馬県、静岡県、京都府、兵庫県、福岡県の追加、「まん延防止等重点措置」を実施すべき区域に、宮城県、富山県、山梨県、岐阜県、三重県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、鹿児島県の追加を決定したことを受け、また、県内の新規感染者数が過去最高となったことから、県民に対し不要不急の外出自粛を要請すると決定した。

 「安全な生活・安全な外出を心掛ける」から「不要不急の外出を控える」へと切り替えた。また、帰省に関しては「できるだけ控える」とし、既に帰省している人は家族以外との会食を控えるよう呼び掛ける。

 学校への部活動に関しては▽県外の学校との練習試合などは禁止▽県内の部活動は慎重に▽家族に発熱などの症状があれば参加は控える。

 また、「県外への通勤・通学は直行直帰し会食は控える」「県外への観光は自粛。県内もリフレッシュプラン2ndの利用は新規予約を控えるとともに、できる限り延期を」の項目を新しく設けた。

 県では、直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は、33・8と政府分科会が示すステージ4(爆発的感染拡大)の水準で過去最多となり、病床は515床に積み増した。仁坂吉伸知事は、17日の会見で「感染が拡大し続けた場合、まん延防止等重点措置の適用要請もあり得る」と話した。

(2021年8月19日付紙面より)

2021年08月19日
4 コロナ収束を信じて
 天御中主神社で神事斎行  (新宮市 )

 新宮市佐野の天御中主(あめのみなかぬし)神社(髙橋正樹宮司)で16日、新型コロナウイルスの収束などを祈る神事が営まれた。佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)の役員ら7人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事を願った。

 同委員会は例年、8月16日に新宮港緑地公園で「佐野柱松」を実施しているが、感染症拡大の影響から昨年に続き今年も中止を決定した。

 柱松は害虫駆除などを願い、元は江戸時代から続く伝統的な火祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が再開させたものの58年に途絶えていた。佐野区の有志区民たちが「祭りをよみがえらせたい」との思いから93年に復活させて以来、27年連続で開催を続けてきた。かつては「木本の花火か佐野の柱松」と語られており、地区の夏の風物詩になっている。

 神事では、髙橋宮司が祝詞を奏上した後、瀬古会長をはじめ参列者がコロナウイルス感染症の収束や五穀豊穣(ほうじょう)、地域住民の健康などを祈願し、玉串を供えていった。

 瀬古会長は「2年連続で中止となり非常に残念ですが、当地方でも感染が見受けられるため今は行うべきではないと思います。いつ、どこで誰が陽性となるか分からない。来年こそは収束し、何の心配もなく開催できることを信じて会員一同、気持ちを新たに頑張っていきます」と話していた。

(2021年8月19日付紙面より)

厳かに営まれた神事=16日、新宮市佐野の天御中主神社
神事に参列した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年08月19日
5 状況変化願いコケ落とし  宮川沿いで住民美化奉仕  (串本町 )
2021年08月19日
6 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2021年08月19日
7 栽培技術と指導員活動を評価  塩﨑一男さんに感謝状など  (那智勝浦町 )
2021年08月19日
8 時代を超え、災害を超え  日本第一熊野本宮三神尊像版木  (明治の大水害 )
2021年08月19日
9 お盆用食材ら買い求め  感染対策講じ「あさなぎ市」  (熊野市 )
2021年08月19日
10 今年も追善花火が夜空染める  熊野市で合同初精霊供養  
2021年08月19日
11 有志のみで伝統の踊りを奉納  平尾井薬師堂で「夏の大祭」  (紀宝町 )
2021年08月19日
12 市議会議員補選、執行へ  立候補予定者説明会は9月10日  (新宮市 )
2021年08月19日
13 お悔やみ情報
  
2021年08月14日
14 「蘇」、生きる原動力 熊野本宮大社で水害パネル展 (田辺市本宮町)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)瑞鳳殿で13日、水害パネル展「過去・現在・未来『蘇』―生きる原動力―」が始まった。9月5日(日)まで。入場無料。午前9時~午後4時。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害から10年。1889(明治22)年の明治の大水害(十津川大水害)など、熊野地方ではこれまで幾多の自然災害に見舞われてきた。同大社では、十津川大水害により旧社地(大斎原)の社殿は多くが流出。約1年8カ月後に、水害を逃れたた四社を現在の場所に遷座した。

 今回のパネル展では、明治から平成に起きた水害に関する当時の写真や新聞、古地図、絵はがき、日記など、98点の貴重な資料を展示。

 十津川大水害の際に同大社から流出し、串本町の橋杭岩で発見。1939(昭和14)年に約50年ぶりに同大社に戻ってきた「日本第一熊野本宮三神尊像版木」も展示されている。

 パネル展開催に当たり、九鬼宮司は「多くの自然災害に見舞われながらもたくましく向き合ってきた人たちによって熊野はつくられている。現在のコロナ禍において、時代時代の災害を振り返る中で人々が力を合わせ、自然に向き合ってきたかを再確認してほしい。災害の恐ろしさ、厳しさ、そして命の大切さを、蘇(よみがえ)りの地、再生の地から発信できれば」と来場を呼び掛けている。

 同所では、29日(日)午後1時30分から、パネル展に36点の資料を提供した、熊野学研究委員会などの委員を務める中瀬古友夫さんによる講演会「古書から見える当時の水害」を開催する。入場無料。定員は60人(先着順)。新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては中止や変更となる場合がある。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

明治の大水害当時の貴重な写真も展示=13日、熊野本宮大社瑞鳳殿
熊野新聞社も紀伊半島大水害当時の写真を提供している
2021年08月14日
15 明治時代の海図など公開
 海図150周年を記念し  (那智勝浦町 )

 日本が海図作成のための近代的水路業務を開始して150周年の節目に当たり、那智勝浦町下里の第五管区海上保安本部下里水路観測所(橋本友寿所長)は、明治時代から現在までの熊野地方沿岸の海図のパネル展を予定している。9月18日(土)の施設公開に合わせて実施する予定で、新型コロナウイルス感染対策のため事前申し込みが必要だ。

 海図とは海岸線や水深、暗礁、海底の地質、海中の障害物、灯台などの航路標識を記載した「海の地図」。タンカー船やクルーズ船、漁船などの安全な航行や海洋開発などのために利用されている。

 日本沿岸には江戸末期から通商を求める諸外国の船が出没するようになり、独自に沿岸の測量をするようになった。明治政府は諸外国に対抗し、海洋権益を確保するためにも日本独自の近代的測量技術を用いた海図作成に乗り出し、1871(明治4)年に兵部省海軍部水路局を設置。海洋調査から海図作成までを一貫して行う水路業務が開始された。

 熊野地方の海図として(現存資料で確認できるうち)最も古い物は、82(明治15)年に発行された「海圖(かいず)第62號(ごう) 自田邊至尾鷲(たなべよりおわしにいたる):日本南岸」である。

 現在の海上保安庁海洋情報部でも新たな技術を導入しながらさまざまな測量調査や海図の更新が行われている。その中でも下里水路観測所は、海上保安庁唯一の「人工衛星レーザー測距観測」を行う施設であり、国内で製作される全ての海図の基となる本土標準点を求めるための測量業務をしている。

 パネル展では、1902(明治35)年に作製された海図「勝浦湾及近海」から最新版までの数点を展示する他、「日本近海3D海底地形図」や東海・紀伊沖の海底地質構造図など解説付きで見ることができる。

 パネル展は昼の部(午後4時~5時)で観覧でき、定員は先着15人。対象は和歌山県の新宮・東牟婁郡内および三重県紀宝町、御浜町、熊野市の在住者に限る。高校生以下は保護者同伴。夜の部(午後8時~9時)では人工衛星レーザー測距観測の実演や月・星空の観望も予定している。

 申込受付期間は9月13日(月)~17日(金)の午前9時~午後5時。申し込みは同所(電話0735・58・0084)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

展示予定の海図と橋本友寿所長=12日、那智勝浦町の下里水路観測所
1902年作製の勝浦近海の海図
2021年08月14日
16 「ロケットサイダー」商品化
 16日から先行販売を開始  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、「ロケットサイダー」を商品化した。株式会社オカザキ紀芳庵(岡崎悦也代表)=橋本市=と共同開発した商材で、330㍉㍑瓶入り、1本275円(税込み)。16日(月)から同協会の串本事業所や古座事業所窓口で先行販売を始め、同社経由で県内の道の駅などへも販路を広げてゆくという。

 串本町独自のロケットロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を活用した商材開発の第2弾。同町が2月に実施したイベント「宇宙ウイーク」で同ロゴを発表以降、打ち上げの機運を高める商材開発のモデルケースとして商品化を進めてきた。同社は県内に土産物の販路を広げる食料品卸売業社で、同協会はそのノウハウを借りるべく共同開発を申し入れたという。

 試飲も重ねて仕上げた「ロケットサイダー」は、ご当地飲料としての特色を出すためポンカン風味のフレーバーを使用(無果汁)。かすかに白色を帯び、幼い子どもも無理なく味わえるようにと微炭酸仕立てにしている。

 容器を瓶としたのは、各地のご当地サイダーの傾向を踏まえた同社からの提案だという。同協会は同ロゴの中から大漁旗のデザインを選んでラベルを制作した。商品像が固まったところで受注対応をしている中京サインボトリング協業組合へ製造を発注。初回生産分として2万本がこのほど納品された。

 当初は地元産業の追い風になればと考え果汁入りも検討したが、製造行程上の難しさがあったため断念。宇井晋介事務局長は「モデルケースとして今後の商品開発のきっかけになればと思う。まずは2万本。同社の販路開拓も得ながら完売を目指していきたい」と意気込みを交えて語った。

 同協会は同町と株式会社モンベルの包括連携協定を生かし同ロゴ入り機能性Tシャツの商品化も目指していて、第3弾の位置付けで近々達成する見込みという。

 問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

商品化した「ロケットサイダー」=12日、南紀串本観光協会串本事業所
2021年08月14日
17 涼をもたらすハツユキソウ
 新宮市のタウンガーデン  

 新宮市保健センター横の「タウンガーデン」で、まるで雪が積もったかのようなハツユキソウの白い葉が、道行く人に涼をもたらしている=写真(12日撮影)。ヤナギハナガサ(サンジャクバーベナ)の紫色と織りなす調和も美しい。

 ハツユキソウは北アメリカ原産の一年草。夏になると葉の中に埋もれるような感じで黄緑色の花を咲かせる。

 開花の頃、頂部の葉に白い斑が入り、雪が積もっているように見えることから名前が付いた。別名「ミネノユキ(峰の雪)」。英名は「スノー・オン・ザ・マウンテン」と、いずれも涼を感じさせる名前だ。

(2021年8月14日付紙面より)


2021年08月14日
18 壁掛けとスワッグ作る  恒例の「寺子屋広場」  (紀宝町 )
2021年08月14日
19 避難用品の備蓄倉庫も整備  鮒田区が一時避難場所に  (紀宝町 )
2021年08月14日
20 15日にかけ大雨の恐れ  土砂災害や浸水など十分注意  
2021年08月14日
21 南紀園の未活用地の取得など  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2021年08月14日
22 写真で「見えない力」表現  中里和人さんの個展始まる  (田並劇場 )
2021年08月14日
23 お悔やみ情報
  
2021年08月05日
24 現状鑑み今年も中止 「あげいん熊野詣」 (那智勝浦町)

 平安時代の熊野詣でを現代に再現する「あげいん熊野詣」(同実行委員会主催)の開催の可否を決める会議が3日、那智勝浦町商工会館で開かれ、出席した委員ら11人が意見を出し合った。協議の結果、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き催しの中止が決定した。

 前観光協会に代わり、今回から一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)が事務局となった。理事長の堀順一郎町長は「昨年より厳しい状況。催しは密になるため、開催は今年も難しいと考えている」とあいさつ。

 開催可否についての協議では委員から「催しの開催は10月。現状では様子を見ていては準備など間に合わないのでは」「ワクチン接種も進んでいる。密を避け、縮小化して実施してはどうか」「やってほしいのはやまやま。しかし、何かあってからでは遅く、開催は難しいという意見も多い」「有事の際にイベントをして結果オーライとなるのは難しいのでは。さまざまな方法を考えて現状に応じたイベントをやるべきでは」「参加は地元で固めて縮小して行うか、オンラインを用いての開催もあると思う」などの意見が上がった。

 長雄正紘実行委員長は「マスクをして大門坂を歩くのは厳しいはず。中途半端には実施せず、中止なら中止とすべき。終息後に本来の形で開催したほうが良いと思う」と話した。

 観光機構の村井弘和事務局長は補助金の活用やイベントを専門とする事業者を巻き込んで持続可能な催しを進めていきたいとした。

 堀町長は「安心安全が重要。来年は現状も変化している可能性がある。イベント会社からは方法などのアドバイスをもらう。もちろん、皆さまにご意見を頂きたい。今はそれに向けての充電期間と捉え、新しい形を検討していきたい」と語った。

 委員からは町民への周知や、中止だけでなく次回のために催しや町のPRも町ホームページなどに掲載すべきではと提案があった。

(2021年8月5日付紙面より)

開催の可否を決めるため実行委員らが集まり会議が行われた=3日、那智勝浦町商工会館
2021年08月05日
25 折り鶴のきいちゃん完成
 紀の国わかやま文化祭に向け  (新宮市 )

 10月30日(土)から開催予定の「紀の国わかやま文化祭2021」(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)に向け、市内の3団体が折り鶴によるきいちゃんのモザイクアートを完成させた。

 県民一体となって文化祭を盛り上げることを目的に、同文化祭和歌山県実行委員会が県内の福祉事業所や学校、保育所などと連携して取り組む3大プロジェクトの一つ。

 蓬莱地区民生委員児童委員は文化祭中に市文化複合施設「丹鶴ホール」で開催される「手話狂言」をイメージして「演劇」の図柄を選択。サロンなどで地域住民へ協力を募り、回収した約700羽の鶴を清水八重子代表がパネルに貼り付けた。

 新宮市ボランティア・市民活動センター「結夢」は、5・7・5の初句の情景から次の句を想像して句を連ねていく文芸「連句」の図柄を製作。センターを訪れた人々が一羽一羽心を込めて折り、完成にこぎ着けた。

 熊野川町の地域住民らで組織する「チームくまのがわ」は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の中、住民同士が直接会えなくても一緒にできる取り組みを、と参加を決定。普段折り紙をしない高齢者も細かい作業に苦戦しつつ、積極的に協力したという。

 完成したモザイクアートはいったん県が回収し、文化祭期間中に県内の会場で来場者をもてなす。

(2021年8月5日付紙面より)

「連句」(左)と「演劇」のモザイクアート=7月27日、新宮市福祉センター
「チームくまのがわ」が制作したきいちゃん=8月2日、新宮市熊野川町
2021年08月05日
26 一般対象の集団接種開始
 16~64歳未接種者対象に  (串本町 )

 串本町が3日、くしもと町立病院で一般(16~64歳)対象の集団接種を始めた。当初計画した接種順位の最終となる集団接種で、同町は9月末完了を目指して臨んでいる。

 この接種は、6月18日付で対象年齢の未接種者6290人へ発送した案内に基づき実施。先月16日に事前希望を締め切っているがその後も事前希望が届いていて、まずは締め切りまでの事前希望者を年長優先で、その後に締め切り翌日以降の事前希望者の接種を行う流れで対応している。

 締め切り時点での事前希望者数は4142人。対象のうち▽基礎疾患を有する人▽在宅サービス従事者▽保育士等―の計1054人(確定数)は先月17、18日実施の優先接種〈1回目〉に回ったため、残りの3088人を集団接種に充てて日時を通知している。締め切り後の事前希望数は今月3日時点で145人だという。

 集団接種の実施日は基本、火、水、金、土、日曜日としているが週によって行わない曜日があり、平均して週3日程度実施する予定。他方、平日の医師による問診を土、日と同じ3診体制にし、1時間当たりの接種頻度を120人に上げて対応している。

 同町は年長優先のおおよその目安を予定として公式ホームページ上で公表しているが、福祉課の中田匠課長によると締め切りまでの事前希望者については2回目も含めて9月中に接種できる(予定が繰り上がる)見込み。「締め切り後の事前希望者も含めて、9月末までに一般対象の集団接種を完了できれば」と話している。

 同町が接種しているワクチンはファイザー社製。接種可能年齢の引き下げに伴う12~15歳への接種は未定。今しばらく状況を見て実施の有無を判断したいとしている。

 集団接種初日に1回目を受けた林貴子さんは、町外に出ている子どもと会える状況を保つため接種を希望したそう。「やっと打てたかなという印象」と進展を喜んでいた。

(2021年8月5日付紙面より)

平日の問診を3診体制に増強して一般対象集団接種を開始=3日、くしもと町立病院
2021年08月05日
27 退任自治会長に感謝状
 新宮市の川合啓介さん  (和歌山県 )

 和歌山県は、退任した自治会長に知事感謝状を贈呈した。東牟婁振興局管内の対象者は6人。3日には地域振興部の吉川暢泰副部長らが新宮市新町の川合啓介さん(63)の元を訪れ、「今後とも健康に留意され、後進に経験をお伝えいただければ」と賞状と記念品を伝達した。

 県では毎年、長く自治会活動において活躍し、地域の発展に尽力した人に対し感謝状を贈っている。本年度の対象者は48人(うち物故者8人)。

 川合さんは1989年、25歳の時に相筋第二町内会長に就任。以降、通算16年6カ月にわたり同町内会長を務めてきた。「生まれ育ち、親しみ深く大好きな町内。自分のできる限りのことをさせてもらいたいと思った」と話し、「みんな楽しく、でも負担にならないような運営を心掛けてきました」と振り返る。

 例に漏れず高齢化が進む町内の現状に言及。「かつては祭り(熊野速玉大社例大祭)の時には町内も神輿(みこし)や踊り、若いお母さんたちが創作踊りで参加してにぎわっていた」と当時を懐かしみつつも「時代は変化する。隣近所が寄り添って、静かに安全に生活できれば、そんな思いでやってきました」。

 助け合い、支え合う。「古き良き日本」の姿を生まれ育った町内に映す川合さん。「役員さんは自分より若い人ばかり。その人たち中心に盛り上げていってくれたら。これからも自分にできることをお手伝いさせていただきたいと思う。みんなが安心して楽しく暮らせる町内であってほしいですね」。笑顔でそう語り、後進に期待を込めた。

  □     □

 管内で感謝状の贈呈を受けたのは、次の皆さん。

▽川合啓介(相筋第二町内会、新宮市)

▽馬欠場利喜夫(中央通り町内会、新宮市)

▽瀧口定延(大桑区長、古座川町)

▽根木芳久(成川区長、古座川町)

【物故者】

▽西山 勝(西赤木区長、古座川町)

▽野口 晃(小森川区長、古座川町)

(2021年8月5日付紙面より)

感謝状を受け取った川合啓介さん(左)と吉川暢泰副部長=3日、新宮市新町
2021年08月05日
28 脇地祥太君が近畿へ
 県中学校総体剣道競技の部  
2021年08月05日
29 おしゃれなアクセサリー  ひまわりサロンで作る  (紀宝町 )
2021年08月05日
30 柔道女子は個人、団体で全国へ  県中学校総体で上位に入賞  (矢渕中 )
2021年08月05日
31 県内各地で巡回パネル展  8月は北方領土返還運動全国強調月間  
2021年08月05日
32 地元昆虫で新たな感激 身近な昆虫の観察会 (宇久井ビジターC)
2021年08月05日
33 感染防止のため臨時閉鎖  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )
2021年08月03日
34 「めっちゃうれしいです」
 野澤さんが「審査員会特別賞」  (わたぼうし音楽祭 )

 「~障害のある人たちの心を歌う~第46回わたぼうし音楽祭」(奈良たんぽぽの会主催)が1日、オンラインで開催され、新宮市佐野の社会福祉法人いなほ福祉会ワークショップゆう(野々江美管理者)の利用者で太地町のグループホームで暮らす野澤大輔さん(36)の作品「僕の一日」が見事、審査員会特別賞に輝いた。

 障害のある人が書いた詩にメロディーを付けて歌う同音楽祭は、1976年に奈良県で誕生。生きることの喜びや悲しみ、命の尊さ、人間の素晴らしさなど、障害のある人たちが書く詩を通して、社会の理解と共感を深める目的で開催されている。

 新型コロナウイルス感染症の影響で昨年に引き続きインターネット上での開催となった今年の音楽祭には、全国各地から「作詩の部」「作詩・作曲の部」合わせて680点の作品が集まり、野澤さんは初の応募で8組のファイナリストの1人に選ばれていた。

 知的障害があり、同作業所でパンを焼く業務に従事する野澤さんは8組中5番目に登場。事前に音楽祭スタッフが施設を訪れ撮影した、ギターを弾きながら伸びやかに歌い上げる野澤さんの姿や、パンを焼く様子、在住する太地町のまちの様子などが画面に映し出された。同作業所には野澤さんの両親や関係者、利用者などが手作りの応援うちわを手に音楽祭の様子を見守った。

 8組の発表後にオンラインによる投票や審査が行われ、野澤さんは「わたぼうし大賞」「文部科学大臣賞」こそ逃したものの、次点ともいえる特別賞に。審査員は「審査員の中で一番話題になった曲」などと講評した。

 結果を受け、母の宮子さんは「結果発表の時は緊張した。息子のために多くの人が駆け付けてくれた。皆さんの応援のおかげ」。野々管理者は「応募した時は入選するとも考えていなかった。とてもうれしい」。

 応募に当たり、野澤さんを全面的にサポートした、フォークデュオ「ヤブシン」の藍田真一さんは「本人らしさが出ている。彼独自の発想を大事にした」と述べ、野澤さんと喜びを分かち合った。

 7日(土)にはCD「野澤大輔 THANKS TO YOU」を発売する野澤さん。「(結果は)めっちゃうれしい。『僕の一日』はCDにも入っているのでぜひ聴いてください」と笑顔で話した。同日に太地町地域福祉センター「梛」で発売記念ライブも予定しているという。

 CDおよび記念ライブに関する問い合わせはワークショップゆう(電話0735・31・2336)まで。

(2021年8月3日付紙面より)

野澤大輔さん(中央)が特別賞に選ばれた=1日、新宮市佐野
2021年08月03日
35 夏休み中、教室などで工事進む
 矢渕中学校大規模改修  (紀宝町 )

 老朽化が進む紀宝町立矢渕中学校の大規模改修が進み、夏休み中の現在、これまでの15人から50人体制に作業員を増員し、管理教室棟を中心に工事を実施している。

 現校舎は1974年に建設され46年が経過。町では施設の長寿命化、防災機能強化を図り、安全・安心の向上を進めるとともに、教育環境のさらなる充実を図るため大規模改修を計画。工期は12月末までを予定している。

 管理教室棟は屋上防水工事が完了し、現在はバルコニー防水工事に取り掛かっている。外部改修工事は外壁の補修作業などが完了し、防水塗装作業を実施。内部工事は各階の床、壁、階段の補修、壁や天井の塗装改修、階段昇降機の撤去、トイレ改修に着手した。

 既設の照明器具、黒板、ロッカー、下足箱、第1理科室の理科実験台の撤去のほか、玄関サッシの取り付けも行っている。技術室棟は外壁部の強化ガラス、LED照明への取り替えが完了した。

 今後、管理教室棟は屋根、庇防水改修工事として、引き続きバルコニー防水工事などを実施する。

 町教育委員会では「引き続き、矢渕中学校関係者をはじめ、工事請負業者、設計監理業務委託業者など関係機関と連携し、安全確保などに細心の注意を払いながら進めていきます」としている。

(2021年8月3日付紙面より)

作業員を増員して教室内でも作業=紀宝町鵜殿
大規模改修工事が進む矢渕中学校
2021年08月03日
36 区の避難場所使いやすく
 くしもと寿会が除草奉仕  (串本町 )

 串本町の串本第1老人クラブ「くしもと寿会」(前芝雅代会長)が7月31日早朝、矢の熊区の津波緊急避難場所の除草などに奉仕し、いざというときに使いやすい状態へと整えた。

 この場所は、海岸側から矢の熊踏切を渡った先の谷あいに位置。南海トラフ巨大地震時の想定津波高を越える海抜22㍍の旧耕作地を所有者から借りて設けている。

 埋め立て地の大水崎区に続く町の整備でコンクリート舗装の避難路が付き、後に地域の高齢化への配慮として手すり、夜半の避難を想定し誘導灯も付いた。矢の熊区もこの場所に防災倉庫を据えて備蓄を進め、来る有事に備えている。

 他方、借りている場所は裸地の状態で管理。土は締まっているが旧耕作地とあって時期相応に草木が生えて使いにくくなるため、串本寿会が必要時におおむね月1回の頻度でこの奉仕をするところとなっている。

 この日は前芝会長ら会員有志12人が奉仕に参加。真夏の暑さを避け午前6時から刈り払いをして草木を取り除くなどした。この奉仕を始めるきっかけとなった元会長の井城富恵さんは整備後の点検を兼ねた活動と位置付け、「コロナで気も沈みがちな時でもできることはある」と参加した会員有志を鼓舞。前芝会長は「井城さんの姿勢で手すりや誘導灯などの整備が進んだ」とその果敢さに一目置き、他の会員有志と共にその思いに続いた。

 「こうして活動をし、点検で見ているから(役場へも)あれこれと言える」と井城さん。この日はもうひと頑張りで、さらに高い所に設けている津波緊急避難場所の点検を呼び掛け行動した。

(2021年8月3日付紙面より)

矢の熊区の津波緊急避難場所の除草に励むくしもと寿会の会員有志=7月31日、串本町串本
2021年08月03日
37 市職員の陽性が判明
 窓口利用者などに連絡呼び掛け  (新宮市 )

 新宮市は1日、市役所の税務課職員1人(50代女性、同市居住)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市は新宮保健所立ち会いの下、同日に職場および庁舎内共有スペースを消毒。税務課職員は2日は出勤せずPCR検査を受検するとのこと。

 当該職員は7月31日、県のクラスター発表を受けPCR検査を受検。同日に陽性が判明し8月1日に入院した。症状はなく、感染可能期間中の先月26日から30日にかけて出勤し勤務を行ったという。濃厚接触者は新宮保健所で調査中。

 市では、7月26~30日の間に税務課窓口を利用した人で体調に異変などがある人は市保健センター(電話0735・23・4511)まで連絡するよう呼び掛けている。

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■田岡実千年市長コメント

 7月31日、本市職員1名が新型コロナウイルス感染症に感染していることが確認されました。市民の皆さまに新型コロナウイルスの感染防止にご協力をいただいている中のことであり、大変重く受け止めています。

 8月1日には新宮保健所の立ち会いの下、職場および庁舎内共有スペースの消毒を行いました。また、税務課職員については、8月2日は職場には出勤せず、PCRを受検します。

 新宮市役所では、窓口や執務室への飛まつ防止パネルの設置や各出入り口などへの手指消毒薬の設置を行っており、職員についても、マスク着用、手洗いなどを行っているところであり、今後も引き続き、感染防止対策を徹底し、業務を継続してまいります。

 市民の皆さまにはご心配とご不安をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

 なお、7月26日から7月30日の間に、税務課の窓口を利用された方で、発熱や風邪の症状などがある方は、新宮市保健センターまでご連絡をお願いします。

(2021年8月3日付紙面より)

2021年08月03日
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46 お悔やみ情報