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2021年08月14日
1 「蘇」、生きる原動力 熊野本宮大社で水害パネル展 (田辺市本宮町)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)瑞鳳殿で13日、水害パネル展「過去・現在・未来『蘇』―生きる原動力―」が始まった。9月5日(日)まで。入場無料。午前9時~午後4時。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害から10年。1889(明治22)年の明治の大水害(十津川大水害)など、熊野地方ではこれまで幾多の自然災害に見舞われてきた。同大社では、十津川大水害により旧社地(大斎原)の社殿は多くが流出。約1年8カ月後に、水害を逃れたた四社を現在の場所に遷座した。

 今回のパネル展では、明治から平成に起きた水害に関する当時の写真や新聞、古地図、絵はがき、日記など、98点の貴重な資料を展示。

 十津川大水害の際に同大社から流出し、串本町の橋杭岩で発見。1939(昭和14)年に約50年ぶりに同大社に戻ってきた「日本第一熊野本宮三神尊像版木」も展示されている。

 パネル展開催に当たり、九鬼宮司は「多くの自然災害に見舞われながらもたくましく向き合ってきた人たちによって熊野はつくられている。現在のコロナ禍において、時代時代の災害を振り返る中で人々が力を合わせ、自然に向き合ってきたかを再確認してほしい。災害の恐ろしさ、厳しさ、そして命の大切さを、蘇(よみがえ)りの地、再生の地から発信できれば」と来場を呼び掛けている。

 同所では、29日(日)午後1時30分から、パネル展に36点の資料を提供した、熊野学研究委員会などの委員を務める中瀬古友夫さんによる講演会「古書から見える当時の水害」を開催する。入場無料。定員は60人(先着順)。新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては中止や変更となる場合がある。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

明治の大水害当時の貴重な写真も展示=13日、熊野本宮大社瑞鳳殿
熊野新聞社も紀伊半島大水害当時の写真を提供している
2021年08月14日
2 明治時代の海図など公開
 海図150周年を記念し  (那智勝浦町 )

 日本が海図作成のための近代的水路業務を開始して150周年の節目に当たり、那智勝浦町下里の第五管区海上保安本部下里水路観測所(橋本友寿所長)は、明治時代から現在までの熊野地方沿岸の海図のパネル展を予定している。9月18日(土)の施設公開に合わせて実施する予定で、新型コロナウイルス感染対策のため事前申し込みが必要だ。

 海図とは海岸線や水深、暗礁、海底の地質、海中の障害物、灯台などの航路標識を記載した「海の地図」。タンカー船やクルーズ船、漁船などの安全な航行や海洋開発などのために利用されている。

 日本沿岸には江戸末期から通商を求める諸外国の船が出没するようになり、独自に沿岸の測量をするようになった。明治政府は諸外国に対抗し、海洋権益を確保するためにも日本独自の近代的測量技術を用いた海図作成に乗り出し、1871(明治4)年に兵部省海軍部水路局を設置。海洋調査から海図作成までを一貫して行う水路業務が開始された。

 熊野地方の海図として(現存資料で確認できるうち)最も古い物は、82(明治15)年に発行された「海圖(かいず)第62號(ごう) 自田邊至尾鷲(たなべよりおわしにいたる):日本南岸」である。

 現在の海上保安庁海洋情報部でも新たな技術を導入しながらさまざまな測量調査や海図の更新が行われている。その中でも下里水路観測所は、海上保安庁唯一の「人工衛星レーザー測距観測」を行う施設であり、国内で製作される全ての海図の基となる本土標準点を求めるための測量業務をしている。

 パネル展では、1902(明治35)年に作製された海図「勝浦湾及近海」から最新版までの数点を展示する他、「日本近海3D海底地形図」や東海・紀伊沖の海底地質構造図など解説付きで見ることができる。

 パネル展は昼の部(午後4時~5時)で観覧でき、定員は先着15人。対象は和歌山県の新宮・東牟婁郡内および三重県紀宝町、御浜町、熊野市の在住者に限る。高校生以下は保護者同伴。夜の部(午後8時~9時)では人工衛星レーザー測距観測の実演や月・星空の観望も予定している。

 申込受付期間は9月13日(月)~17日(金)の午前9時~午後5時。申し込みは同所(電話0735・58・0084)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

展示予定の海図と橋本友寿所長=12日、那智勝浦町の下里水路観測所
1902年作製の勝浦近海の海図
2021年08月14日
3 「ロケットサイダー」商品化
 16日から先行販売を開始  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、「ロケットサイダー」を商品化した。株式会社オカザキ紀芳庵(岡崎悦也代表)=橋本市=と共同開発した商材で、330㍉㍑瓶入り、1本275円(税込み)。16日(月)から同協会の串本事業所や古座事業所窓口で先行販売を始め、同社経由で県内の道の駅などへも販路を広げてゆくという。

 串本町独自のロケットロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を活用した商材開発の第2弾。同町が2月に実施したイベント「宇宙ウイーク」で同ロゴを発表以降、打ち上げの機運を高める商材開発のモデルケースとして商品化を進めてきた。同社は県内に土産物の販路を広げる食料品卸売業社で、同協会はそのノウハウを借りるべく共同開発を申し入れたという。

 試飲も重ねて仕上げた「ロケットサイダー」は、ご当地飲料としての特色を出すためポンカン風味のフレーバーを使用(無果汁)。かすかに白色を帯び、幼い子どもも無理なく味わえるようにと微炭酸仕立てにしている。

 容器を瓶としたのは、各地のご当地サイダーの傾向を踏まえた同社からの提案だという。同協会は同ロゴの中から大漁旗のデザインを選んでラベルを制作した。商品像が固まったところで受注対応をしている中京サインボトリング協業組合へ製造を発注。初回生産分として2万本がこのほど納品された。

 当初は地元産業の追い風になればと考え果汁入りも検討したが、製造行程上の難しさがあったため断念。宇井晋介事務局長は「モデルケースとして今後の商品開発のきっかけになればと思う。まずは2万本。同社の販路開拓も得ながら完売を目指していきたい」と意気込みを交えて語った。

 同協会は同町と株式会社モンベルの包括連携協定を生かし同ロゴ入り機能性Tシャツの商品化も目指していて、第3弾の位置付けで近々達成する見込みという。

 問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2021年8月14日付紙面より)

商品化した「ロケットサイダー」=12日、南紀串本観光協会串本事業所
2021年08月14日
4 涼をもたらすハツユキソウ
 新宮市のタウンガーデン  

 新宮市保健センター横の「タウンガーデン」で、まるで雪が積もったかのようなハツユキソウの白い葉が、道行く人に涼をもたらしている=写真(12日撮影)。ヤナギハナガサ(サンジャクバーベナ)の紫色と織りなす調和も美しい。

 ハツユキソウは北アメリカ原産の一年草。夏になると葉の中に埋もれるような感じで黄緑色の花を咲かせる。

 開花の頃、頂部の葉に白い斑が入り、雪が積もっているように見えることから名前が付いた。別名「ミネノユキ(峰の雪)」。英名は「スノー・オン・ザ・マウンテン」と、いずれも涼を感じさせる名前だ。

(2021年8月14日付紙面より)


2021年08月14日
5 壁掛けとスワッグ作る  恒例の「寺子屋広場」  (紀宝町 )
2021年08月14日
6 避難用品の備蓄倉庫も整備  鮒田区が一時避難場所に  (紀宝町 )
2021年08月14日
7 15日にかけ大雨の恐れ  土砂災害や浸水など十分注意  
2021年08月14日
8 南紀園の未活用地の取得など  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2021年08月14日
9 写真で「見えない力」表現  中里和人さんの個展始まる  (田並劇場 )
2021年08月14日
10 お悔やみ情報
  
2021年08月08日
11 飲食店など対象に休業お願い
 緊急対策でワクチン前倒しも  (新宮市 )

 新宮市の田岡実千年市長は6日夜、市役所別館で会見を開き、新宮保健所管内における新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑み、飲食店などを対象とした休業お願いと協力金の支給、ワクチン接種の前倒しや個別接種の導入などを盛り込んだ「新宮市新型コロナウイルス感染症緊急対策」を発表した。

 新宮保健所管内では、7月25日から今月6日にかけて57人の感染が確認されており、県内62例目のクラスター(感染者集団)は同管内で16人に上る。

 市は、人流の抑制やクラスター防止など、新型コロナウイルス感染拡大防止の緊急対策として、お盆を挟む12日(木)から16日(月)までの5日間、市内に店舗がある飲食店などに休業を呼び掛ける。協力金の給付には事前登録が必須で、支給金額は1店舗当たり10万円、対象は約500店舗を想定しているという。

 事前登録の受付期間は9日(月・振休)~11日(水)の午前9時から午後5時まで。登録書(市ホームページよりダウンロード可)に記入の上、別館1階の受付窓口へ持参するか、市企画調整課にメール(kikaku@city.shingu.lg.jp)で提出する。

 登録後に配布される「休業のお知らせ」チラシを店舗の外側などに掲示すること。なお、見回り調査で休業していないことが確認された場合は協力金の給付対象外となる場合もある。

 ワクチン接種については、14日(土)、15日(日)の集団接種を追加。各回600人に接種していく計画で、さらに16日(月)から七つの医療機関で900人程度を対象に個別接種を実施。9月に集団接種を予定していた40代を個別接種に振り分け、接種の前倒しを図っていくという。

 追加した14、15日の集団接種対象者と47~42歳の個別接種対象者には6日に案内状を発送。21日(土)、22日(日)の対象者には来週火曜日の発送を予定しており、対象年齢は55~48歳になるとのこと。

 8月中に64~42歳、9月には41~30歳、10月に29~19歳の接種を予定しており、18~12歳の接種時期については現在検討中。

 田岡市長は会見に当たり「管内での感染拡大を『非常事態』と受け止めている」とあいさつ。

 「この1~2週間が感染拡大防止には重要な期間。どうか市民の皆さまには『感染リスクを回避した慎重な行動』を」と呼び掛けるとともに「感染された方とそのご家族には心よりお見舞い申し上げる。また、感染者への誹謗(ひぼう)中傷は絶対に許されない」と述べた。

 なお、市保健センターでは、県境を越える移動や不要不急の外出自粛などを盛り込んだ「市民の皆様へのお願い」を作成。感染対策徹底への協力を呼び掛けている。

 休業に関する事前登録および協力金の申請についての問い合わせは企画調整課(電話0735・23・3339)、ワクチン接種に関する問い合わせはワクチン接種推進室(電話0735・22・5070)まで。

(2021年8月8日付紙面より)

記者会見で説明する田岡実千年市長=6日夜、新宮市役所別館
2021年08月08日
12 職員がオンラインで防災学ぶ
 関西広域連合が基礎研修  (那智勝浦町 )

 和歌山県、滋賀県、兵庫県、京都府、大阪府などで構成される関西広域連合広域防災局は6日、那智勝浦町の県土砂災害啓発センターで各自治体の防災担当職員150人を対象に「令和3年度関西広域連合防災分野人材育成部門基礎研修」をオンラインで実施した。研修では同センターの坂口隆紀所長が2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況や土砂災害の概要などを説明し、同町井関在住の久保榮子さんが被災体験の紙芝居を行った。

 関西広域連合はドクターヘリの一体的な運航体制の構築や自然災害でのカウンターパート方式による迅速な被災地支援、広域交通インフラの目標設定などに取り組んでいる組織。年に2回、防災に関連するさまざまな研修に取り組んでいるという。今年5月には神戸市が担当し、コロナ禍における避難所運営についての研修を実施した。

 県総務部危機管理局の小川貴生総務計画班長が「土砂災害はいつどこで発生しても不思議ではない。今日の研修が皆さまの業務の一端を担うものになれば」とあいさつ。

 坂口所長が土砂災害の種類や全国で毎年約1000件の土砂災害が発生していること、近年はそれを上回っていることなどを説明した。

 発生から今年で10年目を迎える紀伊半島大水害については、各所で同時多発的に土石流が発生し、川に土砂が流入することで土砂洪水氾濫も起きるなどの特徴があったとした。犠牲者は那智勝浦町で死者28人、行方不明者1人の被害があったと報告した。

 センター職員が土砂災害を防ぐ砂防えん堤の種類や特徴を土石流模型を用いて解説。続いて、大水害で夫を失い、自身も九死に一生を得た久保さんと交代。72歳で防災士を取得した久保さんが被災体験をまとめた紙芝居で当時の状況を解説し、自身で聞き集めた被災者の体験も紹介した。

 久保さんは「この10年間の総括は世の中で最も価値があるのは『命』だということに気が付いた。これ以上価値のあるものはない。犠牲者をゼロにするには早めの避難が必要。そのためには事前の備えと防災教育が重要になる。家族でしっかりと話し合ってほしい」と語った。

(2021年8月8日付紙面より)

久保榮子さんが紙芝居で当時の災害状況をオンラインで伝えた=6日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
センター職員が土石流模型を用いて砂防えん堤の特徴を説明した
2021年08月08日
13 無病息災や豊作を祈る 阿須賀神社で扇立祭 (新宮市)

 新宮市の阿須賀神社(西俊行宮司)で6日、扇立祭(おうぎたてまつり)と徐福祭が営まれた。新型コロナウイルスの感染が拡大している情勢を受け、神職のみで神事を斎行。西宮司が祝詞を奏上し、無病息災や豊作などを祈った。

 彩絵檜扇(さいえひおうぎ)を神の宿り代とし、扇に宿る神霊を拝む祭礼。西宮司によると、拝殿に立てる檜扇は1972(昭和47)年に当時の熊野速玉大社・上野元(はじめ)宮司が阿須賀神社に伝わる檜扇を模写して献上したもの。檜扇の実物は55(昭和30)年に国宝「古神宝類(阿須賀神社伝来)」に指定され、現在は京都国立博物館蔵となっている。

 この日は、秦の始皇帝の命を受け不老不死の霊薬を求めて日本に渡来したとされる徐福の御霊を祭る徐福の宮で、「徐福祭」も併せて執り行った。

 西宮司は「新型コロナの終息、そして稲刈り作業が無事に行われるよう豊作を祈願させていただいた」と話していた。

(2021年8月8日付紙面より)

彩絵檜扇を開帳=6日、新宮市の阿須賀神社
2021年08月08日
14 堀和寿希君、囲碁で高校日本一
 紀の国わかやま総文2021  (木本高校2年 )

 第45回全国高校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)の囲碁部門に、三重県代表として出場した県立木本高校2年の堀和寿希君が優勝(文部科学大臣賞)し、高校日本一に輝いた。

 「文化部のインターハイ」と呼ばれる高校生最大の文化の祭典で、囲碁部門は3、4日に那智勝浦町の体育文化会館で開かれた。地方予選を勝ち抜いた全国の高校生棋士たちが対局に臨んだ。

 堀君は5月の三重県大会で優勝し、県代表の座を獲得。わかやま総文では高校生棋士同士の真剣勝負を制し、6連勝で全勝優勝を飾った。

 熊野市久生屋町在住の堀君は、4歳から囲碁を始めた。「くしやこども囲碁教室」に通い、市が主催する囲碁教室にも参加しながら先輩棋士らと対局を重ねてきた。

 全国優勝について「当初はベスト8を目指していたので、まさか自分が優勝できるとは思っていませんでした。4~6回戦は接戦が多く、苦しい戦いが続きましたが、それを勝ち切れたのは自信につながりました。次回の高校選手権も上位を目指して頑張りたい」と話していた。

(2021年8月8日付紙面より)

囲碁で高校日本一に輝いた木本高校の堀和寿希君
2021年08月08日
15 住民らの快適利用のために  県職員が道路清掃活動  (新宮市・那智勝浦町 )
2021年08月08日
16 寄付ができるエコバッグ  イササジコンが「ルーパック」導入  (那智勝浦町 )
2021年08月08日
17 華やかなカノコユリ咲く  那智勝浦町中里の付近で  
2021年08月08日
18 掘り出し物や良品並ぶ  第8回紀州骨董市  (新宮市 )
2021年08月08日
19 元気に「いらっしゃい」 下里保でお店やさんごっこ (那智勝浦町)
2021年08月08日
20 立秋、栗膨らみ始める  紀宝町井田の町道沿い  
2021年08月08日
21 県独自の「緊急警戒宣言」  6日は過去最多の98人が感染  (三重県 )
2021年08月08日
22 鵜殿保工事請負契約を可決  紀宝町議会の臨時議会で  
2021年08月08日
23 近畿総体女子800㍍で優勝  潮岬中2年の久保凛さん  (串本町 )
2021年08月08日
24 お悔やみ情報
  
2021年08月03日
25 「めっちゃうれしいです」
 野澤さんが「審査員会特別賞」  (わたぼうし音楽祭 )

 「~障害のある人たちの心を歌う~第46回わたぼうし音楽祭」(奈良たんぽぽの会主催)が1日、オンラインで開催され、新宮市佐野の社会福祉法人いなほ福祉会ワークショップゆう(野々江美管理者)の利用者で太地町のグループホームで暮らす野澤大輔さん(36)の作品「僕の一日」が見事、審査員会特別賞に輝いた。

 障害のある人が書いた詩にメロディーを付けて歌う同音楽祭は、1976年に奈良県で誕生。生きることの喜びや悲しみ、命の尊さ、人間の素晴らしさなど、障害のある人たちが書く詩を通して、社会の理解と共感を深める目的で開催されている。

 新型コロナウイルス感染症の影響で昨年に引き続きインターネット上での開催となった今年の音楽祭には、全国各地から「作詩の部」「作詩・作曲の部」合わせて680点の作品が集まり、野澤さんは初の応募で8組のファイナリストの1人に選ばれていた。

 知的障害があり、同作業所でパンを焼く業務に従事する野澤さんは8組中5番目に登場。事前に音楽祭スタッフが施設を訪れ撮影した、ギターを弾きながら伸びやかに歌い上げる野澤さんの姿や、パンを焼く様子、在住する太地町のまちの様子などが画面に映し出された。同作業所には野澤さんの両親や関係者、利用者などが手作りの応援うちわを手に音楽祭の様子を見守った。

 8組の発表後にオンラインによる投票や審査が行われ、野澤さんは「わたぼうし大賞」「文部科学大臣賞」こそ逃したものの、次点ともいえる特別賞に。審査員は「審査員の中で一番話題になった曲」などと講評した。

 結果を受け、母の宮子さんは「結果発表の時は緊張した。息子のために多くの人が駆け付けてくれた。皆さんの応援のおかげ」。野々管理者は「応募した時は入選するとも考えていなかった。とてもうれしい」。

 応募に当たり、野澤さんを全面的にサポートした、フォークデュオ「ヤブシン」の藍田真一さんは「本人らしさが出ている。彼独自の発想を大事にした」と述べ、野澤さんと喜びを分かち合った。

 7日(土)にはCD「野澤大輔 THANKS TO YOU」を発売する野澤さん。「(結果は)めっちゃうれしい。『僕の一日』はCDにも入っているのでぜひ聴いてください」と笑顔で話した。同日に太地町地域福祉センター「梛」で発売記念ライブも予定しているという。

 CDおよび記念ライブに関する問い合わせはワークショップゆう(電話0735・31・2336)まで。

(2021年8月3日付紙面より)

野澤大輔さん(中央)が特別賞に選ばれた=1日、新宮市佐野
2021年08月03日
26 夏休み中、教室などで工事進む
 矢渕中学校大規模改修  (紀宝町 )

 老朽化が進む紀宝町立矢渕中学校の大規模改修が進み、夏休み中の現在、これまでの15人から50人体制に作業員を増員し、管理教室棟を中心に工事を実施している。

 現校舎は1974年に建設され46年が経過。町では施設の長寿命化、防災機能強化を図り、安全・安心の向上を進めるとともに、教育環境のさらなる充実を図るため大規模改修を計画。工期は12月末までを予定している。

 管理教室棟は屋上防水工事が完了し、現在はバルコニー防水工事に取り掛かっている。外部改修工事は外壁の補修作業などが完了し、防水塗装作業を実施。内部工事は各階の床、壁、階段の補修、壁や天井の塗装改修、階段昇降機の撤去、トイレ改修に着手した。

 既設の照明器具、黒板、ロッカー、下足箱、第1理科室の理科実験台の撤去のほか、玄関サッシの取り付けも行っている。技術室棟は外壁部の強化ガラス、LED照明への取り替えが完了した。

 今後、管理教室棟は屋根、庇防水改修工事として、引き続きバルコニー防水工事などを実施する。

 町教育委員会では「引き続き、矢渕中学校関係者をはじめ、工事請負業者、設計監理業務委託業者など関係機関と連携し、安全確保などに細心の注意を払いながら進めていきます」としている。

(2021年8月3日付紙面より)

作業員を増員して教室内でも作業=紀宝町鵜殿
大規模改修工事が進む矢渕中学校
2021年08月03日
27 区の避難場所使いやすく
 くしもと寿会が除草奉仕  (串本町 )

 串本町の串本第1老人クラブ「くしもと寿会」(前芝雅代会長)が7月31日早朝、矢の熊区の津波緊急避難場所の除草などに奉仕し、いざというときに使いやすい状態へと整えた。

 この場所は、海岸側から矢の熊踏切を渡った先の谷あいに位置。南海トラフ巨大地震時の想定津波高を越える海抜22㍍の旧耕作地を所有者から借りて設けている。

 埋め立て地の大水崎区に続く町の整備でコンクリート舗装の避難路が付き、後に地域の高齢化への配慮として手すり、夜半の避難を想定し誘導灯も付いた。矢の熊区もこの場所に防災倉庫を据えて備蓄を進め、来る有事に備えている。

 他方、借りている場所は裸地の状態で管理。土は締まっているが旧耕作地とあって時期相応に草木が生えて使いにくくなるため、串本寿会が必要時におおむね月1回の頻度でこの奉仕をするところとなっている。

 この日は前芝会長ら会員有志12人が奉仕に参加。真夏の暑さを避け午前6時から刈り払いをして草木を取り除くなどした。この奉仕を始めるきっかけとなった元会長の井城富恵さんは整備後の点検を兼ねた活動と位置付け、「コロナで気も沈みがちな時でもできることはある」と参加した会員有志を鼓舞。前芝会長は「井城さんの姿勢で手すりや誘導灯などの整備が進んだ」とその果敢さに一目置き、他の会員有志と共にその思いに続いた。

 「こうして活動をし、点検で見ているから(役場へも)あれこれと言える」と井城さん。この日はもうひと頑張りで、さらに高い所に設けている津波緊急避難場所の点検を呼び掛け行動した。

(2021年8月3日付紙面より)

矢の熊区の津波緊急避難場所の除草に励むくしもと寿会の会員有志=7月31日、串本町串本
2021年08月03日
28 市職員の陽性が判明
 窓口利用者などに連絡呼び掛け  (新宮市 )

 新宮市は1日、市役所の税務課職員1人(50代女性、同市居住)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市は新宮保健所立ち会いの下、同日に職場および庁舎内共有スペースを消毒。税務課職員は2日は出勤せずPCR検査を受検するとのこと。

 当該職員は7月31日、県のクラスター発表を受けPCR検査を受検。同日に陽性が判明し8月1日に入院した。症状はなく、感染可能期間中の先月26日から30日にかけて出勤し勤務を行ったという。濃厚接触者は新宮保健所で調査中。

 市では、7月26~30日の間に税務課窓口を利用した人で体調に異変などがある人は市保健センター(電話0735・23・4511)まで連絡するよう呼び掛けている。

  □     □

■田岡実千年市長コメント

 7月31日、本市職員1名が新型コロナウイルス感染症に感染していることが確認されました。市民の皆さまに新型コロナウイルスの感染防止にご協力をいただいている中のことであり、大変重く受け止めています。

 8月1日には新宮保健所の立ち会いの下、職場および庁舎内共有スペースの消毒を行いました。また、税務課職員については、8月2日は職場には出勤せず、PCRを受検します。

 新宮市役所では、窓口や執務室への飛まつ防止パネルの設置や各出入り口などへの手指消毒薬の設置を行っており、職員についても、マスク着用、手洗いなどを行っているところであり、今後も引き続き、感染防止対策を徹底し、業務を継続してまいります。

 市民の皆さまにはご心配とご不安をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

 なお、7月26日から7月30日の間に、税務課の窓口を利用された方で、発熱や風邪の症状などがある方は、新宮市保健センターまでご連絡をお願いします。

(2021年8月3日付紙面より)

2021年08月03日
29 森浦馨介君が近畿大会へ
 県中学校総体卓球競技の部  
2021年08月03日
30 久保さん、高垣君が近畿へ
 県中学校総体陸上競技の部  
2021年08月03日
31 視線を未来に向けて  近大新宮でオープンスクール  
2021年08月03日
32 特選に野中誠一さん  写連紀南支部7月優秀作品  
2021年08月03日
33 色鮮やか作品楽しんで  前田稔夫さんが絵画展  (那智勝浦町 )
2021年08月03日
34 ぬくもり感じるタブレット台  新緑会が親子木工教室  (新宮市 )
2021年08月03日
35 防災の取り組みを調査  県議会防災県土整備企業常任委  (紀宝町 )
2021年08月03日
36 ヒマワリ畑、花の時季に  小川・瑞庄地内の一角で  (古座川町 )
2021年08月03日
37 お悔やみ情報