新宮市観光フォトコンテスト
新宮市観光フォトコンテストの審査会が25日、市役所別館であった。8人の審査員が80人から寄せられた力作264点を厳正に審査した。入賞者の表彰式を9月10日(金)に予定しており、入選作品は市観光カレンダーやパンフレットなど、市のPRに使用される。
市観光カレンダー製作実行委員会が主催する事業で10回目を数える。今回はテーマを「私の新宮遺産」とし、一般の部と学生の部(高校生以下)に分けて作品を募った。一般の部には66人から242作品が、学生の部には14人から22作品の応募があった。
田岡実千年市長、実行委員長の山本大輔・市観光協会事務局長、児嶋毅さん(審査委員長)、杉本光朗さん、垣本正道さん、堀幸義さん、西和美さん、市秘書課の廣井芳美・広報広聴係長が審査員を務め、熊野速玉大社や神倉神社、熊野川など、市内の四季折々の情景や祭り・イベントの様子などを収めた力作の数々を審査。新型コロナウイルス感染予防のため手袋を身に着け、気に入った作品にシールを付けていった。
山本実行委員長は「コロナ禍で観光も大きな影響を受け、多くのイベントが中止となる中たくさん応募いただいた。コンテストは新宮の魅力の再発見や、魅力の向上に寄与するもの。引き続きご協力を」。
田岡市長は「デジカメやスマートフォンのカメラの機能の向上により、写真に興味がなかった人でも気軽に応募いただいている。新しい感覚で撮影された作品も多く、市の魅力発信につなげていければ」とそれぞれあいさつした。
(2021年8月27日付紙面より)
令和3年度新宮警察署協議会定例会議が25日、同署で開かれた。会議前に署長室で新会長の安達実さん(再任)と新任の委員3人に対し、山田守孝署長から委嘱状が手渡された。その後は令和2年度中の業務取り組み結果と3年度の取り組み方針を聞き意見交換をした。
警察署協議会は管轄区域内の地域安全や警察署の業務運営について住民の声を代表する委員から意見を聞き、より良い運営を検討する機関。県内14署に設置されている。
安達会長は新型コロナウイルスの感染が懸念される中、職務に精励する同署職員らに敬意を示し、「委員の皆さまには警察の取り組みにご意見を頂き、有意義な会議にしたいと思う。警察の方々には委員の意見などを生かしていただき、管内住民の安全と安心のために活動していただけますようお願いします」とあいさつした。
山田署長は来春から新宮警察署が串本署の一部を管轄することに触れ、同協議会の運営も変わることになると説明。犯罪認知件数や交通事故発生件数も過去と比較すれば大幅に減少したが、特殊詐欺やインターネット犯罪、バイパスや道路拡幅に伴う高速度での交通事故など、態様は大きく変化していると話した。
先日、同署で実施された紀伊半島大水害風化防止講話で那智谷遺族会の岩渕三千生代表の講話内容に触れ、「厳しいご意見も頂いたが、被災者の方々が当時の警察に批判的な感情を抱いたということは事実。仕事で捜索に当たる警察官の立場とご親族を探すために必死に作業をされている被災者の方々との間に温度差があり、さまざまな配慮が足りなかったのだと思う。われわれは反省しなくてはならない。警察だけでは気付かないことも多いため、皆さまの疑問やアイデア、要望などを言っていただければ」と述べた。
(2021年8月27日付紙面より)
新園舎用地で安全祈願祭 (串本町 )
くしもとこども園新園舎建設工事の安全祈願祭が26日、串本町串本にある建設用地であった。施工者の株式会社小森組(小森正剛代表取締役)主催による執行。来年10月末の完成を見据えて無事完了を願い、関係各者が神事に臨んだ。
この園舎は西の岡~サンゴ台間をつなぐ工事用道路(後に町道となる予定)沿いに建設する。用地の面積は約1万189平方㍍で、中核となる園舎は園児150人想定の木造平屋建てで延べ床面積は約1843平方㍍。他に園庭や駐車場などが付帯する。同社は7億7860万円(税抜き)で落札し、同町議会の同工事請負契約案承認を経て13日から工期に入っている。
安全祈願祭には同社の小森代表取締役ら関係社員、同町の田嶋勝正町長ら関係職員、同町議会の鈴木幸夫議長や長脊守・文教厚生常任委員長、設計者・株式会社阿波設計事務所和歌山支店(伊知地光彦支店長)と監理者・株式会社岡本設計(坂本暁史代表取締役)の各代表者が参列。潮﨑本之宮神社の山本貞夫宮司が斎主を務め、清祓の儀や地鎮の儀を経て玉串をささげるなどした。
田嶋町長は「小さなお子さんを持つ保護者の『一日も早く高台へ』という切なる願いに応えて着工でき感慨無量」と述べ、工事関係3者力を合わせて子どもに安全、安心を届けてほしいとあいさつ。小森代表取締役は「無事故無災害で完成を目指す覚悟。周辺地域へも細心を期す」と応えて工期中の指導を求めた。最後に平井治司(はるし)副町長が素晴らしい園舎の完成を願って締めくくった。
同工事の工期は2022年10月末で、小森代表取締役は木材や職人の不足など困難もあるだろうが鋭意頑張るとコメント。その先で切望されている新園舎の開園は23年1月予定となっている。
(2021年8月27日付紙面より)
児童と保護者が太田の郷で (那智勝浦町 )
那智勝浦町立太田小学校に通う児童の保護者は今年、交流センター「太田の郷」を借りて、週3回地域の子どもたち向けの夏休みプログラムを実施している。現在は竹製の流しそうめん台を作っている最中で、今後おもちゃや個包装の菓子を流して遊ぶ予定だという。
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛が続く中、「せっかくの夏休み。子どもたちにいろいろな体験をして楽しく過ごしてほしい」「地域の大人の方々に子どもたちと関わってもらい、『地域で子育て』を目指したい」などの思いから、今年初めて実施。地域住民を講師に迎え、パンや菓子作り、かご編み、世界一周トークライブなどをしてきた。
流しそうめん台作りは、いくつかの企画の中から児童が選んだプログラム。竹の切り出しや節抜き、箸作りまで全工程を児童や保護者らが協力して行う。25日には組み立て作業と箸・コップ作りがあり、児童17人がきちんと水が流れるか確認しながら竹をつなげてコースを作った。
築紫菜乃さん(6年)は「竹の節抜きやお箸作りをした。今まで参加した中では、お菓子作りが楽しかった。夏休みの宿題はピンチだけど、頑張る」。引地乙葉さん(3年)は「竹を切ってヤスリをかけて、コップを作った。来年も参加したい」と話していた。
(2021年8月27日付紙面より)
緊急対策でワクチン前倒しも (新宮市 )
新宮市の田岡実千年市長は6日夜、市役所別館で会見を開き、新宮保健所管内における新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑み、飲食店などを対象とした休業お願いと協力金の支給、ワクチン接種の前倒しや個別接種の導入などを盛り込んだ「新宮市新型コロナウイルス感染症緊急対策」を発表した。
新宮保健所管内では、7月25日から今月6日にかけて57人の感染が確認されており、県内62例目のクラスター(感染者集団)は同管内で16人に上る。
市は、人流の抑制やクラスター防止など、新型コロナウイルス感染拡大防止の緊急対策として、お盆を挟む12日(木)から16日(月)までの5日間、市内に店舗がある飲食店などに休業を呼び掛ける。協力金の給付には事前登録が必須で、支給金額は1店舗当たり10万円、対象は約500店舗を想定しているという。
事前登録の受付期間は9日(月・振休)~11日(水)の午前9時から午後5時まで。登録書(市ホームページよりダウンロード可)に記入の上、別館1階の受付窓口へ持参するか、市企画調整課にメール(kikaku@city.shingu.lg.jp)で提出する。
登録後に配布される「休業のお知らせ」チラシを店舗の外側などに掲示すること。なお、見回り調査で休業していないことが確認された場合は協力金の給付対象外となる場合もある。
ワクチン接種については、14日(土)、15日(日)の集団接種を追加。各回600人に接種していく計画で、さらに16日(月)から七つの医療機関で900人程度を対象に個別接種を実施。9月に集団接種を予定していた40代を個別接種に振り分け、接種の前倒しを図っていくという。
追加した14、15日の集団接種対象者と47~42歳の個別接種対象者には6日に案内状を発送。21日(土)、22日(日)の対象者には来週火曜日の発送を予定しており、対象年齢は55~48歳になるとのこと。
8月中に64~42歳、9月には41~30歳、10月に29~19歳の接種を予定しており、18~12歳の接種時期については現在検討中。
田岡市長は会見に当たり「管内での感染拡大を『非常事態』と受け止めている」とあいさつ。
「この1~2週間が感染拡大防止には重要な期間。どうか市民の皆さまには『感染リスクを回避した慎重な行動』を」と呼び掛けるとともに「感染された方とそのご家族には心よりお見舞い申し上げる。また、感染者への誹謗(ひぼう)中傷は絶対に許されない」と述べた。
なお、市保健センターでは、県境を越える移動や不要不急の外出自粛などを盛り込んだ「市民の皆様へのお願い」を作成。感染対策徹底への協力を呼び掛けている。
休業に関する事前登録および協力金の申請についての問い合わせは企画調整課(電話0735・23・3339)、ワクチン接種に関する問い合わせはワクチン接種推進室(電話0735・22・5070)まで。
(2021年8月8日付紙面より)
関西広域連合が基礎研修 (那智勝浦町 )
和歌山県、滋賀県、兵庫県、京都府、大阪府などで構成される関西広域連合広域防災局は6日、那智勝浦町の県土砂災害啓発センターで各自治体の防災担当職員150人を対象に「令和3年度関西広域連合防災分野人材育成部門基礎研修」をオンラインで実施した。研修では同センターの坂口隆紀所長が2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況や土砂災害の概要などを説明し、同町井関在住の久保榮子さんが被災体験の紙芝居を行った。
関西広域連合はドクターヘリの一体的な運航体制の構築や自然災害でのカウンターパート方式による迅速な被災地支援、広域交通インフラの目標設定などに取り組んでいる組織。年に2回、防災に関連するさまざまな研修に取り組んでいるという。今年5月には神戸市が担当し、コロナ禍における避難所運営についての研修を実施した。
県総務部危機管理局の小川貴生総務計画班長が「土砂災害はいつどこで発生しても不思議ではない。今日の研修が皆さまの業務の一端を担うものになれば」とあいさつ。
坂口所長が土砂災害の種類や全国で毎年約1000件の土砂災害が発生していること、近年はそれを上回っていることなどを説明した。
発生から今年で10年目を迎える紀伊半島大水害については、各所で同時多発的に土石流が発生し、川に土砂が流入することで土砂洪水氾濫も起きるなどの特徴があったとした。犠牲者は那智勝浦町で死者28人、行方不明者1人の被害があったと報告した。
センター職員が土砂災害を防ぐ砂防えん堤の種類や特徴を土石流模型を用いて解説。続いて、大水害で夫を失い、自身も九死に一生を得た久保さんと交代。72歳で防災士を取得した久保さんが被災体験をまとめた紙芝居で当時の状況を解説し、自身で聞き集めた被災者の体験も紹介した。
久保さんは「この10年間の総括は世の中で最も価値があるのは『命』だということに気が付いた。これ以上価値のあるものはない。犠牲者をゼロにするには早めの避難が必要。そのためには事前の備えと防災教育が重要になる。家族でしっかりと話し合ってほしい」と語った。
(2021年8月8日付紙面より)
新宮市の阿須賀神社(西俊行宮司)で6日、扇立祭(おうぎたてまつり)と徐福祭が営まれた。新型コロナウイルスの感染が拡大している情勢を受け、神職のみで神事を斎行。西宮司が祝詞を奏上し、無病息災や豊作などを祈った。
彩絵檜扇(さいえひおうぎ)を神の宿り代とし、扇に宿る神霊を拝む祭礼。西宮司によると、拝殿に立てる檜扇は1972(昭和47)年に当時の熊野速玉大社・上野元(はじめ)宮司が阿須賀神社に伝わる檜扇を模写して献上したもの。檜扇の実物は55(昭和30)年に国宝「古神宝類(阿須賀神社伝来)」に指定され、現在は京都国立博物館蔵となっている。
この日は、秦の始皇帝の命を受け不老不死の霊薬を求めて日本に渡来したとされる徐福の御霊を祭る徐福の宮で、「徐福祭」も併せて執り行った。
西宮司は「新型コロナの終息、そして稲刈り作業が無事に行われるよう豊作を祈願させていただいた」と話していた。
(2021年8月8日付紙面より)
紀の国わかやま総文2021 (木本高校2年 )
第45回全国高校総合文化祭(紀の国わかやま総文2021)の囲碁部門に、三重県代表として出場した県立木本高校2年の堀和寿希君が優勝(文部科学大臣賞)し、高校日本一に輝いた。
「文化部のインターハイ」と呼ばれる高校生最大の文化の祭典で、囲碁部門は3、4日に那智勝浦町の体育文化会館で開かれた。地方予選を勝ち抜いた全国の高校生棋士たちが対局に臨んだ。
堀君は5月の三重県大会で優勝し、県代表の座を獲得。わかやま総文では高校生棋士同士の真剣勝負を制し、6連勝で全勝優勝を飾った。
熊野市久生屋町在住の堀君は、4歳から囲碁を始めた。「くしやこども囲碁教室」に通い、市が主催する囲碁教室にも参加しながら先輩棋士らと対局を重ねてきた。
全国優勝について「当初はベスト8を目指していたので、まさか自分が優勝できるとは思っていませんでした。4~6回戦は接戦が多く、苦しい戦いが続きましたが、それを勝ち切れたのは自信につながりました。次回の高校選手権も上位を目指して頑張りたい」と話していた。
(2021年8月8日付紙面より)
鈴木一弘さんに褒章伝達 (那智勝浦町 )
法務省和歌山保護観察所(奥田幸生所長)は4日、那智勝浦町役場で令和3年度春の褒章(更生保護功績)で藍綬褒章を受章した保護司・鈴木一弘さんに褒章と章記の伝達を行った。堀順一郎町長や駆け付けた牟婁保護司会(生熊和道会長)のメンバーらが受章を祝福した。
鈴木さんは1993年に中学時代の恩師からの勧めで保護司の門をたたき、現在28年目を迎える。これまで多くの対象者と真摯(しんし)に向き合い、更生活動に尽力してきたという。
伝達を行った奥田所長は「受章おめでとうございます。長年数多くの対象者を更生に導いてきたことに感謝申し上げます。今後も保護司としてご活躍していただきたい」と感謝を述べた。
堀町長は「保護司として長年お勤めされたことは大変なご苦労があったと思う。受章は町民にとっても栄誉あること。今後もお困りの方々の手助け、保護のためにご尽力賜りますようお願いいたします」と祝福した。
鈴木さんは「非常にありがたいこと。恐縮している。この場を提供していただいた堀町長と、伝達のため遠くから足を運んでいただいた奥田所長には感謝を申し上げます。そして共に活動している牟婁保護司会の皆さまにも感謝しています」と笑顔で語った。
(2021年8月6日付紙面より)
古座川町と串本町へ披露 (串本青少年センター )
串本青少年センター(山本誠士センター長)が4日、新たに配備された自主防犯活動用自動車(通称・青パト〈青色防犯パトロールカー〉)を古座川町や串本町へ披露した。
同センターは、両町を管内として結成する同センター連絡協議会(会長=潮﨑伸彦・串本町教育長)が運営。職員として山本センター長(教員OB)と福田實指導員(警察官OB)を委嘱配置し、別に委嘱している補導委員と両輪で大きく▽補導▽相談▽環境浄化▽広報―の4系統で活動し、家庭や学校、地域や派遣警察官を割り当てる県警本部など関係諸機関との連携を密にしながら非行の未然防止による青少年の健全育成を図っている。
管内における機動力発揮の要となっているのが同車で、旧車は市販の軽乗用自動車〈セダンタイプ〉に1灯式の青色回転灯を乗せ同車として登録していた。新車は白黒ツートンカラーで青色回転灯も4灯式・スピーカー一体型のバータイプを装備し、その外観は発光色の違い以外は警察のパトカー同様。車格は軽乗用自動車〈ワゴンタイプ〉で、同車更新のため近隣の状況を参考にする中で「同車は目立つ方がいい」という助言が多くあり、その方向で同協議会に求めたという。
先月27日に納車されたがほぼ同じタイミングで同センターの事務所移転が始まり、今月2日付で旧・串本町役場古座分庁舎内へ移転。その作業が一段落したところで両町へ披露を申し出た。
串本町では潮﨑協議会長も同席する中、山本センター長から田嶋勝正町長に配備の経緯を報告。福田指導員と共に最近の懸念事項などで懇談を交えた後、役場来庁者駐車場で同車を披露しその概要を紹介した。
田嶋町長は「夜に出歩くことが以前より少ないなど安心する部分もあるが、これからロケットでにぎわう中で非行に引き込まれないかという不安もある。(印象の強いこの車両で)同センターの活動をいっそう強めてほしい」とコメント。
山本センター長は両町とも新型コロナウイルス感染症対応で大変な中で希望に見合う予算を取ってくれたと感謝し「この配慮に応えられるよう、しっかりと活動していきたい」と改まる気持ちを語った。
(2021年8月6日付紙面より)
インターハイ・ソフトテニス個人戦 (紀宝町出身 )
紀宝町神内出身で三重高校の仲川晴智君(3年)が令和3年度全国高校総体(インターハイ)のソフトテニス競技男子個人戦で優勝し、悲願の全国制覇を達成した。
個人戦は7月30、31日に石川県能登町で開催され、仲川君は近藤拓空君とペアを組み、第2シードとして2回戦から登場。2、3回戦を順当に勝ち進み、31日の個人最終日では4回戦から決勝戦まで計6試合を戦った。
準々決勝の武市・上通ペア(奈良県高田商業高校)と決勝の森川・服部ペア(同)では先にマッチポイントを握られる苦しい展開となったが見事逆転で勝利し、314ペアの頂点に立った。
29日に同所で開催された男子団体戦では準々決勝で高田商業高校に惜しくも敗れたが、主将としてチームを牽引した。
仲川君は小学校1年生から神内ジュニアソフトテニススポーツ少年団でソフトテニスを始め、紀宝町立神内小学校、矢渕中学校を卒業後、強豪三重高校に進学した。
小学6年生から全国優勝を目標に定め、小中学校時代に県大会で優勝。高校最後のインターハイで初の全国制覇を成し遂げ、目標を達成した。
(2021年8月6日付紙面より)
新宮市の小渕さん、冊子を制作
新宮市在住で、元新宮城復元対策委員会委員の小渕伸二さんがこのほど、冊子「国指定史跡 新宮城(丹鶴城 沖見城) 続日本100名城」を制作、発行した=写真。冊子は、小渕さんが案内を務める新宮城跡ツアーなどで使用されている。
新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(明治8)年までに取り壊されている。
市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始した。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受け、17(平成29)年には「続日本100名城」に選出された。
冊子は、A5版32㌻。熊野新宮や新宮城の歴史、造り、「水野新宮城」「浅野新宮城」の想像天守(イラスト)、水ノ手跡の炭納屋倉庫群と港、同じく国指定史跡を受ける水野家墓所など、新宮城や、城にまつわるあれこれを持て余すことなく紹介。
さらに、新宮城跡最大の魅力ともいえる、「算木積み」「亀甲積み」「屏風(びょうぶ)折れ」などの石垣についても写真を示して分かりやすく解説しており、城跡散策のお供に最適な案内冊子となっている。
現在、小渕さんはさらに内容を充実させた第2弾を作成中。既存の冊子については少ないながらも在庫があるとのこと。冊子を希望する人は熊野新聞社新宮本社窓口まで。
(2021年8月6日付紙面より)