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【検索ステータス】 
2021年08月28日
1 秋間さん、二神さんを表彰
 令和3年度観光功労者  (新宮市観光協会 )

 新宮市観光協会(里中陽互会長)は26日、同市徐福の熊野御坊南海バスで本年度の観光功労者表彰の表彰式を開いた。

 表彰は例年、総会時に実施しているが、昨年と同様に新型コロナウイルス感染症の影響で書面会議となったため、会場を設けて開いた。

 観光功労者表彰を受賞したのは三重交通株式会社南紀営業所運転士の秋間慶道(あきま・やすみち)さん(56)、熊野御坊南海バス株式会社総務担当課長代理の二神一史(ふたがみ・かずふみ)さん(40)。

 秋間さんは入社以来、バス運転士として15年にわたり、無事故を継続中。熊野地域と名古屋、東京を結ぶ長中距離路線をはじめ、貸切バスの経験も豊富で観光客誘致の一助として貢献している。

 二神さんは事務員として入社し、定期観光バスなど熊野地域への観光旅客の誘致に尽力している。利用客一人一人に親切丁寧に対応し、ほかの社員の模範となっているという。

 里中会長はコロナ禍の現状に触れ、「現在もコロナ禍で観光は大きな影響を受けており、一日も早くこの災禍を乗り越え、事態が収束された際には新宮市の観光再興に向けて鋭意努力し、ピンチをチャンスに変えていきたい」。

 受賞者に対しては「本日、表彰された秋間様、二神様は地域観光の発展に貢献されました。おめでとうございます。今後も培った知識、経験を発揮し、新宮市の観光振興にご尽力賜りますようお願い申し上げます」と話した。

 受賞者を代表して秋間さんが「本日は晴れの席で表彰いただきありがとうございました。この受賞を励みに、魅力ある新宮市のイメージアップのため、微力ですが業務に精進していきます」と謝辞を述べた。

(2021年8月28日付紙面より)

里中陽互会長(中央)から表彰された二神一史さん(左)と秋間慶道さん=26日、新宮市の熊野御坊南海バス
2021年08月28日
2 環境に優しい活動を
 女性部が新聞紙でエコバッグ  (古座川町商工会 )

 古座川町内の一部店舗では、購入した商品を新聞紙で作ったエコバッグに入れてくれる。バッグは町商工会(佃奈津代会長)女性部員の手作りで、買い物客からも喜ばれている。

 新聞紙を使ったエコバッグ作りは、環境に優しい活動をしようと2010年ごろから始まった。当時の部員全員でバッグの作り方を覚え、町の「桜まつり」や「秋まつり」などのイベントで物販をする際にレジ袋の代わりとして使うようになった。同部は11年に商工会女性部主張発表大会でこの活動を発表。全国大会に出場し優秀賞を受賞した。

 バッグは350㍉缶を6本程度入れることのできる丈夫な作り。表面や持ち手には彩りの良い写真などが出るように折り、見える部分には暗い記事を使わないことにこだわっている。

 町内の店舗で使われるきっかけとなったのは20年に道の駅一枚岩monolith(モノリス)が新装開店した際、同部からモノリスへエコバッグの提供を申し出たことだった。今ではモノリスをはじめ道の駅虫喰岩や道の駅瀧之拝太郎、もりとよ商店などで利用されている。また、同年に町が新型コロナウイルス感染防止への緊急措置として町内にマスクを配布する際にも使われた。

 女性部長を務める佃会長は「ナイロンがごみになると嫌だと思い、身近なところから環境に優しいことをしたいと始めました。お客さまにも好評で、袋だけ欲しいという人もいたほど。その反応が励みになって継続できています。新聞をただ捨ててしまうならば活用したい。ここまで愛されるバッグになるとは想像しておらず、ありがたいことです」。

 活動に取り組む部員の小原惠子さんは「最初は不器用でしたが、やり出したら夢中。きれいな色を見ると折りたいなあと思うようになりました」とほほ笑んだ。

(2021年8月28日付紙面より)

新聞で作ったエコバッグを手にする佃奈津代会長(左)と小原惠子さん=25日、古座川町商工会館
2021年08月28日
3 アカウミガメの卵がふ化
 下里・大浜海岸のふ化場で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下里の大浜海岸にある玉の浦リップルズクラブ(掛橋郁雄会長)のふ化場で26日夜からアカウミガメの卵のふ化が始まり、翌日朝までに34匹の元気な子ガメがかえった。

 同クラブは町立下里小学校の育友会OBによって結成され、子どもたちに地域の歴史や文化、自然について伝えていくためにさまざまな活動を展開してきた。中でも太田川河口にある大浜海岸に産卵に来るウミガメの保護は30年近く続いている。

 当初は砂浜での自然ふ化を目指していたが、波による砂州の増減が激しく、台風による増水で卵が流出してしまうという厳しい自然環境のため、現在では海岸にあるふ化場で卵を保護している。

 今回ふ化したのは6月29日に産卵が発見された卵で、ふ化場への埋め戻しには海洋学習や海岸クリーン作戦に取り組む下里小の5、6年生も協力した。同海岸では7月22日にも産卵が確認されており、卵は同所で大切に保護されている。

 ふ化を確認した会員の湊久和さんは「お盆に降り続いた雨で砂の温度が下がり、ふ化まで少し日数がかかった。埋め戻した卵の数が115個なので、数日かけてもう少しふ化する可能性もある。海で元気に育ってほしい」と話していた。

(2021年8月28日付紙面より)

かえったばかりの子ガメ=27日、那智勝浦町下里
2021年08月28日
4 中川さんと髙塚君が好成績
 全国高校レスリング選手権大会  
2021年08月28日
5 安心・安全な流通目指し 広域市町村圏事務組合議会が定例会 (新宮公設市場)
2021年08月28日
6 「犠牲者供養の花火になれば」  リモートで観覧呼び掛け  (供養花火をする会 )
2021年08月28日
7 みんなでいこれ「丹鶴ホール」  「初舞台体験」応募呼び掛け  (新宮市 )
2021年08月28日
8 「本のリサイクルフェア」始まる  29日まで、御浜町中央公民館で  
2021年08月28日
9 最大の課題はコロナ対策  一見勝之候補(58)無・新  (三重県知事選 )
2021年08月28日
10 選手6人が自己記録に挑む  陸上競技「記録チャレンジ会」  (相野谷中 )
2021年08月28日
11 お悔やみ情報
  
2021年08月28日
12 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第39回】取り過ぎないを意識して!  

 何度もお話ししてますが、「楽しく話しながら食べる」ということは本当にとても大切です。何を食べるより、どう食べるか。それが、子どもの自己肯定感や心身の健康を育みます。

 でも、もう一つ絶対に意識してほしいことがあります。それは、「取り過ぎない」を教えることです。今は食に関する情報がとにかくあふれています。糖質や脂質は今では悪者のように扱われていますが、良いものとされている、タンパク質だって、取り過ぎはよくありません。全ての食品が取り過ぎはよくないのです。

 多くの家庭で意識されているのが食品添加物の取り過ぎではないでしょうか? 添加物をできるだけ取らせまいと、無添加のものを選んでいる方が多いと思います。ただ、これはリスクはかなり低いと私は考えています。なぜなら添加物は、厳重に管理されているからです。食品に添加するものですから、加工段階で、使う量が調節できます。そして、日本では食品安全委員会が徹底して使っていい量を決定し、各メーカーはそれを守っています。ただ、もちろん取り過ぎはよくありません。食品安全委員会が決めている添加物の量は、一般的に摂取するであろう量を想定して計算されているので、過剰摂取は、想定されていないんです。〇〇にハマったから、一日中こればかり1週間食べ続けているといったことは避けなければいけません。

 逆に天然由来のものや、植物性のものは体にいい!と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。例えば、魚介や海藻類にはセレンという栄養素が含まれています。人の健康にはとても重要で不足すると心筋障害・消化器に悪影響を与えるといわれています。ですが、これも過剰摂取すると爪の変形や脱毛・胃腸障害・神経障害などさまざまな症状につながるのです。どんな栄養素も不足し過ぎも取り過ぎも良くないのです。サプリメントなどで過剰摂取したりするのは、本当に危険です。

 最も恐ろしいのは塩です。日本人は食卓でかなりの塩を摂取しています。厚生労働省によると、日本人の1日の食塩摂取量は平均2㌘上回っているとのこと。すでに毎日の食事で塩分過多になっているんです。塩分を取り過ぎることによる弊害は「高血圧・動脈硬化・腎臓病・尿路結石・胃がん」といわれています。

 子どもたちはこれから、いつか親元を離れ自分で自立して、食生活を送るようになります。大切なのは、そのときに「健康を意識した食生活を送れるように」することですよね。何も難しいことはありません。楽しい食卓の時間に「取り過ぎてはだめ!」と言いましょうという話でもありません。

 「昨日はお肉ばっかりだったから、今日は野菜が多めだよ」「昨日は濃い味付けのものが多かったから、今日は薄味のさっぱりしたものにしたよ」

 親からこういった言葉を聞いて育っていたら、食意識は自然と高まります。楽しく笑いながらご飯を食べることができたなら、次は、取り過ぎは良くないことを少し意識して伝えるようにしてみてください。

(2021年8月28日付紙面より)

2021年08月07日
13 県内の文化力向上を
 キャラバン隊がPR  (紀の国わかやま文化祭 )

 10月30日(土)から和歌山県内全域で開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」。開催まで3カ月を切った5、6の両日、キャラバン隊メンバーときいちゃんは完成した公式ガイドブックを手に、県内各地でPR活動を実施。県民の広い参加を呼び掛けている。

 国民文化祭は、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。全国障害者芸術・文化祭は芸術や文化活動への参加を通じて、全ての障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的としている。

 わかやま文化祭ではキャッチフレーズを「山青し 海青し 文化は輝く」とし、地域文化の発展や新しい文化の創造へとつながる祭典を目指す。

 地元和歌山を拠点に活動を行う兄弟お笑いコンビ「すみたに」を中心とするキャラバン隊一行は6日、新宮市井の沢の熊野新聞社本社を訪れ「会場に来ていただくことが一番の応援になる。県内どこの会場もコロナ対策を万全に整えています」と呼び掛けた。

 公式ガイドブックはA4判114㌻。166の全ての事業を解説しているほか、イベント日程をエリア別・カテゴリー別に分類するなど文化祭の全てを余すところなく紹介。ガイドブックは県庁ほか、各振興局、市町村役場に設置している。

 「すみたに」の角谷匡俊(まさとし)さんと佳洋(よしひろ)さんは「ガイドブックをめくってもらい、ご家族やご友人同士で会場に遊びに来ていただけたら。コロナ禍で大々的なPRができないが口コミで広げていただきたい」。

 県企画部紀の国わかやま文化祭推進局は「文化を見つめ直すことが未来の和歌山県の文化力の向上につながると思っています」と話している。

 なお、県実行委員会は地域文化発信事業として、熊野三山で「よみがえりの地 熊野音楽祭」を開催予定。西村由紀江さん(熊野速玉大社)、小柳ゆきさん(熊野那智大社)、川島ケイジさん(熊野本宮大社)が世界遺産を舞台にコンサートを実施する。詳細や応募方法などについては後日掲載する。

(2021年8月7日付紙面より)

公式ガイドブックを手に文化祭をPR=6日、新宮市井の沢(撮影時のみマスクを外しています)
2021年08月07日
14 大雨に備え態勢強化
 今年初「タイムライン」始動  (紀宝町 )

 台風10号などによる大雨に備え、紀宝町は5日、今年初めて事前防災行動計画「タイムライン」を始動した。

 タイムラインは台風の接近、上陸、通過時に町と関係機関が取るべき行動を時間軸に沿って示すもの。甚大な被害をもたらした2011年の紀伊半島大水害を教訓に、町では全国に先駆け15年から運用を開始した。

 5日現在、ステージ1(立ち上げ)の段階で、防災対応方針の決定、広報窓口の設置、タイムライン始動の伝達、防災資機材の点検などに取り組んだ。

 台風が予報円内に入ると予想されるか、大雨警報相当の降雨が予想される場合はステージ2(準備)に移行する。大雨・洪水警報などが発表されるとステージ3(早期警戒)に引き上げ、災害対策本部を設置する。

 町では昨年同様、避難所を開設する際、新型コロナウイルス感染症対策として検温、手指消毒などの対応を求めていくという。

(2021年8月7日付紙面より)

タイムラインに沿って台風の進路を確認=5日、紀宝町防災拠点施設
2021年08月07日
15 オズカヤさんに感謝状
 3年間の貢献たたえる  (串本町 )

 串本町が5日、国際交流員として3年間勤務したトルコ人女性、ドゥルナ・オズカヤさん(33)に感謝状を贈りその貢献をたたえた。

 オズカヤさんは在トルコ日本大使館勤務時にトルコと串本のつながりを知り、文化交流に貢献したいという思いで同町の国際交流員募集に応募し2018年8月6日に着任した。

 在任中は同町総務課で国際交流関係事務全般に従事。新型コロナウイルス感染症拡大が世界的に課題となる中、日本トルコ友好130周年事業に向け駐日トルコ共和国大使館など関係機関との連絡調整に奔走し、昨年9月16日の式典では持ち前の語学力を生かして司会進行を務めた。18、19年は姉妹都市・トルコ共和国メルシン市との青少年交流事業を支え、町内の児童生徒に文化を伝え交流を重ねるなどトルコの文化に親しむ機会を公私両面で広げた。今年4月に町内であった東京オリンピック聖火リレーに同町を代表して参加し、「言葉や宗教、肌の色に関係なく人類は一つ」とアピールして感銘を集めたところでもある。

 3年目の任期満了となった今月5日、田嶋勝正町長は「助け合う気持ちや多様性を認めることの大切さを町民に広め、日本とトルコの友好の懸け橋として多大な貢献をした」とたたえて感謝状を贈呈。オズカヤさんは「3年前に訪れた時は不安もあったが、皆さんが優しくしてくれて不安もなくなりこの3年間は満足だった」と感謝で応え、この経験を生かしてこれからも頑張り友好の深化に貢献する思いを掲げて退任の節目を付けた。

 贈呈後、オズカヤさんは帰国の途に就き翌6日に母国の家族と再会した。トルコの文化を伝える一方で出会いの数だけ日本の文化にも触れることができ、とりわけ関わりが深かった自治体での学びも含めて今後は母国に日本を伝えて生かしたいと思いを巡らせるオズカヤさん。町民へ向け「いままで大切にしてくれてありがとうございました」とメッセージを同課に託して役場を後にした。

 同町は地域おこし協力隊制度で起用した前任者からほぼ連続して6年間、トルコ人を職員として起用。今後の起用は未定で、日本トルコ友好135周年を見据えて考えたいとしている。

(2021年8月7日付紙面より)

3年間の貢献をたたえる感謝状の贈呈を受けるドゥルナ・オズカヤさん(右)=5日、串本町役場
2021年08月07日
16 「あなたが防ぐ電気事故」
 8月は電気使用安全月間  (電気工事工業組合 )

 毎年8月は「電気使用安全月間」。本年度は「日常の暮らしの中で、電気を安全に上手に使う」「自家用設備は適切な保守点検と計画的な更新で電気事故を未然に防ぐ」「地震・雷・風水害などの自然災害に備え、日頃から電気の安全に努める」を重点活動テーマに定め、関係団体などがPR活動を実施。和歌山県電気工事工業組合新宮支部(坂本成司支部長)でも電気の安全使用を広く呼び掛けている。

 「電気使用安全月間」は、生活のさまざまな場面で利用されている電気について、高温多湿のために感電や電気事故が発生しやすい8月にPR活動や講演会などを通して電気使用の安全に関する知識や理解を深めてもらうことを目的に経済産業省が主唱している。

 新宮支部でも毎年、月間活動の一環として公共施設の照明器具点検奉仕作業や清掃活動、「LEDランプ工作教室」などを実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から、昨年に引き続き中止となっている。

 月間に当たり、経産省では「お宅の電気は安全・安心ですか」と問い掛け、災害時の安全対策や住宅用分電盤での安全対策、節電・省エネ生活への取り組みなどを提唱。家庭における電気安全の確保のため▽コードは束ねない▽プラグやコンセントはきれいに▽水気のあるものを置かない▽傷んでいたら新品に交換する▽ぬれた手で触らない▽使い終わったら抜いておく▽アース線を取り付ける―などを呼び掛けている。

(2021年8月7日付紙面より)


2021年08月07日
17 台風10号、7日紀伊半島沖へ  激しい雨や落雷に注意  
2021年08月07日
18 7日から救急外来再開  那智勝浦町立温泉病院  
2021年08月07日
19 シンボルツリー製作始まる  生徒ホール改装プロジェクト  (新宮高校 )
2021年08月07日
20 ポスターで熱中症予防啓発  ヤマト運輸が引き続き協力  (那智勝浦町 )
2021年08月07日
21 安心安全な保育所に  整備が進む鵜殿保育所の新園舎  (紀宝町 )
2021年08月07日
22 活動の現況振り返り研さん  串本町で会議・研修会  (紀南里親支援連絡会 )
2021年08月07日
23 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第38回】食育で自由研究を!  

 8月になりましたね。コロナ禍ということもあり、オリンピック観戦で家でこもりがちな夏休み、という方も多いのではないでしょうか? わが家もそうです。特に東京は感染者数が過去最多ということもあり、なかなか出掛けることができません。小学生の娘は家でゲームをしたり、本を読んだり、予定のない日はひたすらダラダラしています。小学生の夏休みといえば、親も頭を悩ませるのが自由研究ですよね。実は食育は自由研究にピッタリなんです。今回は簡単な方法を幾つかお伝えしようと思います。

 最初におすすめするのは「よく使う食材を作ってみる」ということです。これは自由研究にもなりますし、添加物について学ぶこともできます。例えば、「マヨネーズ」! これも、卵黄と油、酢、塩だけで簡単に作れます。「バター」も生クリームと塩を容器に入れて振るだけで作れます。

 この研究で大切なポイントは二つ。一つ目のポイントは完成までの工程をできるだけ詳しく記録することです。何回混ぜたらどんな状態になったとか、観察しながら進めること。二つ目のポイントは、完成を市販品と比べてみること。市販品には使ったもの以外何が入っているのか。何のために入っているのか。味はどう違うのか。これだけで、最高の食育になります。みそや豆腐なんかを作ってみるのもいいかもしれません。

 次のおすすめは、「お母さんが知りたいことを自由研究にしちゃうこと」です。これなら、一緒に楽しめますし、その後のお料理にも使えますよね。例えば、「鶏の胸肉を軟らかくする方法」なんてどうでしょうか? 私も幾つも番組で紹介してきましたが、一番しっとりと軟らかくする方法は何なのか、いまだに分かりません。「水に1時間漬け込む」とか「お酒に浸す」とか「砂糖をまぶす」「すりおろしたキウイに漬け込む」「ヨーグルトに漬ける」など実にさまざまな調理法があります。火の入れ方も、炊飯器で保温するとか、沸騰したお湯に沈めて火を止めて放置とか。これを実験としてやってみて、結果をまとめれば立派な自由研究になります。

 他にも、「パンケーキをふわふわに焼く方法」とか「玉ねぎを早くあめ色にする方法」なんかもいいかもしれません。同じ食材を調理するにも、ほんの一手間で味や食感が変わることに気付くと、普段の食卓がまた違ったものに見えてくると思うのです。

 食を自由研究にすることで、「これはどうやって作ったの?」「これは何でできているの?」といった食に対する興味が生まれると思います。これは、「おいしく作るための工程」を知る作業でもあります。食事を作ってくれる人への感謝の気持ちにつながったり、自分でも作れる!おいしくすることができる!という成功体験にもつながります。また、食の自由研究のいいところは、一日でできるところでもあります。ぜひこの夏休み、食の自由研究を試してみてください。

(2021年8月7日付紙面より)

2021年08月07日
24 お悔やみ情報