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2021年08月11日
1 伝統の下がりに稲掛ける
 新米の季節が到来  (那智勝浦町 )

 「手間は掛かって大変だけど、それだけおいしくなると思う」―。そう語るのは那智勝浦町市屋の東佐平さん(76)と弟の秋二さん(72)だ。兄弟はそれぞれの田んぼにおいて、地域ではあまり見掛けなくなった木組みの台「下がり」に稲を掛けて干す伝統の作業で新米の収穫を行っている。

 田んぼは両親から息子たちが受け継いだもの。佐平さんと秋二さんは耕作放棄地にならないように毎年、手入れし米を育てている。

 秋二さんによると、以前は市屋地区だけでも多くの世帯が米を作っていたという。しかし、少子高齢化や2011年に発生した紀伊半島大水害で被災したことが原因でほとんどが米作りをやめてしまったと話す。

 近年では農機具の発達により、作業の効率化が図られている。広大な田んぼなどで使用されるコンバインなどがその例に挙がるが、二人の田んぼでは刈り取った稲を束ねる機能を持つバインダーを使用。手作業に近い昔ながらの手法で長年作業をしている。

 秋二さんは「自分たちは米を出荷していないし、コンバインは高価なもの。家族で食べる分や親戚や知人に贈るだけの量しか作っていない」と話した。

 5日は秋二さんの田んぼの稲刈り作業を佐平さんや親戚の丸山高尚さんが手伝った。品種はコシヒカリで、数日干した後に脱穀して精米される。

 佐平さんは「下がりに掛けると養分が実(米)に入り、おいしくなるといわれている。手作業なので、早朝や夕方しかできずに大変だが、値打ちはあると思う」と笑顔で語っていた。

(2021年8月11日付紙面より)

バインダーで稲を刈り取る=5日、那智勝浦町市屋の東秋二さん所有の田んぼ
「下がり」に稲が掛けられた
2021年08月11日
2 貝殻を集めて営み感じる
 地質の日行事で親子4組  (南紀熊野ジオパーク )

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで7日、第14回地質の日記念イベント「ジオ・うみ・絶景 こども探検隊~潮岬を調べよう~」があり親子4組が近くの浜で貝探しやその観察に取り組むなどした。

 地質の日は2007年に制定された比較的新しい記念日で、日本初の広域地質図「日本蝦夷(えぞ)地質要略之図」が作成されたことにちなんで5月10日を期日としている。以降、地球の生命史や環境(自然災害を含む)を考える上で重要な地質への関心を広めるさまざまな取り組みが行われている。

 紀伊半島南部の地質をテーマとする同センターも地質の日の趣旨に呼応して例年、同パーク推進協議会と連携して記念行事を計画。本年度も5月実施を目指して参加者を募集したが新型コロナウイルス感染症の情勢により延期し、約3カ月遅れで再度参加を呼び掛け今回は感染症予防対策を徹底して実施した。

 後援する同パークガイドの会の仲江孝丸さんと、同センターの本郷宙軌研究員、福村成哉研究員が講師を担当。前半は潮岬灯台近くの貝砂がある浜へ赴き、気に入った貝殻や微小貝が多く含まれていそうな貝砂を採集した。

 仲江さんは貝採集のこつとして、貝砂がある浜を掘ると小さいけれど割れずきれいな貝が出てくることを紹介。その貝は5~15㍉ほどで、少しずつ掘り進め見落とさないようじっと探して集めた。

 後半は気に入った貝殻でストラップ作り。感染症予防対策として1人1台で割り当てた顕微鏡を使って貝砂の中から微小貝を見つけて集め、その貝でプレパラートを作ってストラップと対のお土産にした。

 祖母に薦められて参加した山本奏さん(小学2年)は「きれいな貝も見つけられて楽しかった。次は『ぐるぐる』のきれいな貝を見つけてみたい」と興味が湧いた様子。本郷研究員は「ジオパークは大地とヒトの関わりを考えがちだが、実はヒトだけでなくいろいろな動植物が大地と関わりを持っている。今日は海岸の貝などを観察したが、そのような営みもあることに気付いて海へと思いをはせる、そのきっかけにしてもらえれば」と参加した子どもの今後を期待した。

(2021年8月11日付紙面より)

浜を少しずつ崩してきれいな貝探しに挑戦=7日、串本町潮岬
2021年08月11日
3 「休業お願い」事前登録始まる
 コロナウイルス感染症緊急対策  (新宮市 )

 新宮市の新型コロナウイルス感染症緊急対策としての飲食店などに対する「休業協力のお願い」の事前登録が9日から始まった。初日には、休業を決めた市内の飲食店など175件(うち、メール申請25件)が登録を済ませた。

 新宮保健所管内における感染拡大状況を鑑み、人流抑制やクラスター防止など、新型コロナウイルス感染拡大防止として市が打ち出した緊急対策で、飲食店や喫茶店、居酒屋、カラオケボックスやバーなどを対象に、12日(木)から16日(月)までの5日間の休業協力を呼び掛け(休業の実施は事業者判断)、協力店舗に10万円の協力金を支給するもの。

 対象は、市内の食品衛生法に基づく飲食店または喫茶店の営業許可を得て営業している店舗。感染防止対策に取り組んでいることや休業協力お願い期間中に市が配布する「休業のお知らせ」チラシ=写真=を店舗の外側などに掲示していることが条件。11日(水)までに事前登録を済ませる必要がある(午前9時~午後5時)。

 なお、市は休業の実態確認のため見回り調査を実施。休業していないことが確認された場合には協力金の給付対象外となる場合もあるという。

 事前登録の申請は、事前登録書(市ホームページよりダウンロード可)に必要事項を記入し、市役所別館の受付窓口に持参するか、市企画調整課(kikaku@city.shingu.lg.jp)にメールで提出すること。

(2021年8月11日付紙面より)


2021年08月11日
4 一般向けワクチン接種開始
 前倒しで早期完了へ総力  (新宮市 )

 新宮市役所別館で7、8日、64歳以下の新型コロナワクチン集団接種が始まった。防護服に身を包んだ市職員らが誘導する中、基礎疾患のある人や高齢者施設等従事者、学校・児童福祉施設等関係職員を優先に開始。8日には64~61歳の約400人が接種を受けた。

 当初、市では64歳以下の一般接種に関して、11月の完了をめどに集団接種のみの高年齢順で進めていく計画とし、接種希望調査などを実施してきた。

 しかし、新宮保健所管内では7月25日から今月8日にかけ67人の感染を確認。県内62例目のクラスター(感染者集団)発生や、20~50代を中心に感染が拡大している状況を鑑み、集団接種の日程を追加したほか、一部年齢層の約900人を新宮市医師会の協力の下、市内7医療機関での個別接種とし接種の前倒しを図る計画へと切り替えた。

 追加した14日(土)、15日(日)の集団接種と、個別接種対象者には今月6日に案内状を送付済み。21日(土)、22日(日)の集団接種対象者には10日に案内状を送付。対象年齢は55~48歳となる。

 なお個別接種については47~42歳を対象に16日から進めていく予定で、16日の週で800人弱が接種を受ける予定。今後のワクチンの供給量によるが、個別接種の対象者を増やしていくことも視野に入れているという。

 市におけるワクチン接種率(2回目)は、8月2日現在で35・82%。ワクチン供給状況や接種希望者数の増減により変更となる場合があるが、希望する19歳以上の市民への接種を10月中に完了させる予定としている。

(2021年8月11日付紙面より)

一般向けワクチン接種が始まった=新宮市役所別館(写真は7日撮影)
2021年08月11日
5 来年3月15日完成目指す  新・池野山集会所着工へ  (古座川町 )
2021年08月11日
6 田岡市長がウェブで要望  高速道紀南延長促進協  
2021年08月11日
7 シチョウゲの花  新宮市高田  
2021年08月11日
8 貝殻やシーグラス使って  橋本児童館で夏の工作  (新宮市 )
2021年08月11日
9 種類や生態を知る  夏休み特別イベント「磯のいきもの観察会」  (太地町立くじらの博物館 )
2021年08月11日
10 夏の夜の楽しい思い出  わかば保でお楽しみ会  (那智勝浦町 )
2021年08月11日
11 甚平姿で「夏祭り」楽しむ  ママサークル「さくらんぼ」  (紀宝町 )
2021年08月11日
12 炬火「熊野市の火」が誕生  三重とこわか国体・大会に向けて  (熊野市 )
2021年08月11日
13 不戦への誓い、平和願う  へいわのつどいで朗読とお話し会  (御浜町 )
2021年08月03日
14 「めっちゃうれしいです」
 野澤さんが「審査員会特別賞」  (わたぼうし音楽祭 )

 「~障害のある人たちの心を歌う~第46回わたぼうし音楽祭」(奈良たんぽぽの会主催)が1日、オンラインで開催され、新宮市佐野の社会福祉法人いなほ福祉会ワークショップゆう(野々江美管理者)の利用者で太地町のグループホームで暮らす野澤大輔さん(36)の作品「僕の一日」が見事、審査員会特別賞に輝いた。

 障害のある人が書いた詩にメロディーを付けて歌う同音楽祭は、1976年に奈良県で誕生。生きることの喜びや悲しみ、命の尊さ、人間の素晴らしさなど、障害のある人たちが書く詩を通して、社会の理解と共感を深める目的で開催されている。

 新型コロナウイルス感染症の影響で昨年に引き続きインターネット上での開催となった今年の音楽祭には、全国各地から「作詩の部」「作詩・作曲の部」合わせて680点の作品が集まり、野澤さんは初の応募で8組のファイナリストの1人に選ばれていた。

 知的障害があり、同作業所でパンを焼く業務に従事する野澤さんは8組中5番目に登場。事前に音楽祭スタッフが施設を訪れ撮影した、ギターを弾きながら伸びやかに歌い上げる野澤さんの姿や、パンを焼く様子、在住する太地町のまちの様子などが画面に映し出された。同作業所には野澤さんの両親や関係者、利用者などが手作りの応援うちわを手に音楽祭の様子を見守った。

 8組の発表後にオンラインによる投票や審査が行われ、野澤さんは「わたぼうし大賞」「文部科学大臣賞」こそ逃したものの、次点ともいえる特別賞に。審査員は「審査員の中で一番話題になった曲」などと講評した。

 結果を受け、母の宮子さんは「結果発表の時は緊張した。息子のために多くの人が駆け付けてくれた。皆さんの応援のおかげ」。野々管理者は「応募した時は入選するとも考えていなかった。とてもうれしい」。

 応募に当たり、野澤さんを全面的にサポートした、フォークデュオ「ヤブシン」の藍田真一さんは「本人らしさが出ている。彼独自の発想を大事にした」と述べ、野澤さんと喜びを分かち合った。

 7日(土)にはCD「野澤大輔 THANKS TO YOU」を発売する野澤さん。「(結果は)めっちゃうれしい。『僕の一日』はCDにも入っているのでぜひ聴いてください」と笑顔で話した。同日に太地町地域福祉センター「梛」で発売記念ライブも予定しているという。

 CDおよび記念ライブに関する問い合わせはワークショップゆう(電話0735・31・2336)まで。

(2021年8月3日付紙面より)

野澤大輔さん(中央)が特別賞に選ばれた=1日、新宮市佐野
2021年08月03日
15 夏休み中、教室などで工事進む
 矢渕中学校大規模改修  (紀宝町 )

 老朽化が進む紀宝町立矢渕中学校の大規模改修が進み、夏休み中の現在、これまでの15人から50人体制に作業員を増員し、管理教室棟を中心に工事を実施している。

 現校舎は1974年に建設され46年が経過。町では施設の長寿命化、防災機能強化を図り、安全・安心の向上を進めるとともに、教育環境のさらなる充実を図るため大規模改修を計画。工期は12月末までを予定している。

 管理教室棟は屋上防水工事が完了し、現在はバルコニー防水工事に取り掛かっている。外部改修工事は外壁の補修作業などが完了し、防水塗装作業を実施。内部工事は各階の床、壁、階段の補修、壁や天井の塗装改修、階段昇降機の撤去、トイレ改修に着手した。

 既設の照明器具、黒板、ロッカー、下足箱、第1理科室の理科実験台の撤去のほか、玄関サッシの取り付けも行っている。技術室棟は外壁部の強化ガラス、LED照明への取り替えが完了した。

 今後、管理教室棟は屋根、庇防水改修工事として、引き続きバルコニー防水工事などを実施する。

 町教育委員会では「引き続き、矢渕中学校関係者をはじめ、工事請負業者、設計監理業務委託業者など関係機関と連携し、安全確保などに細心の注意を払いながら進めていきます」としている。

(2021年8月3日付紙面より)

作業員を増員して教室内でも作業=紀宝町鵜殿
大規模改修工事が進む矢渕中学校
2021年08月03日
16 区の避難場所使いやすく
 くしもと寿会が除草奉仕  (串本町 )

 串本町の串本第1老人クラブ「くしもと寿会」(前芝雅代会長)が7月31日早朝、矢の熊区の津波緊急避難場所の除草などに奉仕し、いざというときに使いやすい状態へと整えた。

 この場所は、海岸側から矢の熊踏切を渡った先の谷あいに位置。南海トラフ巨大地震時の想定津波高を越える海抜22㍍の旧耕作地を所有者から借りて設けている。

 埋め立て地の大水崎区に続く町の整備でコンクリート舗装の避難路が付き、後に地域の高齢化への配慮として手すり、夜半の避難を想定し誘導灯も付いた。矢の熊区もこの場所に防災倉庫を据えて備蓄を進め、来る有事に備えている。

 他方、借りている場所は裸地の状態で管理。土は締まっているが旧耕作地とあって時期相応に草木が生えて使いにくくなるため、串本寿会が必要時におおむね月1回の頻度でこの奉仕をするところとなっている。

 この日は前芝会長ら会員有志12人が奉仕に参加。真夏の暑さを避け午前6時から刈り払いをして草木を取り除くなどした。この奉仕を始めるきっかけとなった元会長の井城富恵さんは整備後の点検を兼ねた活動と位置付け、「コロナで気も沈みがちな時でもできることはある」と参加した会員有志を鼓舞。前芝会長は「井城さんの姿勢で手すりや誘導灯などの整備が進んだ」とその果敢さに一目置き、他の会員有志と共にその思いに続いた。

 「こうして活動をし、点検で見ているから(役場へも)あれこれと言える」と井城さん。この日はもうひと頑張りで、さらに高い所に設けている津波緊急避難場所の点検を呼び掛け行動した。

(2021年8月3日付紙面より)

矢の熊区の津波緊急避難場所の除草に励むくしもと寿会の会員有志=7月31日、串本町串本
2021年08月03日
17 市職員の陽性が判明
 窓口利用者などに連絡呼び掛け  (新宮市 )

 新宮市は1日、市役所の税務課職員1人(50代女性、同市居住)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市は新宮保健所立ち会いの下、同日に職場および庁舎内共有スペースを消毒。税務課職員は2日は出勤せずPCR検査を受検するとのこと。

 当該職員は7月31日、県のクラスター発表を受けPCR検査を受検。同日に陽性が判明し8月1日に入院した。症状はなく、感染可能期間中の先月26日から30日にかけて出勤し勤務を行ったという。濃厚接触者は新宮保健所で調査中。

 市では、7月26~30日の間に税務課窓口を利用した人で体調に異変などがある人は市保健センター(電話0735・23・4511)まで連絡するよう呼び掛けている。

  □     □

■田岡実千年市長コメント

 7月31日、本市職員1名が新型コロナウイルス感染症に感染していることが確認されました。市民の皆さまに新型コロナウイルスの感染防止にご協力をいただいている中のことであり、大変重く受け止めています。

 8月1日には新宮保健所の立ち会いの下、職場および庁舎内共有スペースの消毒を行いました。また、税務課職員については、8月2日は職場には出勤せず、PCRを受検します。

 新宮市役所では、窓口や執務室への飛まつ防止パネルの設置や各出入り口などへの手指消毒薬の設置を行っており、職員についても、マスク着用、手洗いなどを行っているところであり、今後も引き続き、感染防止対策を徹底し、業務を継続してまいります。

 市民の皆さまにはご心配とご不安をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

 なお、7月26日から7月30日の間に、税務課の窓口を利用された方で、発熱や風邪の症状などがある方は、新宮市保健センターまでご連絡をお願いします。

(2021年8月3日付紙面より)

2021年08月03日
18 森浦馨介君が近畿大会へ
 県中学校総体卓球競技の部  
2021年08月03日
19 久保さん、高垣君が近畿へ
 県中学校総体陸上競技の部  
2021年08月03日
20 視線を未来に向けて  近大新宮でオープンスクール  
2021年08月03日
21 特選に野中誠一さん  写連紀南支部7月優秀作品  
2021年08月03日
22 色鮮やか作品楽しんで  前田稔夫さんが絵画展  (那智勝浦町 )
2021年08月03日
23 ぬくもり感じるタブレット台  新緑会が親子木工教室  (新宮市 )
2021年08月03日
24 防災の取り組みを調査  県議会防災県土整備企業常任委  (紀宝町 )
2021年08月03日
25 ヒマワリ畑、花の時季に  小川・瑞庄地内の一角で  (古座川町 )
2021年08月03日
26 お悔やみ情報