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訓練前にドローンの最終点検を行う作業員=13日、那智勝浦町の国交省大規模土砂災害対策技術センター
ドローンで災害時の情報収集
那智川流域で官民合同訓練


 国土交通省近畿地方整備局と一般社団法人和歌山県測量設計業協会が13、14の両日、那智勝浦町の那智川流域で、官民による「大規模土砂災害時の変状把握合同訓練」を実施した。道路の寸断、携帯電波が届かない状況などを想定し、自律飛行できるドローンと衛星通信を利用した土砂災害現場の状況映像の配信や記録、3次元データの取得などに取り組んだ。

 両者が2021年に締結した大規模災害発生の連携協定により実施。同協会員企業7社が訓練、9社が視察で参加した。

 訓練は11年の紀伊半島水害土砂災害が発生した同町市野々の内の川、樋口川、平野川で行った。現在は砂防えん堤が建設してある。

 那智川を挟む同局の大規模土砂災害対策技術センター屋外に本部を設置、3段階で訓練を実施した。

 第1段階は災害発生直後の現場を想定、応急対策のためのドローンによる情報取得訓練を行った。内の川に小回りの利く小型ドローンを飛ばし、約3分間、880㍍にわたって流域深部を撮影。倒木など、水害の跡が残る映像が移動型衛星通信設備(Car―SAT)を通じて本部に届いた。

 第2段階は大型ドローンで樋口川、平野川の流域、約7㌔を13分飛行、詳細な情報を収集した。

 最後は内の川を特殊カメラ積載の大型ドローンで連続写真撮影、本部に転送して「オルソ画像」「3次元点群データ」を作成した。オルソ画像は航空写真より正確な位置や大きさ、高低を表示、立体的な3次元点群データは災害前の現場データと比較して、土砂の変動量を確認できる。

 13日の訓練終了後、同局紀伊山系砂防事務所調査課の山田啄也課長は「土石流が大きな被害をもたらした現場で、災害時の迅速な対応の流れを確認できた。得たものを各社に持ち帰ってもらい、自分たちもどう連携していくかを再検討して、今後の災害調査を進めていく」と語った。

(2026年1月15日付紙面より)


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搬入したロケット「カイロス」模型と造形に関わった生徒(1人欠席)=13日、宇宙ふれあいホールSora―Miru
学校 「カイロス」模型を搬入
串本町のソラミルで常設
和歌山工業高校
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和歌山工業高
 和歌山県立和歌山工業高校産業デザイン科の課題研究高井班が13日、串本町西向にある宇宙ふれあいホールSora―Miru(ソラミル)へ10分の1スケールのロケット「カイロス」模型を搬入した。ロケットミュージアム内で常設展示していて、同班は台座の仕掛けを楽しみながら親しんでもらえればという。

 同班が前年度に立ち上げた「頑張れ!スペースポート紀伊!飛べ!カイロスロケット!応援プロジェクト」の一環。ロケット模型3部作の完成を目指すとして前年度の3年生が鋼板を加工して宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH2AロケットとH3ロケットの各模型を30分の1スケールで造形し、発表を経て最終的にソラミルの開設を目指す同町へ常設展示を希望し託した。

 その取り組みに刺激を受けた当時の2年生8人が本年度の同班に所属し、このプロジェクトを継承。前年度と同様の工程(型紙制作~パーツの板金~TIG溶接と研磨~塗装とデザインシート張り)で「カイロス」模型を造形し、並行してイルミネーションや模型の回転機能といった仕掛けを施した台座も作った。関わったのは原田ひなのさん、岡本晴さん、塩谷夏美さん、森口由菜さん、坊希実さん、寺井ひなたさん、中島ゆうなさん、中村尚勇さんの8人で、高井正人教諭(56)と共に約7カ月間をかけて仕上げたという。

 この日は町企画課の名田倍也課長ら立ち会いの下、前年度の模型と並べる形で「カイロス」模型を搬入した。塩谷さんは「回る機能と光る機能を持たせた台座を気軽に操作してもらって、どの角度からでも見られるところを楽しんでもらえれば」、坊さんは「ロケットというとテレビでしか見たことがない人も多いと思う。これらの模型を近くで見て興味や親しみを持ってもらえたらうれしい」とコメント。高井教諭は「この2年間は正直大変だったが、今日こうして三つがそろう光景を見て目が潤んだ。県外の皆さんに自分たちにしかできない方法でロケットを応援している高校生が県内にいることをすごいなと感じてもらえれば」と語った。

 同ミュージアムはソラミル有償フロアの一部で、鑑賞する場合は入場チケットが必要。開館時間は午前9時~午後5時で、毎月第2水曜日は休館となる。問い合わせはソラミル(電話050・8881・7897)まで。

(2026年1月15日付紙面より)

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冷たい川に入り寒稽古に励む=11日、新宮市の熊野川
地域 身を清め、心を鍛える
熊野川で恒例の空手寒稽古
新宮市
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日本空手協会
熊野速玉大社
 日本空手協会熊野支部(山田光生支部長)は11日、新宮市の熊野川河原で恒例の寒稽古を行った。冬の冷たい風が吹き付ける中、5歳から83歳までの30人が参加し、冷たい水と向き合いながら、心と体を鍛えた。

 寒稽古は、心身の鍛錬と一年間の稽古や試合の無事、そして前年をけがなく過ごせたことへの感謝を込めて行う年頭行事。30年以上の伝統を有し、コロナ禍による中断を経て、おととしから再開した。

 今年は新宮、阿田和、熊野など和歌山、三重両県の5道場が参加。稽古に先立ち、熊野速玉大社を参拝。山田支部長が玉串を奉納して稽古の安全と成長を祈願した。

 参拝後は熊野川堤防を走り、体を温めてから河原へ。子どもたちは震える足取りで川に入り、冷たい水に思わず顔をこわばらせながらも、歯を食いしばって身を清めた。水中では突きや蹴りの基本稽古に取り組み、気合のこもった声が冬の河原に響き渡った。

 参加した平歩佳さん(小3)は「毎年やっているけれど、今年は特に寒かった」と話しながらも、やり切った表情を見せていた。

 山田支部長は「厳しい寒さの中で自分に打ち勝つ経験が、精神力を養う。子どもたちがこの稽古を通じて、変化の多い世の中に立ち向かう強さを身に付けてほしい」と語っていた。

(2026年1月15日付紙面より)

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