防災に関する知識や意識を高め、地域防災に関わる人同士が顔の見える関係づくりを行い、地域防災力を向上させることを目的とした「新宮東牟婁地域防災活動交流会」が13日、東牟婁振興局であった。管内の防災士や自主防災組織に参加している人ら約30人が集まり、講演や活動事例の紹介、グループワークを通じて地域防災力の向上に努めた。
この日は▽和歌山地方気象台(気象庁)によるウェブ講演「新たな防災気象情報について」▽新宮市社会福祉協議会の大江真季さんによる事例発表「災害後に育まれた住民のつながりと地域づくり」▽色川地区自主防災組織(那智勝浦町)の鳥羽山誠一さんによる事例発表「それが来る前に…備える!@色川地区」―が行われた。
和歌山気象台は今年5月下旬から行う予定の、河川氾濫・大雨、土砂災害、高潮といった災害に関する防災気象情報の改善点を説明。住民が取るべき避難行動が直感的に分かるよう、状況に応じて警戒レベルを1(緊急性低)~5(緊急性高)に整理した。警戒レベル1は「今後、状況悪化の恐れがあり、住民は災害への心構えを高める」とし、レベル5は大雨特別警報や高潮氾濫発生情報と同様の緊急度で、すでに災害が発生している状況。「災害が発生または切迫しており命の危険が生じる恐れがあるため、緊急で安全を確保する」と定めた。今後、警報などが発表された際、警戒レベルも併せて伝えることで緊急性を判断しやすくなる。なお暴風、波浪、大雪、暴風雪といった特別警報などは今回の警戒レベルの対象には入らないという。
大江さんは、紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた熊野川地区で毎年実施している防災訓練の様子を紹介。①日常のつながりを強くすること②経験を記録して学び続けること③取り組みを共有して広げること―が命を守るポイントだと強調した。
鳥羽山さんは、森林率98%、年間降水量全国7位という色川地区を紹介。山間部という特性上、道路の寸断などによる孤立が課題だとした。地域の防災力向上へ、専門家を招いた講演会などを開催したと報告。それ以降、地区では山道の整備ハイキングや炊き出しなどを行うようになったとし「今後も引き続き、備蓄物資の準備はもちろん、地域住民で防災について考える機会をつくるなど、それ(災害)が来る前に備える」と強調した。
(2026年3月15日付紙面より)
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