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神々が祭られた扇神輿を立てかける=14日、熊野那智大社
12柱の神々が里帰り
「那智の扇祭り」斎行
熊野那智大社

 那智勝浦町の世界遺産・熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、国重要無形民俗文化財「那智の扇祭り(火祭)」を営んだ。日差しが強く照り付ける中、大勢の氏子や崇敬者が奉仕。国内外からの観光客も大勢訪れ、伝統の祭典を見守った。

 熊野那智大社に祭られる12柱の神々を年に1度、那智の滝に「里帰り」させる神事。神霊を奮い起こし、万物の生成発展を祈る。12本の大たいまつが、炎で参道を清めながら扇神輿(おうぎみこし)を先導する様子は、日本火祭りの一つにも数えられる。

 蛇の意匠が施された着物に鉢巻き、雨がっぱを着た「扇指し」らが奉仕。赤い緞子(どんす)に金色の扇を飾った高さ約6㍍、幅約1㍍の扇神輿にヒオウギの花をあしらった。

 境内では那智田楽保存会が「那智の田楽」(国重要無形民俗文化財、ユネスコの無形文化遺産)、地元市野々小学校の5、6年生9人が「大和舞」を奉納した。

 正午から始まった、水耕の様子を再現する御田植式では「検見(けみ)」が参拝者と共に「千年万年、あっぱれあっぱれ」と唱和し、豊作を祈願した。

 本殿での渡御祭と降神の儀の後、12体の扇神輿が「ハリャ、ハリャ」の威勢の良いかけ声とともに発輿し、御瀧本へと進んでいった。

(2026年7月15日付紙面より)


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上部区と池野山区が代表参列し奉幣神事に臨む=12日、古座川町池野山の八坂神社
祭礼 獅子舞奉納交え奉幣神事
池野山八坂神社夏季祭典
古座川町
 古座川町池野山にある八坂神社の夏季祭典が12日に本祭を迎えた。氏子区域の上部区(前田範明区長)と池野山区(丸山勝区長)が代表参列で奉幣神事に臨み、その後は上部区が獅子舞の奉納や地区回りをして活気を誘うなどした。

 この神社は池野山区の西端、両区の区界付近に鎮座。現在は上部区が主奉仕する夏季祭典、池野山区が主奉仕する秋季祭典火焚祭」と年2回の祭典を営んで祭神・素盞男命(すさのおのみこと)へ礼を尽くしつつ、神域として護持している。

 上部区は宵宮の11日、早朝の潮くみを経て祭典の諸準備を進め、夜には獅子舞の宮上りをした。本祭の12日は本殿を開扉し、午前8時30分から池野山区とともに大前の儀を執行。両区から区長ら代表4人が参列し、古座神社の石田保宮司を迎えて奉幣神事を進めた。石田宮司が上部区、池野山区と順に人の背丈ほどの大きさの大幣を神前にかざして神気を授かり、代表8人が順番に玉串をささげて礼を尽くした。

 滞りなく大前の儀を終えた後、上部区が参道で獅子舞を奉納。幣の舞、神明賛、乱獅子の各舞を納めた。その後は境内に設けた酒宴の座で披露して地区回りへ出発し、同日中に座払いを迎えた。今年は梅雨が明け真夏の日差しが降り注ぐ中で一同奉仕。前田区長は「区民が仲良く元気に過ごしてくれたら」、丸山区長は「(みんなが)災害なく健康無事に過ごせたら」と祭典を通して祭神に願うところを語った。

(2026年7月15日付紙面より)

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福祉委員研修会の様子=12日、那智勝浦町の浜ノ宮会館
福祉 緊急援助隊の活動を報告
浜ノ宮地区で福祉委員研修
那智勝浦町
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人命救助
要救助者
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地震
 那智勝浦町浜ノ宮の浜ノ宮会館で12日、福祉委員の研修会があった。那智勝浦町消防署(楠本欽也署長)と町社会福祉協議会が委員18人へ、能登半島地震での緊急援助隊の活動を報告し、福祉委員の役割を紹介した。

 町消防署警防第1班の畑下純班長が、2024年1月1日に北陸地方で発生した能登半島地震について、緊急援助隊の活動を報告した。

 救援要請に対し、那智勝浦町は消火隊を派遣した。災害当日の夜、新宮市など他市町の消防本部と共に県の救援隊として北上。翌朝、比較的被害の少ない石川県金沢市を通って被害の大きい能登半島に進んだ。

 人命救助成功率が激変する境目「72時間の壁」に達さないよう急がなければならなかったが、道路状況が不安定のため、どうしてもゆっくり進まざるを得なかった。道路のへこみや亀裂などが通行の妨げとなったが、畑下班長は「地元の土木建設業者が重機で道を通行できる状態まで整備してくれたのがありがたかった」と振り返った。

 活動経験を踏まえ▽要救助者の家族やマスコミの前で、いつも以上に必死に活動してしまうと2次災害のリスクが高まるため、平常心で淡々と作業する▽悲しさや疲労感などさまざまな感情が入り交じった被災者の前では、心中を察して厳粛に長時間活動することが求められるため、感情・表情のコントロールが大切―などと語った。

 社協は、福祉委員とは地域福祉課題の解決を図ることを目的に、関係機関と連携して地域の見守りやサロン(会話や体操などで交流する場)などに取り組む人たちのことだと説明した。現在、町内には497人の福祉委員がおり、地域の見守りや声かけなど幅広い活動を行っている。

(2026年7月15日付紙面より)

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