新宮市下本町に新設された尾﨑酒造株式会社(佐原謙次代表取締役社長)の観光交流センター「KUMANO SAKE GATE」のオープンを直前に控えた28日、同社が和歌山県と締結した「建築物木材利用促進協定」のセレモニーが同施設で開かれた。紀州材をふんだんに使った施設をお披露目し、同社の商品とともに紀州材を積極的にPRしていくことを伝えた。
「KUMANO SAKE GATE」は紀陽銀行新宮支店のはす向かいに位置する。同社は船町の奥まった場所にあり、対して同施設が面する県道は観光客の往来も多いことから、県外や外国への商品PRにつなげたいと建設を決めた。
2階建てで、1階は同社の全商品の試飲や立ち飲みが可能、つまみに加え同施設でしか飲めない新鮮な生詰め原酒も用意。お酒が飲めない人向けに酒かすを使ったソフトクリームや色川茶の提供も考えている。酒造りの解説展示やグッズ販売もある。
2階は最大30人程度が収容可能な大会議室があり、ワークショップや週末イベントを企画。晴天なら屋外にも立ち飲みテーブルを設置する予定でいる。オープンは10月1日(木)。時間は午前10時から午後6時で、周辺の居酒屋が開店する前に閉じる。
同協定は、2050年のカーボンニュートラル実現や山村地域の活性化などを目的としたもの。構造材や内外装材、器具などに紀州材を活用することや、紀州材の情報発信を行うことを定めている。県は木材費の一部を支援したほか、ホームページでPRする。
同施設は57立方㍍に紀州材のスギやヒノキを使用。内外の至る所で木材が見られ、木の香りに包まれている。木造軸組工法で、敷地面積は約610平方㍍、建築面積は約200平方㍍、延床面積は約320平方㍍。
県東牟婁振興局の米田拓司局長が佐原社長に協定書を手渡した。佐原社長は「訪れる人に紀州材をPRしたい。観光に来た際に寄っていただければ。地域のために力を注ぎたい。本州最南端、世界遺産の水で造った酒を飲んでいただきたい」と話した。
(2026年9月30日付紙面より)