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上野顯宮司(左)による奉製を見学する秋山聰副学長(右から2人目)ら=2日、熊野速玉大社
「一ツ物人形」を調査
祭典の渡御で神輿を先導
東京大学、公開は初

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熊野速玉大社
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 東京大学の秋山聰副学長と、東大人文・熊野プロジェクトのアドバイザーの松﨑照明さんは2日、熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」で神馬(しんめ)に乗り渡御に加わる「一ツ物(ひとつもの)人形」の調査で同大社を訪れた。組み立てから始まる一連の奉製を見学し、速玉祭の奥深さの一端に触れた。

 新宮市と東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は、2021年に学術振興や地域活性化を目的とした連携協力協定を締結しており、同プロジェクトを進めている。今回は熊野研究の一つとして初めて、一ツ物人形の調査が許された。

 速玉祭は同大社の祭神である熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御霊(みたま)が神馬で渡御する15日の「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御霊が神輿(みこし)で渡御する16日の「神輿渡御式」からなる。

 一ツ物人形は神輿渡御式に際し、前日の大役を終えた神馬の背に乗せる人形。伝統で行列に加わり神輿を先導するが、神を遷(うつ)す依代(よりしろ)とするわけではなく、役割が何か正確には分かっていない。作られた年代も不明。

 人形は主に木製で▽頭▽右手と左手▽胴体と足―に分かれており、その状態で初公開された。上野宮司をはじめ神職が両手や頭をはめ込み竹のくさびで固定し、馬のくらに乗せて着物を着せた。秋山副学長らは撮影しつつ見学した。

 松﨑さんは「稚児の顔に見える。おそらく依代ではなく憑坐(よりまし)では。もともと稚児がやっていたのが人形に変わっていったのではないか。神が時々憑坐に遷り言葉を告げる意味があったのでは」と推測。上野宮司も「もともとは稚児だったのだろう」と同意した。秋山副学長は「書物だけで知るのではなく、実物に接する機会は大きい。組み立てで命を与えられていくように感じた。話を聞き宮司の思いも受け止めることができた。貴重な経験だった」と感謝した。

(2026年10月4日付紙面より)


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ジャバラ果皮ペーストを利用した「のせて食べるポン酢」(じゃばらいず北山提供)
地域 和歌山県初の最高賞受賞
食品産業もったいない大賞で
北山村
 株式会社じゃばらいず北山(池上輝幸代表取締役)が、和歌山県内の事業者で初めて「第14回食品産業もったいない大賞」の最高賞、農林水産大臣賞を受賞した。食品産業の持続可能な発展に寄与する食品関連事業者を表彰する取り組みで、「ジャバラ」の徹底活用が評価された。

 もったいない大賞は公益財団法人「食品等持続的推進機構」が主催、農林水産省の協賛。「省エネルギー・C削減」「廃棄物の削減・再生利用」「教育・普及」などの観点から顕著な実績を上げた食品関連事業者を表彰している。

 「ジャバラ」は北山村が原産の貴重なかんきつ類で、同村の特産品として親しまれている。北山村が100%出資するじゃばらいず北山では、ジャバラの搾汁後に残る果皮をペーストや粉末などに加工。商品や食品原料、飼料など複数の活用先を構築して、2025年には年間60㌧もの果皮を活用することに成功した。

 賞は9月29日に発表され、今月29日(木)に表彰式や事例発表会が開催される。

 池上代表は「心よりうれしく思うと同時に、北山村のジャバラを守り、育て、支えてきた皆さんへの感謝を改めて感じています。私たちの使命は単に商品を作り、販売するだけでなく、村で受け継がれてきたジャバラという資源を次世代へつなぎ、産業や仕事を残すことだと考えています。小さな地域でも、そこにある資源と真剣に向き合い、知恵を重ねれば、新しい価値を生み出すことができる。今回の受賞をその証しとして、今後も『もったいない』を新しい価値へ変え、ジャバラと北山村の未来を創る挑戦を続けていきます」とコメントしている。

(2026年10月4日付紙面より)

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愛称が「ルル」に決まったマダライルカの赤ちゃん(太地町立くじらの博物館提供)
地域 マダライルカの赤ちゃん「ルル」
194通の応募から決定
くじらの博物館
 太地町立くじらの博物館で5月に誕生したマダライルカの赤ちゃんの愛称が「ルル」に決まった。

 赤ちゃんは5月23日に誕生した同館で2例目のマダライルカ。誕生2カ月を記念し、7月23日から8月31日まで愛称を募集したところ、194通の応募があった。その中から7通の応募があった「ルル」を採用した。

 「ルル」は、ハワイ語で「平和」「穏やか」「平穏」という意味の「Lulu(ルル)」に由来。穏やかでみんなに愛され、平和のシンボルになってほしいとの願いが込められている。

 ルルは雌で、出生時の体長は約90㌢、推定体重8・8㌔。現在は母親の「ラナ」と一緒に過ごしている。父親は「リオ」。父親の愛称は「光り輝く」という意味の「Riorio(リオリオ)」、母親は「穏やかな」という意味の「Lana(ラナ)」に由来する。

 マダライルカは温帯から熱帯の外洋に分布し、大きな群れをつくる。細い吻(くちさき)(口)と成長とともに増える斑点模様が特徴。神経質で飼育が難しく、国内での飼育頭数も比較的少ないという。

 愛称の募集では、「ルル」に応募した7人全員に同館ペアチケットを贈呈。7人の中から抽選で選ばれた愛知県弥富市在住の28歳女性には、マダライルカ親子のオリジナルフィギュアを贈った。

(2026年10月4日付紙面より)

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