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熊野徐福万燈祭運営委員長の上田勝之市長が祭詞文を読み上げる=12日、新宮市の徐福公園
徐福の遺徳、墓前に手合わせ
供養式典に60人が参列
新宮市

 新宮市の徐福公園で12日、徐福供養式典が営まれた。熊野徐福万燈祭運営委員長の上田勝之市長をはじめ、️一般財団法人新宮徐福協会の里中陽互代表理事、中華人民共和国駐大阪総領事館の魏有美副総領事、濱口太史県議や市議、市民ら約60人が参列し、徐福の遺徳をしのんだ。

 徐福は今から約2200年前、中国を統一した秦の始皇帝の命を受け、不老不死の霊薬を求めて熊野に渡来したという伝説がある。公園内には、紀州藩初代藩主・徳川頼宣の命で1736年に建立された墓碑(市指定文化財)がある。

 式典で️里中代表理事は「️今年も徐福さんに思いをはせる日がやって来た。この意義深い日に際して、墓前において徐福さんゆかりの皆さま方との交流が連綿と今も続いていることをご報告させていただきます。徐福さんが取り持つご縁は、国内外を問わず友好的で平和的な交流の礎構築に寄与してきた。混沌(こんとん)とした世界情勢に鑑み、今こそ徐福さん顕彰の理念『友愛の絆』を見つめ直さなければならないと思います。徐福さんを媒介として未来永劫(えいごう)、親しくお付き合いをさせていただくことを切に願います」と述べた。

 魏副総領事は通訳を通じて両国の友好、徐福の言い伝えなどを伝え「徐福供養式典が例年通りに開催され、心よりお祝い申し上げます。新宮市には徐福伝説が受け継がれている。文化に溶け込み、精神的財産となっている。平和と友好を振り返り、かけがえのない文化的な絆を大切にし、後世に引き継ぎたい。皆さまに中国を訪れてもらい、新時代の文化の魅力を肌で感じてもらいたい」と伝えた。

 徐福の墓前で上田市長が、農耕や捕鯨などの技術を日本に伝えたとされる徐福に感謝し「新宮市の発展と日中両国や徐福の縁につながる多くの人々、国内伝承地のより一層の繁栄と友好、そして永遠の平和へのお導きとともに、お守りくださらんことを祈念します」などと祭詞文を読み上げた。参列者たちは、新宮仏教会の読経の中、墓前に線香を手向けた。

(2026年8月14日付紙面より)


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「嶋・古角杯定期交流戦」に参加した新宮高校、向陽高校の野球部員と関係者=11日、和歌山県立新宮高校グラウンド
スポーツ 平和かみしめ白球追う
向陽高校と今年も交流戦
新宮高校
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向陽高
新宮高
海草中
 1939、40年の夏、全国中等学校優勝野球大会で連覇を達成した海草中学校(現・和歌山県立向陽高校)のエースだった嶋清一さんと、中堅手だった古角俊郎さんをしのぶ新宮高校と向陽高校の交流戦が11日、新宮高校グラウンドで行われた。24歳で戦死した大投手嶋さんと、新宮高校を戦後6度甲子園に導いた名監督古角さんの栄誉をたたえ、平和をかみしめながら白球を追い、躍動した。

 両校の定期交流戦「嶋・古角杯」は戦後70年の2015年に初開催、コロナ渦などによる中止を除いて、毎年8月11日に行っており、今年で10回を数えた。

 伝説の左腕、嶋さんは春2回、夏4回甲子園大会に出場。1939年の第25回全国中等学校優勝野球大会では準決勝、決勝で2試合連続ノーヒットノーランを達成した。将来を嘱望されたが、45年3月インドシナ半島沖で戦死した。

 古角さんは那智勝浦町出身。海草中時代、嶋さんらと共に全国制覇を達成。48年に新宮高校野球部監督に就任し、わずか2年2カ月で初めて全国大会に出場。以来8年で6度の甲子園出場。指導者としてはプロ野球で活躍した前岡勤也さんを育てた。

 交流戦では偉大な先輩2人に黙とうをささげた。開会式で新宮高校硬式野球部OB会の井上信也会長が、創部100周年の年に、10回目の節目を迎えた交流戦を地元で開催できることに感謝し「大会を通じて両校とその野球部、OBの交流が盛んになりました。今後もますますお互いを意識し、応援しながら、選手諸君の健闘を祈っていきたい」とあいさつ。新宮高校の下村史郎校長がマウンドに上がり、始球式をした。

 試合は先攻の新宮が2点を先制、その裏に向陽も2点を返して同点。新宮は四回に適時二塁打で2点、五回にも1点を追加して向陽を突き放した。5―3で新宮が勝利し、大会通算成績は両校ともに5勝5敗となった。

 試合後、新宮の松本梨生主将(2年)は「最後で疲れが出て、危ない場面もあった。それでも勝ち切れたのは良かったと思う。終戦の日を前に行う重みを感じながら、今後もこの大会を後輩たちにつなぎ、続けていきたい」、向陽の秦野了輔主将(2年)は「リードされたまま負けるのは先輩方に申し訳ないし、しっかり粘って逆転しようと思っていたが、課題の残る試合になった。球史に残る名選手と同じ学校で野球をやっていることに誇りを持ちつつ、戦争の悲惨さを野球からもアピールをしていきたい」と話した。

(2026年8月14日付紙面より)

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2階ホワイエで始まった企画展「2026串本町の捕鯨の歴史展」=13日、串本町文化センター
地域 捕鯨の文化と歴史を後世へ
町文化セで企画展始まる
串本町
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有田神社
 企画展「2026串本町の捕鯨の歴史展」が13日、同町文化センター2階ホワイエで始まった。実施期間は16日(日)まで、開場時間は午前9時~午後5時。入場無料で随時鑑賞できる。

 この企画展は町教育委員会主催、熊野古道大辺路刈り開き隊協力。町内でかつて盛んだった捕鯨の文化と歴史を後世へ語り継ぐため、町にゆかりがある関係史料の保存に本腰を入れ始めた2016年以来10年ぶりに計画したという。

 会場では古式捕鯨関係の鯨絵巻や古文書、近代捕鯨関係の写真やそのパネル資料、実際に使われていた鯨包丁など刃物類や鯨のひげを加工した民芸品など、往時の捕鯨文化がもたらした史料の数々を展示。有田神社で所蔵されている約380年前の寄進札も含まれていて、寄進者の記述から当時すでに鯨船組が結成されていたことを読み取ることができる。

 併せて、古座浦鯨方六鯨之図に描かれている鯨類や鯨船を改装した祭船「御舟」、近代捕鯨で活躍したキャッチャーボートの各模型、株式会社串本海中公園センターの協力を得て昨年12月に潮岬へ漂着したザトウクジラの頭骨も並べている。開場中に主催関係者がいれば、案内を希望することもできる。

 今回は資料冊子「串本町の捕鯨の歴史~古座浦の古式捕鯨から串本・大島の近代捕鯨まで~」を1000部作製し、来場者へ配布している。最終日の16日は午後1時30分から記念講演会もあり、町文化財保護審議会委員長の上野一夫さんで、演題「地域の発展に寄与した捕鯨のあれこれ」を掲げて登壇する。開始30分前から受け付けを始めるとし、会場見学と併せての聴講を誘っている。

 この企画展の問い合わせは町教委教育課(電話0735・67・7260、平日のみ)または会場に詰めている関係者まで。

(2026年8月14日付紙面より)

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