新宮市と和歌山県東牟婁振興局の共催による「ツキノワグマ緊急銃猟机上訓練」が17日、同局であった。同局管内では初、県内では4番目となる。共催2者に加え、新宮警察署、猟友会東牟婁支部新宮分会から合計21人が参加。緊急銃猟制度の概要説明を受けたほか、出没した場合の実施手順を確かめた。
同制度は全国的なクマ出没の増加に伴い、関連法が昨年9月に施行された。同局管内もツキノワグマの目撃情報が2024年度は44件、25年度は2月末現在で4件ある。24年度の調査で紀伊半島には467頭が生息していることも判明。人身被害は1992年に旧・南部川村で、2019年に有田川町で発生している。
開会に当たり、市の城弘樹建設農林部長があいさつ。「近年、クマの出没が全国で増加し社会問題になっている。市民の安心安全を守るため、関係機関が連携して迅速的確に対応することが重要。本日の訓練で対応を確認し、連携を強化したい。実践的対応力が高まることを期待する。役割を確認し、有意義な訓練となるようお願いします」と呼びかけた。
同局が制度概要を説明した。「条件を満たせば市町村長の判断で実施が可能」と伝え、実施の際の注意点や手順などを示した。続いて、シナリオに沿って各参加機関が、実際に発言しての相互連絡を実施。熊野川中学校のグラウンドにクマが現れたとの想定で、市や同局、新宮署が情報を伝え、また猟友会に射手の派遣を要請した。
現場付近の想定で市と猟友会、新宮署が地図を囲み、クマの位置と狙撃場所、交通規制の範囲などを協議。住民周知の後、猟友会の射手が模擬銃を構え、新宮署員が盾を持ち警戒する中で狙撃した。クマが逃げた場合のシナリオも読み上げ、対応を確認した。
(2026年3月18日付紙面より)