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より良い授業展開へ模索する和歌山県立新宮高校の新宮校舎=20日、新宮市神倉
知的好奇心引き付ける授業を
官民から委員招き意見募る
新宮高校

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 県立新宮高校(下村史郎校長)は20日、新宮校舎で本年度1回目の学校運営協議会を開いた。地域に根差した教育を展開する「コミュニティスクール」としての取り組みで、同校の学校運営協議会委員が参加。統合後の授業風景を視察した後、より良い授業展開や地域探究の取り組みへ、学校の取り組みの説明を受け、意見を出し合った。

 コミュニティスクールとは「学校運営協議会制度」を導入している学校のことで、全国で2004(平成16)年度から始まった。学校運営協議会を中心に、学校、地域住民、保護者が協力して学校運営に取り組む仕組みとなっている。これまでは設置が各校の判断に委ねられていたが、17(平成29)年度に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が一部改正され、設置が努力義務となった。

 同校の学校運営協議会委員には、同窓会、PTA、学識経験者、学校長、市役所職員、民間企業などさまざまな立場の人が名を連ねており、下村校長が、学校が課題とするいろいろなことに意見をもらえる人選とした。

 昨年は委員と生徒との懇談を主としたが、今年は委員と教職員との懇談がメイン。

 授業視察後、委員は学習支援部会と地域連携部会に分かれて「授業改善」と「地域探究」の2本柱をテーマに、教務部と探究推進部から学校の取り組みの説明を受けた。

 学校からは全日制3学科①学彩探究科②普通科③総合学科―での授業の狙いや、研究授業の方向性、教職員による「授業シェアDAY」の説明などが行われた。
 このうち、統合に当たって新設された学彩探究科では「将来の予測が困難な現代社会において、地域社会や国内外でリーダー・イノベーター(革新者)として活躍できる生徒」を育てたい生徒像としている。そのために、授業では「自ら社会や自己の課題を発見し、仲間と共に解決する六つの資質・能力(問題発見力、課題解決力、想像力、表現力、主体性、協働力)」を培おうと考えられている。

 授業の様子を視察した委員からは、生徒の知的好奇心を引き付ける授業が必要であるなどの意見が出された。

 同校では寄せられた委員らの意見を共有し、今後の授業改善などの取り組みに生かしていくという。

 時代の変化とともに求められる人材、社会で活躍できる人材は多様化しており、そのための学びも複雑化している。今回の取り組みの意義について、下村校長は「学校の先生だけでやっていくには無理がある。いろいろな人たちの協力を頂いた教育が必要」と語った。

(2026年5月22日付紙面より)


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フラスコなどを使って空気の力を伝える斎藤吉彦さん(左)=20日、古座川町立三尾川小学校
学校 空気の力のすごさを実感
三尾川小サイエンス教室
古座川町
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三尾川小
 古座川町立三尾川(みとがわ)小学校(上久保弘子校長、児童2人)で20日、大阪市立科学館の元館長・斎藤吉彦さん(70)によるサイエンス教室があり児童が空気の力(=大気圧)を実感する体験を得るなどした。

 学芸員を経て館長となり67歳で退任した斎藤さん。父親が遺(のこ)した山林が楠(くす)にあり、彫刻家の弟・彰彦さんと共に年1回その手入れをするために来町滞在している。町内には彰彦さんの友人・片岡千明さんが在住していて、来町中に交流する中で三尾川小と接点がある片岡さんの妻から経験を子どものために生かしてほしいと誘われ2年前からこの教室を開くようになったという。

 3回目となる今回のテーマは「空気は力もち」。斎藤さんはまず容量2000㍉㍑のフラスコで水を沸騰させて風船を膨らませ、水は水蒸気(気体)になると体積が大きくなることを紹介。逆に水蒸気を水にすると体積が小さくなることを想像させ、水蒸気で満たしたフラスコへ風船をかぶせて冷やし風船が吸い込まれて膨らむ状態にしているのが空気の力だと伝えた。

 他の実験を体験してもらって空気の力を実感させ、さらに▽アルミ缶の中を水蒸気で満たし空気が入らないようにして冷やすと空気の力で押しつぶされる▽空気の力を応用した吸盤はどれぐらいの重さまで支えられるか▽400年前にドイツで行われた実験(=マグテブルクの半球)をステンレス製ボウル2個とゴムパッキンとアルコールで擬似的に再現▽円筒にパッキンの仕掛けを施したボウリングの玉を入れ一方から掃除機で空気を抜くと浮き上がる―といった実験で目に見えず地上の環境に適応して感じることもできないが身の回りに実在している空気の力の強さも伝えた。

 児童の田堀五都さん(3年)は「マジックかと思った」、橋本真瑠花さん(同)「おもしろかった」と興味津々。今の2人はまだ物質の三態や圧力の概念を学ぶ前の段階で、同校はこれからその学習をする中で実験内容を振り返って理解できると思う、そのための体験をたくさん頂けたと斎藤さんに感謝し、来年は児童が少し増えると伝えるなどして引き続きの教室実施を願った。

(2026年5月22日付紙面より)

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意見交換を行う中納拓海理事長(右から2人目)ら=19日、新宮市の丹鶴ホール
地域 課題解決の方策を探る
地域おこし協力隊と連携
日本JC近畿地区協議会
 公益社団法人日本青年会議所(JC)近畿地区協議会(石川紘嗣会長)の主催による「LinkKINKI~地域おこし協力隊とつながり、LOM×地域がつながる実践モデルをつくる~」が19日、新宮市の丹鶴ホールであった。新宮JC(中納拓海理事長)や熊野川川舟下りの船頭を務める地域おこし協力隊の渡邉史崇さんをはじめ、近畿地区内のJCなどから約40人が参加。協力隊と連携・協働して地域を巻き込み、課題を解決する方策を探った。

 実践モデル構築を目的とした。協力隊は青年会議所と同じく20~40代が多く、連携が容易でかつ加入対象ともなり得ることも念頭にあった。同様の取り組みは近畿内で新宮と同規模のJCでも行っている。

 まずは中納理事長、渡邉さん、株式会社じゃばらいず北山の森下明泰さんで意見交換を行い、地域の現状や課題を抽出した。渡邉さんは「観光客の新宮市での滞在時間が短い。速玉から巡る場所を聞かれても案内しづらい。市の魅力を伝えきれていない」と話した。

 中納理事長は「観光スポットが点在していて、道としてルートがつながっていない。速玉の近くも少しずつ店ができてきているが、駅までの道沿いはそうした(おかげ横丁のような)造りをしておらず通るだけ。まちとして文化を見せる造りになっていない」と指摘した。

 森下さんは「(観光資源が)いろいろあると、あれもこれも欲しくなる。ブランディング戦略でどこにも負けないものを一つ決めてからの横展開がいいかと思う」と助言した。

 これらを踏まえ、3人に他の参加者も加えた6人の2班で協働アイデアを検討。その結果を「地元に住んでいる人が良さを知らないので、環境が似ている所に1週間ないし1カ月程度、国内留学しては」「就職説明会を各市町で独立でやっている。求職者に大々的にPRできる場をつくる取り組みが不足。連携を図れたら」などと発表した。

(2026年5月22日付紙面より)

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