近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)は9日、図書室で「防災スクール」を実施。フロンティアコースの2年生58人が加熱剤の取り扱いに取り組み、落雷対処、熱中症対策などの役立つ知識や技能を学んだ。
災害時に率先して対応できる能力を身に付けることが目的で、自衛隊和歌山地方協力本部新宮地域事務所(溝尾武志所長)が協力した。
実習で生徒たちは、専用の袋(ヒートパック)に水と加熱剤、パック詰めした弁当を入れて保管。40分ほどで温まり、授業終了後に食べた。
加熱剤は食品を温める際に使用し、自衛隊では訓練や災害派遣などで用いている。缶詰やレトルトカレーなども温めることができ、備蓄している自治体も増えているという。
講義で溝尾所長は「目的をもって意欲的にとらえることでより理解が得られる」と伝え、給水、給食、入浴支援、大雪対応、山林火災対応、鳥インフルエンザなど自衛隊の災害派遣を紹介した。
落雷被害について「人ごとではない」と強調。事故事例を挙げ「落雷は春ごろから増え、8月に多くなる。積乱雲は数十㌔に及び、雷鳴が聞こえたら退避が必要」と伝えた。
キャンプ場、グラウンド、海上、海岸など広くて平らな場所は危険とし、校舎や頑丈な建物、車の中などが安全と説明。「逃げる場所がない場合は、木などから離れ低い姿勢を取り、耳を防いでほしい」と話した。
熱中症について「高温多湿な環境に体がうまく順応できる、さまざまな症状が発生する。処置を怠ると重篤な後遺症や死に至ることもある」と説明した。
「頭が痛い、吐き気がするなどは初期症状。すぐに休むことが大切。意識がない、回復しないときはすぐに救急車を。回復後は、安静にして回復してから帰る」と伝え、熱中症になった際は首、脇の下、太ももの付け根を冷やし、すぐに医療機関に相談するよう求めた。
(2026年3月12日付紙面より)
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