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合同練習した新宮高校ラグビー部とトレス海峡ラガーズ=21日、県立新宮高校
豪州の日系4世らとプレー
ラグビー通じて親睦深め
新宮高校

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潮岬中
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田辺高
 オーストラリアの木曜島和歌山県人会会員、ライアン・シバサキさん(36)が率いるタッチフットボールチーム「トレス海峡ラガーズ」が21日、県立新宮高校を訪問し、ラグビー部と合同練習を通じて交流を深めた。

 木曜島和歌山県人会はトレス海峡地区の木曜島に移民した人の子孫で構成。木曜島へは高級ボタンの原料となるシロチョウガイ採取のためダイバーとして熊野地方から多くが移民した。

 日系4世のライアンさんは木曜島出身で、タッチフットボール元オーストラリア代表。父方、母方の曽祖父が現在の串本町潮岬、新宮市三輪崎出身でダイバーとして従事していた。チームのメンバーも大半が和歌山県出身移民の子孫で、この日、先祖の地である潮岬、三輪崎にも足を運んだ。

 地元の高校生とラグビーを通して交流したいとの思いから、新宮高校との合同練習が実現。雨の中、放課後のグラウンドで部員たちとパス練習などに励んだ。

 新宮高校ラグビー部は部員8人。全国高校ラグビー和歌山県大会では、田辺高校と合同チームを組み、11月1日(土)に和歌山工業と対戦する。ウイングの山本幸明選手(3年)は「一緒に練習してスピードの速さを感じたし、とても明るいチームだった。人数が多くて良い経験になった。和歌山大会では精いっぱい戦って勝ちたい」と語った。

 海峡ラガーズのメンバーは16~28歳の16人。25日(土)に開幕するタッチラグビー大会に出場するため来日。この日の午前には、串本町の潮岬中学校を訪れ、中学生と交流した。

 ライアンさんは「ここに来ることができて感激している。三輪崎は2度目で、この地を誇りに思うし、友人たちを連れてくることができてよかった。新宮高校の選手たちは、ユニフォームの着こなし、体格などラグビーをしっかりしていると感じた」と話していた。

(2025年10月23日付紙面より)


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立ち上がり、素手でドラムを演奏する梶原徹也さん=19日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
地域 梶原徹也さんが特別奉納
青岸渡寺で修験者と共演
那智勝浦町
 那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)境内の三重の塔前で19日、採燈大護摩供「熊野から世界平和への祈り」が営まれた。元「ザ・ブルーハーツ」のドラマー、梶原徹也さんが参加、修験者と共に特別演奏を奉納した。

 屋外で行われる大規模な護摩法要。奉納演奏では熊野修験の行者たちがホラ貝の音を響かせる中、梶原さんがドラムを演奏。クライマックスでは立ち上がり、素手でシンバルをたたくなど、迫力ある表現で参加者を魅了した。

 演奏後、梶原さんは「今回は修験の行者の方々との共演ということで、山野で祈りをささげている方々の力の後押しをもらい、一体となって一つの祈りをささげられたと思う」と語った。

 護摩供では約30人の行者たちが「山伏問答」を経て三重の塔前の結界に入った。法弓、法斧、法剣で魔を払った後、護摩壇に火を放った。

 ヒノキの葉で覆われた護摩壇から煙の立ち上る中、会場にいる全ての人々が合掌し、祈りをささげていた。

 火渡りも行われた。護摩壇に燃え残った薪炭の上に丸太を載せ、参列者や居合わせた観光客らが素足で丸太の上を歩いて家内安全や無病息災を祈願した。

 北海道から修学旅行で来山、火渡りを体験した今井悠人さん(中学2年)は「偶然こういう催しに参加できたのは幸運だった。最初は熱そうで少し怖かったけど、温かくて、炎に力をもらった気がした」と話していた。

(2025年10月23日付紙面より)

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FDJ2でシリーズチャンピオンに輝いた中村総士郎選手
地域 中村総士郎選手(城南中3年)ドリフト界の頂点へ
FDJ2で中学生初のシリーズ王者

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城南中
 ドリフト界に新たなスターが誕生した。新宮市在住の中学生プロドリフトドライバー、中村総士郎選手(14)が、国内最高峰のドリフト大会「FORMULA DRIFT JAPAN(FDJ)」の下部カテゴリー、FDJ2でシリーズチャンピオンに輝いた。彗星のごとく登場した中村選手は、FDJ3から昇格して今季初参戦。史上初となる中学生チャンピオンの快挙を成し遂げた。

 新宮市立城南中学校の3年生。父の影響で中学1年の時に初めてステアリングを握った。「最初は全然楽しくなかった」と振り返り「車を自在に操れるようになってから、楽しくなった」と語る。持ち前のセンスに加え、努力を重ねて若き天才へと成長していった。

 所属は「日本環境開発RACING with VALINO」。2年生で挑んだFDJ3では4位に入賞。迎えた今シーズン、FDJ2への昇格初年度ながら、第2戦・鈴鹿ツインサーキットでは予選1位からの完全優勝を飾った。さらに2位2回、3位1回と全6戦中4度表彰台へ。

 FDJ2には約50台のマシンが参戦。予選を勝ち抜いた16台による「チェイスバトル」で、2台が並走しながらドリフト技術を競う。中村選手は攻めの走りで観客を魅了した。

 その実力と存在感は国内にとどまらず、すでに海外でも注目の的。台湾GPへの招待出場が決まり、東京モーターショーでのデモ走行も決定。ファンの間では「スーパー中学生」と呼ばれ、人気・実力ともにトップドライバーに肩を並べる。

 来季はいよいよ日本最高峰の舞台、FDJ1へ。トップレベルのプロが集う中、さらなる高みを目指す。「次はFDJ1でチャンピオンを取りたい。そして、いずれは世界で戦いたい」と、若きドリフト王者が目を輝かせる。

(2025年10月23日付紙面より)

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