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マグロの解体に挑戦する生徒=4日、那智勝浦町立宇久井中学校
「ツナ娘」が職業講話
生マグロの解体体験も
宇久井中

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 那智勝浦町立宇久井中学校で4日、1、2年生60人を対象にした職業講話があり、「ツナ娘」ことヤマサ𦚰口水産の𦚰口みづほさん(33)と兄の竜乃介さん(35)が講師として来校した。講話に加え、ビンチョウマグロの解体体験も実施し、生徒たちに地元の水産業の魅力を伝えた。

 みづほさんは同町出身で、那智中学校、新宮高校から、大阪の大学へ進学。一般企業への就職を経て、28歳でUターンした。家業であるマグロ屋の娘「ツナ娘」としてマグロのPRやマグロ解体体験ツアーなどに取り組んでいる。

 講話では、環境負荷が少なく高品質なマグロが取れる「はえ縄漁法」や、勝浦港に水揚げされる生マグロの魅力を紹介。自身の体験を交え「子どもの頃は『この町には何もない』と思っていたが、都会に出て初めて海や温泉の良さに気付いた」と語った。

 一方で「町の人口は20年前に比べ6000人減り、マグロの水揚げ量も最盛期の10分の1になっている」と課題にも言及。その上で「若い人が関われば町はもっと元気になる。仕事を頑張ることで地域の収入になり、雇用が生まれ、将来につながる。いきなり町のためにと思わなくても、まずは知ることから。子どもたちが誇りを持てる町にするのが夢。皆さんにも、町を良くするヒントを見つけてもらえたら」と呼びかけた。

 この日の朝、勝浦港に水揚げされたばかりのビンチョウマグロを使って解体体験も実施。生徒たちはノコギリや出刃包丁を手に、マグロに刃を入れた。見学する生徒からは歓声も上がった。

 東崎義紀さん(13)は「マグロの骨が硬くて、ゴリゴリとノコギリで切る感触があった。頭を持った時が達成感があって最高だった」と語っていた。

(2025年7月6日付紙面より)


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審査をする美協メンバーら=4日、那智勝浦町教育センター
学校 海と船の絵画展審査
5、6日、「勝浦展」開催
新宮・東牟婁
 那智勝浦町教育センターで4日、近畿運輸局勝浦海事事務所、紀南海運協会、公益社団法人近畿海事広報協会東牟婁地方美育協会が共催する「第68回海と船の絵画展」の審査会があった。5日と6日には、同所で「勝浦展」が開催される。

 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う日として制定された祝日「海の日」(7月21日)、および「海の月間」(7月1~31日)の協賛行事。

 本年度は新宮・東牟婁地方の小学校から458点(特別展示44点含む)、中学校から71点(特別展示1点含む)、計529点の応募があった。水辺の生き物や漁船、マグロが並ぶ市場など、海と関わりの深い当地方をモチーフにした作品が多数寄せられ、美協メンバーらが持ち札投票や協議で特選120点を選出。各学年から1点が勝浦海事事務所長賞に輝いた。

 「勝浦展」の開場時間は5日午後5時まで、6日午前9時~午後4時。26日(土)、27日(日)には太地町立くじらの博物館でも展示を予定しており、来場を呼びかけている。

(2025年7月6日付紙面より)

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かるた大会で盛り上がる4年生と保護者=3日、紀宝町のまなびの郷
学校 親子で熱戦「カルタDE都道府県」
4年生が地理学習を遊びに
鵜殿小
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 紀宝町立鵜殿小学校(竹本靖史校長)の4年生48人が3日、町生涯学習センター「まなびの郷」で学年活動に取り組んだ。保護者を招き、かるた大会「カルタDE都道府県」を開催した。会場には笑顔と笑い声があふれ、親子で白熱した取り札合戦を繰り広げた。

 学年活動は、子どもと保護者が一緒に学ぶ機会として毎年実施。4年生は社会科で都道府県を学習していることを踏まえ、児童が1人1枚ずつオリジナルかるたを手作り。5月上旬から準備を始め、都道府県名と地図を記したかるたを描いた。

 大会は「まなびの郷」きらめきホールで行われ、児童チーム2組と保護者チーム2組が総当たりで対戦。広げられた巨大かるたを前に、児童も保護者も目を輝かせながら、札探しに集中した。

 「まがりみち のぼって有名な こうやさん(和歌山県)」「ライオンが たくさんいるぞ てんのうじ(大阪府)」「やっと行く いずも大社は 有名だ(島根県)」「小さいが とってもおいしい きびだんご(岡山県)」などと読み上げられるたび、中央のかるたに向かって勢いよく走り、素早く手を伸ばした。

 「頑張れ!」と声援が飛び、「ここだ!」「あった!」「すごい!」と元気な声が会場を包んだ。取り札が決まるたびに拍手が響いた。

(2025年7月6日付紙面より)

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