紀宝町と姉妹町を結ぶ石川県中能登町の鹿島地区民生委員児童委員協議会と、紀宝町民生委員児童委員協議会の交流研修会が27日、紀宝町福祉センターであった。
能登半島地震後、被災地の中能登町に紀宝町民児協が義援金を送ったことをきっかけに交流が始まり、今回初めて中能登町から委員17人が訪問した。
紀宝町からは16人が迎え、西村喜久男会長が歓迎のあいさつ。「紀宝町は海、山、川があります。観光も楽しんでください」と伝えた。
鹿島地区民児協の高野渡会長は「復旧・復興に向けて頑張っています。最後まで頑張ります。皆さんと情報共有し、お互いに助け合いたい」と述べた。
紀宝町防災対策課の堀勝之課長が町のタイムライン防災を紹介。「防災を進める上で、人の命が一番を基本に、大規模災害に備え、安全・安心で災害に強い町づくりを進めています」とした。
2011年の紀伊半島大水害の経験から得た教訓・課題をきっかけに、タイムラインによる防災対策に着手。災害時に的確かつ円滑な避難行動などができるよう地域タイムラインを策定した。
南海トラフ地震の発生による被害を最小化するための地震津波タイムライン、住民と共に考える南海トラフ巨大地震対策「地震・津波ルールブック」も説明した。
防災関連事業を挙げ「今後もあらゆる災害に備え、タイムライン防災の充実を図り、災害に強い安全・安心な町づくりに努めていきます」と話した。
この後、3グループで民生委員児童委員について意見交換した。「紀宝町からは「定年後も働く人が多く、委員の後継者が少ない」「委員不足を解消するため各イベントで啓発し、認知度を高める活動をしている」などと伝え、中能登町からは「2期務めるようお願いしている」「新しい委員は自治会長が探してくれる」などの声があった。
除雪に苦労しているとの一方、紀宝町では滅多に雪が積もらないなど、地域ならではの話題で盛り上がった。
(2025年6月29日付紙面より)
もっと見る
折たたむ
別窓で見る