鵜殿2組️自主防災会(浜田新一組長)は26日、8月末に紀宝町鵜殿地区に完成した津波避難タワーの見学会を開催。2組の住民約70人が足を運び、実際に避難経路を確認しながら設備の使い方などを学んだ。
鵜殿地区の沿岸部は住宅密集地に加え、津波発生時の避難場所となる町役場防災拠点施設まで遠く、1組、2組の住民と町が一体となり、タワー建設に向けて協議を重ねてきた。1組のタワーは海抜約4・2㍍の平嶋交差点近く、2組は海抜約3・6㍍の鵜殿港と町役場の中間に位置する住宅密集地に整備した。
いずれも鉄骨造で、高さ約14㍍、最大収容人数は約100人。2階部分に屋内の避難スペースを設け、収納式畳ベッドや更衣室(授乳室)、多目的簡易便所、蓄電式コンセントなども完備されており、津波や液状化に耐える構造となっている。
2組の約300世帯は1人暮らしの高齢者が多く、迅速な避難体制が課題となっていた。
見学会では、防災リュックの購入受け付けも行い、リュックはタワー内の避難スペースで保管する。地区住民は徒歩で訪れ、スロープや階段を上って避難スペースに集まり、町防災対策課の職員から概要の説明を聞いた。
11月16日(日)の町防災訓練で初めてタワーを活用し、炊き出し訓練を行う予定にしている。浜田組長は「高齢者にも配慮したタワーで、安心できる施設となった」と話していた。
(2025年10月30日付紙面より)
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