那智勝浦町は15日、同町の体育文化会館で戦後80周年記念戦没者・戦災死者追悼式典を行った。遺族らをはじめ、行政関係者や一般参列者100人が出席。第2次世界大戦などで犠牲になった1072柱の「み霊」に手を合わせた。
戦後80年を迎えるに当たり、戦争で命を落とした戦死者、戦災死者を追悼し、平和を祈念するための式典。
黙とう後、堀順一郎町長が「平和は決して与えられるものではなく、私たち一人一人が守り、次の世代に引き継いでいく責任がある。今後も世界平和と町民の幸福のために取り組む」。加藤康高町議会議長も「戦争の犠牲になった人、親や子、妻、兄弟、血縁者を奪われた遺族の悲しみを胸に刻まねばならない。平和な郷土の発展と、世界平和の実現が犠牲者に報いる唯一の道」と平和への誓いを述べた。
町遺族連合会の石井康夫会長をはじめ、各地区の遺族関係者、行政関係者、一般参列者が白菊を献花した。
石井会長は「全国に数万ある遺族会は、毎年500~600団体が解散している状況だが、これからも戦争や紛争、それらを原因とする飢餓などのない社会の実現を目指す」と謝辞を述べていた。
(2025年10月17日付紙面より)
もっと見る
折たたむ
別窓で見る