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大絵馬に込めた思いを語る九鬼家隆宮司=16日、熊野本宮大社
一歩を着実に歩む年に
来年の干支の大絵馬完成
熊野本宮大社
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 熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で16日、神門に掲げる来年の干支(えと)「丙午(ひのえうま)」の大絵馬が完成した。太陽を背景に、虹を頭上にして歩を進めんとする白馬や、良い兆しを表すタイなどが描かれている。九鬼宮司(69)が「一歩」の文字を書き添えて仕上げた。

 同大社では毎年、神門と南紀白浜空港の大絵馬、JR新宮・紀伊田辺・周参見・白浜駅、南方熊楠記念館の絵馬を手がけている。神門の大絵馬は最大部で縦が約1・2㍍、横が約2・3㍍。JR新宮駅は縦が約1㍍、横が約1・6㍍などとなっている。この日で全てが完成。いずれも構想は6月から、制作は7月から取りかかっていた。

 九鬼宮司は神門の大絵馬について「丙午は60年に1度で、強く激しい象徴とされている。来年は激動の一年になろうかと。一歩一歩、着実に確認しながら目標に向い進んでほしいとの思いで描いた」と語った。

 白馬には同大社の大祭本宮祭」を象徴するサクラがあしらわれている。虹は「虹のように明るい一年」を祈念した。苦労した部分は「尾やたてがみがなだらかに見えるようにイメージした」などと述べた。「近年はいろいろな災害などもあるが、平穏な一年であってほしい」と話した。

 また、その他の絵馬には「左馬」を揮毫(きごう)し、「平穏安全」の文字を添えた。「前向きの意味もあるほか、馬に左から乗るとつまずかない習性があり、また人が集まるという意味もある。これもつまずかずに歩んでほしいとの願いを込めた」と明かした。

 なお神門の大絵馬は、12月1日(月)に大しめ縄と同時のかけ替えを予定している。

(2025年10月17日付紙面より)



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遺族や行政関係者が献花=15日、那智勝浦町の体育文化会館
地域 1072柱の「み霊」に
戦後80周年戦没者追悼式典
那智勝浦町
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連合会
 那智勝浦町は15日、同町の体育文化会館で戦後80周年記念戦没者・戦災死者追悼式典を行った。遺族らをはじめ、行政関係者や一般参列者100人が出席。第2次世界大戦などで犠牲になった1072柱の「み霊」に手を合わせた。

 戦後80年を迎えるに当たり、戦争で命を落とした戦死者、戦災死者を追悼し、平和を祈念するための式典。

 黙とう後、堀順一郎町長が「平和は決して与えられるものではなく、私たち一人一人が守り、次の世代に引き継いでいく責任がある。今後も世界平和と町民の幸福のために取り組む」。加藤康高町議会議長も「戦争の犠牲になった人、親や子、妻、兄弟、血縁者を奪われた遺族の悲しみを胸に刻まねばならない。平和な郷土の発展と、世界平和の実現が犠牲者に報いる唯一の道」と平和への誓いを述べた。

 町遺族連合会の石井康夫会長をはじめ、各地区の遺族関係者、行政関係者、一般参列者が白菊を献花した。

 石井会長は「全国に数万ある遺族会は、毎年500~600団体が解散している状況だが、これからも戦争や紛争、それらを原因とする飢餓などのない社会の実現を目指す」と謝辞を述べていた。

(2025年10月17日付紙面より)

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直径3㌢ほどに実った新姫が収穫された=熊野市紀和町
地域 香り爽やか 緑色の果実
特産の新姫、収穫始まる
熊野市
 熊野市の特産かんきつ、新姫(にいひめ)の収穫が、同市紀和町にある市ふるさと振興公社のほ場で始まった。今年は表年に当たり、昨年を倍近く上回る34㌧の収穫を見込んでいる。

 新姫はタチバナと温州ミカンが自然交配したとされる香酸かんきつ。同市新鹿町で偶然発見され、1997年に市が品種登録した。スダチやシークワーサーのような酸味の強さと爽やかな香りが特徴。抗アレルギー作用やコレステロール低下作用が期待されるヘスペリジンなど機能性成分を含む。市内では公社を含め23軒が約7㌶で栽培している。

 今年は暑さによる乾燥で害虫被害が心配されたが、農家の手入れが行き届き、影響は少なかった。11月中旬にかけて収穫し、上旬ごろまでは生果を鬼ヶ城センター、駅前特産品館、お綱茶屋の3カ所で販売する。多くは果汁や飲料、ポン酢などに加工される。

 山あいにあるほ場では爽やかな香りが漂う中、手袋をした職員らが緑色の果実を丁寧に摘み取っていった。公社の職員は「実が大きく、きれいに実った。焼き魚やお酒などのドリンクと一緒に旬の味を楽しんでほしい」と話していた。

(2025年10月17日付紙面より)

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