新宮の夏の終わりを告げる「徐福盆踊り大会」(徐福祭実行委員会主催・和田春男実行委員長)が7日夜、新宮市の徐福公園前駐車場であった。浴衣姿の市民など多数が参集。音頭と太鼓の音に合わせ、輪になって踊った。
盆踊り大会は、数十年続く恒例行事。以前は徐福の墓前近くで開いていたが、1994年に「徐福公園」として整備されて以降、向かいの駐車所に場所を移した。コロナ禍に伴う中断や台風での延期はあったものの、およそ毎年9月の第1日曜日に催している。
会場では、中央にやぐらが組まれ、頭上に多くのちょうちんがともされていた。実行委は「たつのえ河内音頭」「熊野おどり」「炭坑節」「徐福音頭」「新宮総踊り」などを流し、やぐらの上で音頭に合わせて太鼓を打ち鳴らした。
集まった市民は、やぐらを囲んで二重、三重の輪になり、ぐるぐると回りながら踊り続けた。母娘で訪れ共に楽しむ姿も見られた。徐福公園の楼門もライトアップされ〝晩夏の風物詩〟に花を添えた。
和田実行委員長は「暑い中でたくさん集まってくれて感謝している。台風が来ていたので大丈夫かと心配していたが、晴れてよかった。準備も大変だったが、無事に開催できてよかった。みんな毎年楽しみにしてくれていて、今年はいつあるのと聞いてくる。今後も体が続く限りは続けたい」と話した。
来賓の田岡実千年市長は祝辞で「今年も記録的猛暑で体調を崩しがちだったと思うが、皆さんが元気に参加したことをうれしく思う。徐福盆踊りは新宮の夏の最後のイベント。楽しい思い出となることを祈念する」と述べた。
(2025年9月9日付紙面より)