第67回和歌山県公民館大会が11日、串本町文化センターで開かれた。テーマは「南紀の風に希望を乗せて~公民館発、未来行き~」。関係者約200人が式典(表彰を含む)、実践発表、講演を交えてこれからの運営に向けた意気込みを高めるなどした。
この大会は、県公民館連絡協議会(柳和希会長)主催。会内8ブロックの持ち回りで基本年1回(近畿公民館大会和歌山大会実施年を除く)、公民館運営の目的達成しに資する研修を積む機会として実施している。本年度は東牟婁ブロックが主管の巡りを受け、会場運営と実践発表や講演の準備をして県内の関係者を迎えた。
開会前にアトラクションがあり、那智勝浦町の高芝の獅子舞保存会が演目「神明讃」「牡丹獅子」を舞台披露。開会宣言や公民館の歌の斉唱を経て柳会長は「公民館は単なる施設ではなく、地域の声を受け止めて未来へとつなぐ場。今後は新たな可能性にも目を向けながら、地域に根差した活動をさらに充実させる必要がある。本大会の成果を今後の運営に大いに生かし、より豊かな地域づくりを目指そう」とあいさつし、同協議会優良職員表彰の対象35人を代表して新宮市三輪崎公民分館の杉山秀樹さん、同協議会永年勤続者表彰の対象34人を代表して和歌山市宮前地区公民館の吉村明夫さんを壇上に迎えてそれぞれ表彰した。
宮﨑泉知事(東牟婁振興局の今井善人局長が代読)、今西宏行教育長(県教育委員会生涯学習局の吉田雅彦局長が代読)のメッセージ披露があり、開催地を代表して田嶋勝正町長は獅子舞が担う地域の絆づくりとその時代変遷を話題にし「公民館活動はさいたる地域コミュニティーの絆の場。今まで以上にその役割が重要になると思う。地域の発展のために今後ともご尽力をお願いしたい」と期待を寄せた。
実践発表では太地町教育委員会の清水郁弥副主査が「地域とつながり共に歩む公民館」、古座川町教育委員会教育課の漁野貴洋副主査が「公民館と地域のつながり」と題して本館や分館の取り組みの近況とその背景で思い描いている活動趣旨をそれぞれ報告した。講演では一般社団法人南紀串本観光協会ガイド部会の坂本直弥さんが「紀南―海の向こうへの挑戦と和歌山ロケット」と題して登壇し、カイロスロケットやその打ち上げの概要や取り巻く情勢、関連して活発化する宇宙教育などを紹介した。
最後に末吉栄作副会長があいさつをして閉会。同ブロックは大会の前後や中休憩で北山川観光筏(いかだ)下り360度仮想現実(VR)映像体験コーナーを開設し、関係者の適時利用に応えた。
(2025年10月16日付紙面より)
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