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熊野速玉大社双鶴殿で営まれたお供茶式=6日、新宮市
命日に春夫の遺徳しのぶ
没後60年、お供茶式に50人
新宮市
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熊野速玉大社
淡交会
 新宮市出身の文豪で、望郷詩人とも呼ばれる佐藤春夫(1892~1964年)の命日の6日、熊野速玉大社双鶴殿でお供茶式(くちゃしき)が営まれた。関係者や一般約50人が参列し、文豪の遺徳をしのんだ。

 茶道裏千家淡交会が長年、大社烏集庵(うしゅうあん)や望郷五月歌碑前で営んできた式で、記念館がオープンした翌年の1990年から(公財)佐藤春夫記念会(須崎恵美代表理事)と共に佐藤春夫記念館前庭で開いてきた。

 記念館は故郷をこよなく愛し、明治末期から昭和にかけて近代日本の詩人・作家として活躍した春夫の文学館。旧チャップマン邸や旧西村家住宅近くに移転するため、現在休館しており、2026年のオープンを目指している。

 今年は現記念館で最後のお供茶式だったが、雨天のため双鶴殿で開催。田岡実千年市長や濱口太史県議会議長、市議会議員らも出席。茶道裏千家淡交会南紀支部の上宗景さんがお点前、半東・お供えは関宗重さんが務めた。式典後には、淡交会員たちによるお茶と和菓子の振る舞いがあった。

 式典で田岡市長は「雨のため記念館の庭での式典がかないませんでしたが、佐藤先生をしのび、ご歓談を」とあいさつした。辻本雄一・佐藤春夫記念館長は「合併により、新宮市から佐藤春夫が作った校歌がなくなっていくのがさみしいが、春夫が込めた精神は残っていく。記念館と共に、一緒に受け継いでいきたい」と話していた。

 場所は未定だが、来年以降も春夫の命日に合わせてお供茶式を開くという。

(2024年5月8日付紙面より)



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澤武実さんの水田で田植えに取り組む橋杭小の5、6年生ら=2日、串本町くじ野川
学校 橋杭小5、6年生が田植え
くじ野川・澤さんの水田で
串本町
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橋杭小
 串本町立橋杭小学校(溝内聡子校長)の5、6年生12人が2日、くじ野川にある澤武実さん(75)の水田で田植えに取り組んだ。

 本年度赴任した金澤有史教頭が校区内で体験提供を得られないかと探したところ、町地産地消生産者組合の組合員で学校給食センターへ米を納入している澤さんが協力してくれることになり実現した機会。この成果を受けて同校は、社会科で稲作を学ぶ5年生と学んだ6年生が体験をさせてもらうこととした。

 澤さんにとっても初めての体験の受け入れとなるため、この日は中継ぎをしたくじ野川区の知野光洋区長や町教育委員会教育課の森博司さんら元教員勢も段取りを手伝い。5、6年生は澤さんから手植えの仕方を教わり、水田にあらかじめ付けられた30㌢間隔の筋の交点へ苗3~4本を植え込んだ。澤さんが体験用に準備したのは広さ約4㌃、子どもの体格を考慮しやや浅めの水田。5、6年生の大半が水田に入るところからぎこちない様子だったが、徐々に要領をつかんで半分ほどを植え終わって以降は最初の倍以上の早さで一気に田植えを進めた。

 「思っていたよりも早く終わった」と5、6年生の上達ぶりに驚いた澤さんは、余った時間で愛用しているトラクターや田植え機、コンバインや精米機などの農機も一通り紹介し、現在の稲作のイメージも伝えるなどした。

 田植えをするのは初めてという岡内ちなみさん(6年)は「前半より後半の方が上達を感じられて楽しかった。水田の中は気持ちよかった」とコメント。苗の品種は学校給食用の米と同じコシヒカリで9月上旬ごろに稲刈りをし、5年生は晩秋のキャンプ、6年生は調理実習で味わうという。

(2024年5月8日付紙面より)

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新宮市の熊野速玉大社
地域 GW後半、にぎわい見せる
世界遺産や各施設に観光客
熊野地方
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熊野速玉大社
熊野那智大社
熊野三山
 4月27日から始まった今年のゴールデンウイーク(GW)。平日の3日をはさみ、3~6日の後半4連休は、熊野地方の世界遺産や観光地などに家族連れ、帰省客、外国人らが多く訪れ、にぎわいを見せた。

 新宮市の熊野速玉大社では、3~5日にかけて参拝者が多くあった。駐車場には観光バスをはじめ、愛媛、所沢、石川、湘南、姫路、広島、船橋などのナンバープレートの車が並び、遠方から訪れた人たちも見受けられた。神社の関係者は「今年に入ってから外国人参拝者の数も増えてきた。ゴールデンウイーク中はコロナ禍以前に近い参拝者に戻ってきたのでは」と話していた。

 市観光協会には、2日に442人、3日459人、4日550人が訪れ、熊野三山めぐりの案内が大半を占めた。レンタサイクルも好評だったという。

 那智勝浦町では、熊野那智大社の参拝や那智山の大門坂を歩く人たちが列を作った。築地の勝浦漁港にぎわい市場では、生まぐろ丼などが人気を集め、海を眺めながら舌鼓を打つ観光客の姿が目立った。

 太地町立くじらの博物館には地元をはじめ、他府県から多くの家族連れが訪れた。5日は「こどもの日」にちなみ、小中学生の入館が無料となった。来場者はイルカショーや海洋水族館「マリナリュウム」を見学。「ふれあい体験」では、優雅に泳ぐクジラなどに餌をやるイベントもあり、楽しいひとときを満喫した。

(2024年5月8日付紙面より)

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