那智勝浦町の2023年度のスポーツ合宿等受入実績が、前年度比で175・5%となったことが、このほど分かった。前年度はコロナ禍もあり、以前とは集計方法も変わっているため、多少差し引いて考える必要はあるが、好調とは言える。一方で串本町は93・0%にとどまった。
両町も加入している、南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会の総会で明らかになった。同協議会は、スポーツ合宿や大会などを広域的に誘致していくことを目的に、15年に発足。串本町は17年度、那智勝浦町は22年度に加入していた。
那智勝浦町は、主に卓球やレスリングの合宿が行われている。22年度は2592人だったが、23年度は4549人で、1957人が増加した。コロナ禍前の19年度は3131人だったため、19年度比でも1418人が増加している。
主力2種に加え、バスケットやバレーボールのサークル合宿も受け入れるなど、守備範囲を広めてもいるという。担当課は「リピーターをつなぎとめることはもちろん、新規合宿も獲得したい。文化系団体の誘致も、例えば体育文化会館は音も出せるので、吹奏楽などの合宿も行ってもらえれば」などと語る。
串本町は、23年度は8306人。対して22年度は8932人で、626人が減少した。担当課によると、減少の主な要因は大手ホテルの改修工事で、これまで来ていた野球やサッカーの合宿の一部が受け入れできなかったためという。
なお、コロナ禍前の19年度は8213人のため、23年度でも超えていることになる。串本町では野球、サッカー、テニス、ラグビーなどの合宿が行われており「野球やサッカーに戻ってきてもらうことはもちろん、稼働率が悪いテニスの誘致を頑張りたい」と述べた。
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■全体では過去最多
一方で、8市町からなる南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会の全体の23年度の実績は8万6783人だった。22年度は7万7733人なので、9050人が増えた。自治体の途中加入もあるので正確な比較はできないものの、協議会の創設以降で最多ではあるという。
(2024年5月9日付紙面より)